概要
アニメ「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」第35話(第2期・10話)で登場した、ロストテクノロジーの片鱗。
一部の視聴者からは「放送時間変更のお知らせビーム」「アリアンロッド艦隊総辞職ビーム」「セブンスターズ総辞職ビーム」などとも呼ばれたらしい。この「放送時間変更ビーム」という名前も上記と同様で自然発生的に誰かの口から出てきた言葉で、同年放映された映画「シン・ゴジラ」の1シーンが由来。
後述するように、熱光線の一射で登場人物や視聴者達に未曽有の恐怖を叩きつける様は共通している。ただし、「〇○総辞職ビーム」の呼称についてはアリアンロッド艦隊やセブンスターズに大きな被害を与えたりはしていないので適切ではないかもしれない。
火星の採掘場から、300年ほど前に存在したとされるモビルアーマーが発掘された。だが、この兵器にはコクピットが無く、謎が多すぎる。そのため鉄華団は、厄祭戦を知るギャラルホルンの人間、つまりマクギリスに相談する事を決める。
相談を受けたマクギリスは珍しく焦った様子で、その正体と全貌をオルガに伝えるために自ら火星を訪れ、このモビルアーマーがかつて300年前に数億もの人命を奪い、文明を滅ぼした禁断の兵器である事を告げたのだった。
だがちょうどその頃、鉄華団を敵対視するジャスレイによってマクギリスが火星へ飛んだ情報がギャラルホルン側へリークされ、ラスタルではなく日曜日のたわけイオクの元へその情報は届く。ヴィダールに焚き付けられたイオクは彼の言葉に乗ると、火星のマクギリス一行の元へ。
「300年目の七星勲章を狙いに来たのか」とマクギリスを敵対視しては、マクギリスの「それ以上モビルスーツを近づけるんじゃない!」と必死に警告するのも耳を貸さず、モビルアーマーの危険性を理解しないまま接近、地中で眠っていた不発弾にわざわざ自分から火を付けに行く。
その結果、モビルアーマー・ハシュマルは「敵」の存在を感知し、300年来の長い眠りから覚めるとおもむろに地中へビーム砲を放ち大地を割りながら天高くへと照射。そして発掘現場の大穴から無人稼働のその巨体を現し、その場にいた一行にただならぬ恐怖を認識させた。
そこでちょうど、奇しくもテレビ画面の上部に『来週はごご5時30分からお送りします』とお知らせのテロップが出現する。つまりビームが放たれたのが影響で放送時間まで変更された。
この「鉄血のオルフェンズ」という作品の大きな特徴として、第1話目から徹底してビーム兵器に相当する技術や武器が一切登場しない、というものがあった。オルフェンズ作中でのモビルスーツ戦闘は専らメイス・斧・太刀など泥臭さすら漂う格闘戦がメインで、射撃武器や飛び道具が出てきてもせいぜいがミサイルや実弾武器くらいであり、もはや「ビーム兵器が出てこないのがこの世界の標準」という認識すら持っていた矢先、これまでに登場したどんな武器よりも凄まじい脅威を匂わせる代物、としてモビルアーマー及びビーム兵器が出現、登場人物たちのみならず多くの視聴者達に衝撃を与えた。ビーム一射のみで大地のみならず世界観すら覆してしまったのである。
なお、モビルアーマーにしかビーム兵器が搭載されていないのは「ナノ・ラミネートアーマーを標準装備する『兵器』にはビームはほぼ無意味だが、モビルアーマーが殺戮の対象とする『人間』には有効であるため」と公式サイト等で説明された。
何にしても、血気に逸るイオクとマクギリス一行の「近づくなよ!絶対に近づくなよ!!」の流れや鉄華団・ギャラルホルンの内ゲバなどがもはやどうでもよくなる危機感が印象的な1シーンである。
ちなみに、モビルアーマー・ハシュマルが覚醒した翌週(36話)は変更後の17:30に放映していた裏番組「笑点」がその翌週のみ18時以降の放送時間に変更となったり、そのさらに翌週(37話)には元通り17時から放映されたかと思えば同放送会の閉幕に再び「来週はごご5時30分からお送りします」のお知らせが出てくるなど、日曜夕方の番組放送時間が変更され続ける珍事に見舞われている。
関連動画
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関連項目
- 機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ
- 日曜日のたわけイオク・クジャン
- マクギリス・ファリド
- ハシュマル(モビルアーマー) / 黒歴史 / マウンテンサイクル
- ビーム / メガ粒子砲
- 押すなよ!絶対に押すなよ!
- 内閣総辞職ビーム
- 笑点(同時刻他局で放送している番組)
- 遊☆戯☆王アーク・ファイブ(同時刻他局で放送しているアニメ)
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