JBC(競馬) 単語


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日本ダートの頂点へ・ダート競馬の祭典
JBC
Japan Breeding farms' Cup

全国地方競馬場持ち回り・ダートコース


2024
SAGA×MONBETSU

なまら がばい JBC


JBC(競馬)とは、アメリカのブリーダーズカップを参考に創設された地方競馬最大のイベント「ジャパンブリーディングファームズカップJapan Breeding farms' Cup)」のことである。

曖昧さ回避 この記事では実際の競馬競走について記述しています。
この競走を元にした『ウマ娘 プリティーダービー』に登場するレースについては
JBC(ウマ娘)」を参照して下さい。

概要

毎年文化の日(11月3日)の前後に開催され、参考にしたアメリカのブリーダーズカップと同様に複数のビッグレースが地方競馬場の持ち回りで行われる。

メインレースはJBCクラシックJBCスプリントJBCレディスクラシックと、2020年から門別競馬場でのJBC2歳優駿が加わった4レースが行われる。これに前座として地元重賞や特別レースが複数組まれる。

施行基本距離はそれぞれ2000m、1200m、1800mだが、各競馬場のコース事情に応じて変更される。フルゲート施行なども考えると、基本距離通り開催できる競馬場自体少ない。
(JBC2歳優駿は、現状では門別競馬場のみなので1800mで固定)

当初は本家そのままに「ジャパンブリーダーズカップJapan Breeders' Cup)」という名称になるはずだったが本家からのクレームにより、略称は同じになる現在の名称「ジャパンブリーディングファームズカップJapan Breeding farms' Cup)」になった。

開催地

開催地は固定されておらず、持回り方式で前年の2〜3月頃に決定される。とはいえ実際には開催される競馬場は偏っており、特に地方競馬のメッカであり集客が期待できる大井競馬場での開催が非常に多くなっている。2018年にはJBC史上初めてJRAの競馬場で開催された。2019年以後は大井以外の東日本→大井→西日本→…の持ち回りとなっており、JBC2歳優駿は毎年門別競馬場で行われる。

  • 大井競馬場......8回(2001, 2003, 2004, 2007, 2011, 2015, 2017, 2020,2023)
  • 川崎競馬場......3回(2006, 2012, 2016)
  • 盛岡競馬場......3回(2002, 2014, 2022)
  • 名古屋競馬場...2回(2005, 2009)
  • 金沢競馬場......2回(2013, 2021)
  • 船橋競馬場......2回(2010, 2025[予定])
  • 園田競馬場(2008)、京都競馬場[JRA](2018)、浦和競馬場(2019)、佐賀競馬場(2024)[予定]…各1回

JBCクラシック

基本施行距離2000m。格付けはJpnⅠ

地方競馬の頂点の名に相応しく、1着賞金は地方競馬最高額の1億円(2023年現在)を誇り[1]、チャンピオンズカップ、東京大賞典と続く秋ダート大レースの1戦目に当たる。

毎年コースが変わるのにも拘らず、何故か連覇する馬が多く、5頭が連覇、内2頭が3連覇を達成している。それに2007年〜2011年は武豊が勝利。しかも2頭で5連覇とはまたすごい。2012年はアメリカの遠征と時期が被り騎乗できず。2005年と2015・2016年も勝利していて、JBCクラシックを8勝している。

他2レースとは異なり、長らく地方所属馬にとっては勝利できない鬼門として知られていたが、2021年に船橋のミューチャリーが勝ち、創設以来初の地方所属馬の勝利となった。
外国人騎手に関しては、意外にも2023年にジョアン・モレイラが制すまで勝ちが無かったレースでもある。

