蒼き団長 ドギラゴン剣とは、TCG「デュエル・マスターズ」に登場するカードである。
能力
T・ブレイカー
自分の多色クリーチャーすべてに「スピードアタッカー」を与える。
ファイナル革命―このクリーチャーが「革命チェンジ」によってバトルゾーンに出た時、そのターン中に他の「ファイナル革命」をまだ使っていなければ、コストの合計が6以下になるよう、進化ではない多色クリーチャーを好きな数、自分のマナゾーンまたは手札から選び、バトルゾーンに出す。
概要
初収録はDMR第21弾「革命ファイナル 第1章 ハムカツ団とドギラゴン剣」。初収録時のレアリティは当時の最高レアリティであるレジェンドカード。
革命チェンジ
「革命チェンジ」とは、手札の「革命チェンジ」を持つカードに記載されている条件(ドギラゴン剣の場合は火または自然のコスト5以上のドラゴン)を満たしたクリーチャーが攻撃する時、攻撃したクリーチャーとその「革命チェンジ」を持つクリーチャーを入れ替えることができる能力である。これによりドギラゴン剣はコスト8の大型クリーチャーであるにも関わらず殆ど重さを感じさせないクリーチャーとなっている。
スピードアタッカー付与
二つ目の能力は自分の多色クリーチャー全てにスピードアタッカーを付与するというもの。これ自体は単色/多色問わず付与できる《永遠のリュウセイ・カイザー》などの下位能力だが、後述する「ファイナル革命」能力と極めて相性がいいことから際立つことになる。
ファイナル革命
「ファイナル革命」とは、革命チェンジでバトルゾーンに出た際、このターン中にほかの「ファイナル革命」を使っていなければ発動できるというデュエマでは珍しい「ターン1制限」の付いた能力である。ドギラゴン剣のそれはコストの合計が6以下になるように進化でない多色クリーチャーを好きな数マナゾーン及び手札からバトルゾーンに出すというもの。6コスト以下の多色クリーチャーには強力なクリーチャーが数多く存在し、
- 一枚で4マナ加速が可能なブロッカー《龍仙ロマネスク》
- 堅実にアドバンテージを稼ぎ出せる《リュウセイ・ジ・アース》
- 追加で更なる踏み倒しを行える《守護炎龍 レヴィヤ・ターン》《勝利のアパッチ・ウララー》
- 逆転要素であるSトリガーを封殺できる《無双恐皇ガラムタ》
- 出したターン相手の呪文を封殺することで逆転の芽を摘む《音精 ラフルル》
- ボードアドバンテージとマナアドバンテージを同時に稼ぐ《無双竜鬼ミツルギブースト》
- クリーチャー以外も除去できる《闇鎧亜ジャック・アルカディアス》
等々枚挙にいとまがない。そしてこの効果は多色の踏み倒し。当然スピードアタッカーが付与されるのでW・ブレイカーもしくは2体の多色クリーチャーを踏み倒せればその時点でドギラゴン剣と合わせて相手のシールドをすべて破壊することも可能。先述した《守護炎龍 レヴィヤ・ターン》、《勝利のアパッチ・ウララー》等で多色クリーチャーをマナゾーンや超次元ゾーンからバトルゾーンに出せばそれだけでゲームエンド級の打点を揃えられる。このように2つ目の能力と抜群のシナジーを形成しており早期に出せるクリーチャーの中では群を抜いた突破力と決定力を持つ、正しく「切り札」と呼ぶにふさわしいカードである。
このように「ファイナル革命」の強力かつ柔軟性の高い効果、非常に高い攻撃性能、その割に早期に出せる奇襲性を持つ極めて強力なカード。さすがは主人公の切り札だ。
環境での活躍
- 革命ファイナル環境
- 実は効果が判明した当時の評価は高くなく、「革命チェンジ」で現れ場を完全制圧する《百族の長 プチョヘンザ》の方に注目が集まっていた。しかしいざ登場してみるとこのカードを主軸としたデッキがいきなり環境で大暴れ、「革命チェンジ」を駆使して3ターンキルを狙う【ドギラゴン剣3キル速攻】が即座に環境デッキを駆逐した。かのボルバルザークの如き評価の変わり様である。
- その後も相性抜群のカードは登場し続け、【剣3キル】の弱点であった長期戦とハンデスをケアしつつ高いカスタマイズ性を有した【赤黒ドギラゴン剣】がデュエルマスターズGP3rdで優勝し、デュエル・バスターズと揶揄され始める。
