男狩りとは (オトコカリとは) [単語記事]

男狩りとは、『男狩り』（おとこがり）は「薔薇族」1983年 3月号に掲載された山川純一の一話完結の漫画である。

ヤマジュン作品では比較的初期の作品である。中心人物のキャラクターや豹変性、台詞回し、そして最後の衝撃的なシーンなど読者に与えるインパクトが非常に強く、山川純一の作品の中では知名度が高い作品の一つとなっている。『Babylon Stage34 真夏の夜の淫夢〜the IMP〜』の１章のTDNの最後など。後世に多大な影響を残した作品である。

ゲイ要

都内にて、7件もの連続惨殺事件が起こる。それは北斗の拳に登場しそうな服装のモヒカン刈りの男が男性ばかりを強姦し、肛門裂傷させ失血死させるという絶対にあり得ない凶悪な事件だった。

一方、平穏な生活を送る会社員の日高良司とその弟でモヒカン刈りの男を追うゲイ視庁警察官の雄介は、新聞記事で7件目の事件を知る。良司は大量殺人犯を捕まえる時は気をつけろというが、雄介はそんな心配より、良司に嫁が出来ないことを心配する。その日、良司は会社に出社した際、左遷を命ぜられる。自棄からか酒を煽った良司は泥酔して帰宅し、誰も居ない部屋で管を巻くが、突如「今日が最後になる」と呟くとモヒカンヘアにTDNアーマーもといレザーの衣装という危険奇妙な姿に着替えて外出する。実は良司こそが雄介の追っていた連続殺人犯・モヒカン男だったのだ。

良司は深夜の公園にて強姦相手を見つけるが、それはモヒカン男を逮捕するためにおとり捜査をしていた雄介だった。相手が弟と気付いた良司は雄介に自ら正体を明かす。モヒカン男の正体が兄だったと知って愕然とする雄介に、良司は何故このような行為に至ったのかを告白する。

良司はずっと会社でも世間でも除け者にされていると感じており、自分自身を鍛えようとボディビルを始めた。ところがそれによって同性愛の素質が出てきてしまい、ある日良司は思い切ってハッテン場へと赴く。しかし良司は他の男性達よりも性器が大きかったために誰にも相手になってもらえず、またしても除け者にされ、遂には自分の欲求を満たすために毎晩男性を強姦していたのだった。仕方ないね。

同情し涙する雄介に対し、「お前を殺すわけには行かない。だからかわりに俺を強姦しろ。」と言う良司。雄介は良司の肛門に挿入をし、行為を始める。（ただしチン●ではなく銃口なので実際に入れていない）なぜか絶頂に達した良司は「発射してくれ！」（=射精してくれ）とせがみ、雄介は涙しながら、挿入していた銃から弾を発射する。深夜の公園に響く銃声。公園のライトは悲しげに良司と雄介を照らし続けるのだった。

登場人物

日高良司（ひだか　りょうじ）: 東京都に住む30代の平凡なサラリーマン。しかしその裏には深夜の街中に出没し、夜な夜な男性を強姦しては巨大な男性器で相手を肛門裂傷で死に追いやる凶悪殺人犯「モヒカン男」という顔を持っていた。; 会社では無能、世間からは除け者扱いされていると感じており、自分に自信を付ける為にボディービルディングを始めるが、その影響でどういうわけか隠されていた同性愛の欲求が出てきてしまう。その欲求を充たすためにﾎｲﾎｲとハッテン場に赴くが、23センチというあり得ないほどの男性器の大きさが原因で相手となる者が居らず、またしても除け者とされた。このことが原因となり、遂にはモヒカン男となって強姦を始めてしまう。; 7件目の事件を起こした翌日、会社で左遷を言い渡され、今夜最後の犯行を行うと決意して外出。だがやっと見つけた標的はおとり捜査をしていた雄介であり、強姦しようとしていた相手が弟だった事に気付いた彼は自ら正体を明かし、犯行に至った動機を雄介に全て告白。最期は弟の手により劇的な死を遂げることとなった。; 弟の雄介とは同居しているが、自分がモヒカン男である事は自ら正体を明かすまで一切悟られていなかった。そればかりか、警察官である弟を利用してさり気なく捜査の状況を探るなど、狡猾な一面もある。; 狩りをする際には、男性器が完全に露出する特殊なレザーコスチュームを身に付けている。こうすると何もせずとも自然に勃起する（どう見ても変態です本当に・・・）、更にはその状態を長時間持続させる事が出来る。実は普段の平凡な髪型はカツラであり、これを外す事でモヒカンが姿を現す。なぜモヒカンなのかは不明。; 除け者にされる原因となった23センチというサイズは山川作品の中でも最大ではなく、同じ山川作品の「美しき野獣」や「疾走する獣たち」には24センチの男性器を持つ人物が登場している。彼らは除け者にはされていない。どういうことなの・・・？

日高雄介（ひだか　ゆうすけ）: 東京都に住む警察官で良司の弟。モヒカン男を空手で倒してみせると殺人犯確保に意気込む程、腕に自信がある。7件目の殺人が起きた翌日の深夜、おとり捜査（相手の女性は不明）でモヒカン男を捕まえるが、その正体が兄だったことを知り悲しみに暮れた。最後には、半ば衝動的に良司を殺害してしまう。（むしろ当然の事である。仕方ないね。）また作品中では良司をホモ男と言ったり嫁の心配をさせる等、兄とは違い同性愛の趣味は無い模様。