歴代優勝馬

  • 回数についているリンクをクリックすると該当する動画に飛びます。
回数 開催日 競馬場 距離 優勝馬 性齢 所属 勝利騎手 勝ち時計
第23回 2023年11月3日 大井 2000m キングズソード 牡4 JRA J.モレイラ 2:05.1
第22回 2022年11月3日 盛岡 2000m テーオーケインズ 牡5 JRA 松山弘平 2:02.1
第21回 2021年11月3日 金沢 2100m ミューチャリー 牡5 船橋 吉原寛人 2:13.1
第20回 2020年11月3日 大井 2000m クリソベリル 牡4 JRA 川田将雅 2:02.5
第19回 2019年11月4日 浦和 2000m チュウワウィザード 牡4 JRA 川田将雅 2:06.1
第18回 2018年11月4日 京都 1900m ケイティブレイブ 牡5 JRA 福永祐一 1:56.7
第17回 2017年11月3日 大井 2000m サウンドトゥルー 騸7 JRA 大野拓弥 2:04.5
第16回 2016年11月3日 川崎 2100m アウォーディー 牡6 JRA 武豊 2:15.3
第15回 2015年11月3日 大井 2000m コパノリッキー 牡5 JRA 武豊 2:04.4
第14回 2014年11月3日 盛岡 2000m コパノリッキー 牡4 JRA 田辺裕信 2:00.8
第13回 2013年11月4日 金沢 2100m ホッコータルマエ 牡4 JRA 幸英明 2:12.6
第12回 2012年11月5日 川崎 2100m ワンダーアキュート 牡6 JRA 和田竜二 2:12.2
第11回 2011年11月3日 大井 2000m スマートファルコン 牡6 JRA 武豊 2:02.1
第10回 2010年11月3日 船橋 1800m スマートファルコン 牡5 JRA 武豊 1:49.9
第9回 2009年11月3日 名古屋 1900m ヴァーミリアン 牡7 JRA 武豊 2:00.2
第8回 2008年11月3日 園田 1870m ヴァーミリアン 牡6 JRA 武豊 1:56.7
第7回 2007年10月31日 大井 2000m ヴァーミリアン 牡5 JRA 武豊 2:04.8
第6回 2006年11月3日 川崎 2100m タイムパラドックス 牡8 JRA 岩田康誠 2:16.1
第5回 2005年11月3日 名古屋 1900m タイムパラドックス 牡7 JRA 武豊 2:00.9
第4回 2004年11月3日 大井 2000m アドマイヤドン 牡5 JRA 安藤勝己 2:02.4
第3回 2003年11月3日 大井 2000m アドマイヤドン 牡4 JRA 安藤勝己 2:04.3
第2回 2002年11月4日 盛岡 2000m アドマイヤドン 牡3 JRA 藤田伸二 2:05.6
第1回 2001年10月31日 大井 2000m レギュラーメンバー 牡4 JRA 松永幹夫 2:05.2

JBCスプリント

基本施行距離1200m。格付けはJpnⅠ

1着は賞金8000万(2023年現在)。日本で唯一のダートスプリントGI級競走である[2]

2003年(第3回)はスタンド改修工事に伴い、ゴール板が10m手前に移動したため「1190m」に。
2006年(第6回)は「JBCマイル(第6回JBCスプリント)」として行われた。
2007年は大井のフジノウェーブが勝利し、地方馬としてJBC競走を初勝利(後述)。
2010年(第10回)は船橋競馬場ダート1000mで行われ、1000mで行われた初めてのJpnI(GI)競走である。
2015年(第15回)はコーリンベリーが勝利。2022年現在唯一の、同レースにおける牝馬が優勝した年となる。
2023年(第23回)にはイグナイターが兵庫所属馬として初のGⅠ級制覇を成し遂げた。

歴代優勝馬

  • 回数についているリンクをクリックすると該当する動画に飛びます。
回数 開催日 競馬場 距離 優勝馬 性齢 所属 勝利騎手 勝ち時計
第23回 2023年11月3日 大井 1200m イグナイター 牡5 兵庫 笹川翼 1:12.0
第22回 2022年11月3日 盛岡 1200m ダンシングプリンス 牡6 JRA 三浦皇成 1:09.1
第21回 2021年11月3日 金沢 1400m レッドルゼル 牡5 JRA 川田将雅 1:24.6
第20回 2020年11月3日 大井 1200m サブノジュニア 牡6 大井 矢野貴之 1:10.7
第19回 2019年11月4日 浦和 1400m ブルドッグボス 牡7 浦和 御神本訓史 1:24.9
第18回 2018年11月4日 京都 1200m グレイスフルリープ 牡8 JRA C.ルメール 1:10.4
第17回 2017年11月3日 大井 1200m ニシケンモノノフ 牡6 JRA 横山典弘 1:11.4
第16回 2016年11月3日 川崎 1400m ダノンレジェンド 牡6 JRA M.デムーロ 1:27.2
第15回 2015年11月3日 大井 1200m コーリンベリー 牝4 JRA 松山弘平 1:10.9
第14回 2014年11月3日 盛岡 1200m ドリームバレンチノ 牡7 JRA 岩田康誠 1:09.0
第13回 2013年11月4日 金沢 1400m エスポワールシチー 牡8 JRA 後藤浩輝 1:27.1
第12回 2012年11月5日 川崎 1400m タイセイレジェンド 牡5 JRA 内田博幸 1:26.6
第11回 2011年11月3日 大井 1200m スーニ 牡5 JRA 川田将雅 1:10.1
第10回 2010年11月3日 船橋 1000m サマーウィンド 牡5 JRA 藤岡佑介 0:57.6
第9回 2009年11月3日 名古屋 1400m スーニ 牡3 JRA 川田将雅 1:25.9
第8回 2008年11月3日 園田 1400m バンブーエール 牡5 JRA 松岡正海 1:25.6
第7回 2007年10月31日 大井 1200m フジノウェーブ 牡5 大井 御神本訓史 1:10.0
第6回 2006年11月2日 川崎 1600m ブルーコンコルド 牡6 JRA 幸英明 1:39.6
第5回 2005年11月3日 名古屋 1400m ブルーコンコルド 牡5 JRA 幸英明 1.25.3
第4回 2004年11月3日 大井 1200m マイネルセレクト 牡5 JRA 武豊 1:10.6
第3回 2003年11月3日 大井 1190m サウスヴィグラス 牡7 JRA 柴田善臣 1:09.7
第2回 2002年11月4日 盛岡 1200m スターリングローズ 牡5 JRA 福永祐一 1:11.4
第1回 2001年10月31日 大井 1200m ノボジャック 牡4 JRA 蛯名正義 1:11.1