- この頃のドギラゴン剣は真っ当な使い方でも使われたが、それ以上にデッキのドラゴンを無限に出せる通称「閣ループ」で悪用されることが多かった。詳細な手順は省くがこの「閣ループ」、ループに必要なカードは2枚だけなのでそんなに難しいものではない。
- 流石に公式もまずいと思ったか、2017年2月の殿堂発表で相方の《絶叫の悪魔龍 イーヴィル・ヒート》と《メガ・マナロック・ドラゴン》の殿堂を敢行&《デスマッチ・ビートル》《洗脳センノー》《異端流し オニカマス》などの強烈なコスト踏み倒しメタを多数実装し何とか環境は沈静化した・・・
- 新章デュエル・マスターズ環境
- そんなことはなかったぜ!と言わんばかりに生き残るドギラゴン剣。上述のメタカードのうち《オニカマス》を味方につけた【青黒赤ドギラゴン剣】が環境トップとなる。他にも《カラフル・ナスオ》《アクアン・メルカトール》といった多色サポートにより強化された【5色ドギラゴン剣】に《未来設計図》《次元の霊峰》《神秘の宝箱》でドギラゴン剣を確実に引き込む【霊峰ドギラゴン剣】などが結果を残し、2017年7月に相性の良かった《スクランブル・チェンジ》が殿堂入りするも勢いは止まらず環境トップを走り続けた。そして・・・
- 《”龍装”チュリス》
- まさかの強化である。
- 5コストの火のドラゴンでありながら実質コスト3で召喚できるスピードアタッカー《”龍装”チュリス》が登場。
- まさかの強化である。大事なことなので二回言いました。
- これによりいとも容易く3ターンでドギラゴン剣を着地させることができるようになり、結果空いたデッキスペースにドローソースや防御札を投入、さらなる安定性を獲得した【青赤白ドギラゴン剣】が環境を制圧した。もともと制圧してたけどな!
- 直後に【青黒赤ドギラゴン剣】【5色ドギラゴン剣】と相性が良かったカード《裏切りの魔狼月下城》《音精 ラフルル》《単騎連射 マグナム》《超次元ガロウズ・ホール》が軒並み殿堂入りするも勢いが止まることはなかった。
- 双極編環境
- その後双極編に入っても《奇石 ミクセル/ジャミング・チャフ》《龍装者 バルチュリス》といった何故か相性のいいカードが登場しつづけ、2018年の殿堂発表で《勝利のアパッチ・ウララー》《プラチナ・ワルスラS》《次元の霊峰》が揃って殿堂入り、特に《勝利のアパッチ・ウララー》を失った穴は大きいと考える人は多く、流石にドギラゴン剣もここまでか?と思われたが結局そうはならず《勝利のアパッチ・ウララー》の代わりに《守護炎龍 レヴィヤ・ターン》を使用したデッキタイプが結果を残し2018年も最後まで環境トップを走り続けた。この団長、仲間を売ってばかりである。
- しかし遂に運命の日は訪れた。2019年3月1日の殿堂発表時、またいつものように《”龍装”チュリス》等の周辺パーツが規制されるだろうと思われていた矢先、遂にドギラゴン剣自身が殿堂入りとなってしまう。前主人公のエースカードなだけにタカラトミーも殿堂入りは避けたかっただろうが、遂に限界を迎えたのかもしれない。こうしてデュエル・バスターズは終焉の時を迎えた。
その後
2020年11月21日、2017日本一決定戦の優勝デッキである【青赤白ドギラゴン剣】を元にした構築済みデッキ「蒼龍革命」が発売、並びにドギラゴン剣のリメイクカード《蒼き守護神 ドギラゴン閃》が登場した。このドギラゴン閃は本家と比べて踏み倒しが不確定と大きな弱体化を食らっていたが、結果は環境でも大活躍、どころか小規模のフェスなら上述のデッキそのままでも優勝できる程のものだった。これによりプレイヤーはドギラゴンの強さを再認識し、同時に未だドギラゴン剣が許されないことに戦慄したのであった・・・
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関連項目
- デュエル・マスターズ
- デュエル・マスターズのカード一覧
- ファイアウォール・ドラゴン(ほぼ同時期に規制された主人公カード)
- オルガ・イツカ(ドギラゴン剣はどれだけ周辺パーツが規制されても環境に居座ったことから、「止まらない方の団長」と呼ばれることがある)
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