JBCレディスクラシック

基本施行距離1800m。格付けはJpnⅠ。2011年、2012年は「重賞」として開催され、2013年からの格付け。

1着賞金は6000万(2023年現在)。長らく存在しなかった牝馬ダート路線の頂点を決めるレースとして2011年に新設。以後レースそのものが非常に限られた国内ダート牝馬路線において、貴重な大目標的存在として機能している。

2017年には大井のララベルが勝ち、レディスクラシックでは地方馬初勝利
2019年には1400mと、初めて当年のJBCスプリントと同じ距離で施行された。

歴代優勝馬

  • 回数についているリンクをクリックすると該当する動画に飛びます。
回数 開催日 競馬場 距離 優勝馬 性齢 所属 勝利騎手 勝ち時計
第13回 2023年11月3日 大井 1800m アイコンテーラー 牝5 JRA 松山弘平 1:52.9
第12回 2022年11月3日 盛岡 1800m ヴァレーデラルナ 牝3 JRA 岩田望来 1:50.1
第11回 2021年11月3日 金沢 1500m テオレーマ 牝5 JRA 川田将雅 1:32.1
第10回 2020年11月3日 大井 1800m ファッショニスタ 牝6 JRA 北村友一 1:51.1
第9回 2019年11月4日 浦和 1400m ヤマニンアンプリメ 牝5 JRA 武豊 1:24.5
第8回 2018年11月4日 京都 1800m アンジュデジール 牝4 JRA 横山典弘 1:50.4
第7回 2017年11月3日 大井 1800m ララベル 牝5 大井 真島大輔 1:54.2
第6回 2016年11月3日 川崎 1600m ホワイトフーガ 牝4 JRA 蛯名正義 1:41.3
第5回 2015年11月3日 大井 1800m ホワイトフーガ 牝3 JRA 大野拓弥 1:51.5
第4回 2014年11月3日 盛岡 1800m サンビスタ 牝5 JRA 岩田康誠 1:49.3
第3回 2013年11月4日 金沢 1500m メーデイア 牝5 JRA 浜中俊 1:33.3
2013年(第3回)よりJpnIに格付け
第2回 2012年11月5日 川崎 1600m ミラクルレジェンド 牝5 JRA 岩田康誠 1:40.7
第1回 2011年11月3日 大井 1800m ミラクルレジェンド 牝4 JRA 岩田康誠 1:49.6

JBC2歳優駿

2020年より創設された2歳カテゴリー。格付けはJpnⅢ

1着賞金は3500万(2023年現在)。2019年までの北海道2歳優駿(JpnⅢ)を発展させる形で、当面は同競走と同じく門別競馬場で実施される。
これに伴い、2020年以降のJBCは上3レースの各種開催地に門別を含んだ二場同時開催となった。

歴代優勝馬

  • 回数についているリンクをクリックすると該当する動画に飛びます。
回数 開催日 競馬場 距離 優勝馬 性齢 所属 勝利騎手 勝ち時計
第4回 2023年11月3日 門別 1800m フォーエバーヤング 牡2 JRA 坂井瑠星 1:54.3
第3回 2022年11月3日 門別 1800m ゴライコウ 牡2 JRA 石川倭 1:53.5
第2回 2021年11月3日 門別 1800m アイスジャイアント 牡2 JRA 三浦皇成 1:53.0
第1回 2020年11月3日 門別 1800m ラッキードリーム 牡2 北海道 石川倭 1:53.4

JBCの前哨戦

JBCの前哨戦では、トライアル競走の「Road to JBC」と「JBC指定競走」の2本立て。2023年現在。

Road to JBC(トライアル)

優勝馬に優先出走権が与えられる競走。JBC2歳優駿はトライアル競走なし。

  • 日本テレビ盃 (JpnII船橋) 優勝馬にJBCクラシック優先出走権
  • ジャパンダートクラシック (JpnI・大井・3歳牡牝限定) 優勝馬にJBCクラシック優先出走権
  • 東京盃 (JpnII大井) 優勝馬にJBCスプリント優先出走権
  • レディスプレリュード (JpnII大井) 優勝馬にJBCレディスクラシック優先出走権
  • マリーンカップ(JpnIII・船橋・3歳牝馬限定) 優勝馬にJBCレディスクラシック優先出走権
  • マイルチャンピオンシップ南部杯(JpnI盛岡) 優勝馬にJBCクラシックまたはJBCスプリント優先出走権
    • もちろんながら、どちらか1つの競走しか出走できない。

JBC指定競走

指定された競走の優勝馬がJBCの出走馬を決める選定の対象馬としてノミネートされる競走。

JBCクラシック

JBCスプリント

  • アフター5スター賞(大井
  • 道営スプリント(門別

JBCクラシック&JBCスプリント

JBCレディスクラシック 

  • 秋桜賞(名古屋
  • ビューチフル・ドリーマーカップ(水沢

JBC2歳優駿

  • 兵庫若駒賞(園田
  • 鎌倉記念(川崎
  • サンライズカップ(門別
  • ゴールドジュニア(大井

視聴方法

当日の視聴に関してはグリーンチャンネルをはじめ地方競馬ライブ、YouTubeやニコニコ生放送での開催地に応じた競馬場ライブ配信から視聴が可能。

2022年からは年末の東京大賞典に続く形でBSフジでの生中継も行われる。上記の配信とは実況と音響が異なるので、レース本番の聞き比べという事も可能。

その他

  • 前述の通りJBCの正式名称は「ジャパンブリーディングファームズカップ」だが、通常時にその名称が使われることはほとんどない。これは「JBC」と呼ぶための名目上の名称。JBC実行委員会も広報・宣伝は一環して「JBC」を用いている。
  • 2005年(第5回)と2006年(第6回)は、フサイチの冠名でお馴染みの関口房朗氏が代表の「株式会社FDO」が協賛。第5回は「フサイチネットJBC」として開催されている。
  • JBC当日にはそのほかの重賞競走が行われることが多い。俗に「アンダーカード」と呼ばれている。
  • 2007年(第7回)の開催においては、大井競馬場の現役外国馬導入決定に反発する形でJBC実行委員会は、大井競馬場のJBC関連の支援中止を決定。しかも、JBCの名称とロゴを使わせぬ!という態度だったらしい。
    • 結果的には従前どおり第7回JBCとして開催が決定。しかし、8月には馬インフルエンザが発生し、一部のレースの優先出走権消滅、馬インフルの対策として、通常の交流範囲で実施されなかった指定競走も対象外となる波乱の年であった。
  • 前述通り、JBCの競走において地方馬が初勝利したのは、2007年JBCスプリントのフジノウェーブ(大井)である。引退直後に急死するが、その偉業を称え東京スプリング盃が「フジノウェーブ記念」に改称されることが決まった。
  • これまでにJBCが開催されておらず開催予定もない地方競馬の平地競走の競馬場は、水沢笠松姫路高知である(帯広はばんえい競馬用のコースしかないためそもそも開催不可)。フルゲート12頭に加え競馬場へのアクセスの難しさも関係しているだろうか。
  • 近年はプロモーションにも更に力が入っており、2022年にはテーマソングとしてMAN WITH A MISSIONの「emotions」が用いられた。2024年の佐賀開催も同様で、アタック映像のリニューアルやYouTubeなどのプロモーションの強化などを行い対応している。
  • ちょっとした豆知識だが、第1回→2001年、第11回→2011年と、回数と行われた西暦の下2桁が一致する。
    • JBCレディスクラシックも第1回→2011年なので、西暦下2桁から10を引けば簡単に回数が分かる。
      • 2020年からJBC2歳優駿が設立されたが下2桁の数字はそろわなかった。

関連動画

関連項目

  • 競馬
  • 地方競馬
  • ダート(競馬)/ダートグレード競走
  • ブリーダーズカップ
  • マイルチャンピオンシップ南部杯
  • チャンピオンズカップ
  • 東京大賞典
  • 競馬の競走の一覧

脚注

  1. *東京大賞典や2024年JpnⅠに昇格予定の東京ダービーの1着賞金と同額。
  2. *2024年に予定されているさきたま杯のJpnⅠ昇格以降は、春秋ダートスプリント制として下半期の国内ダート短距離最強決定戦となる。
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