プエルトリコ(ゲーム)とは、Andreas Seyfarth作のボードゲームである。3~5人用。
概要
自分の島にプランテーションを作り、建物を築き、そこへ外から入植者を送り込み、プランテーションで生産した作物を工場で加工し、出荷し、お金や勝ち点を得る……これを繰り返し、誰かが島を建物で一杯にするか、決められた人数だけ外に存在する入植者が尽きたときに、すべての勝ち点を合計し、最も得点の高いプレイヤーが勝利する。
複雑そうに見えるが、やることは非常にはっきりしている。しかし、1ゲームにかかる時間は120分を想定されているので、1日で終わるゲームとしてはそれなりに長い部類に入る。
ゲームの流れの概要
ラウンドを繰り返すことでゲームが進行する。
各ラウンドは総督カードを持っているプレイヤーから手番が始まる。
手番のプレイヤーは場から好きな役割カードを選び、それを手元に置く。その役割に応じた行動を行う。そして、手番以外のプレイヤーが手番プレイヤーに続き、(可能であれば)同じ役割の行動を行う。全員の行動が終わったら、手番プレイヤーが移動する。全員の手番が終了したら、総督カードを移動させて、全員の役割カードを場に戻し、選ばれなかった役割カードの上にお金を1枚追加し、そのラウンドが終了する。
ラウンド中に、誰かがこれ以上建物が建てられない状態になるか、入植者が尽きてこれ以上補給できない状態になると、そのラウンドでゲームが終了する。
役割についての概要
各役割には特権があり、手番プレイヤーのみがその特権を得ることができる。つまり、ラウンド中に他のプレイヤーも手番プレイヤーと同じ行動をすることになるのだが、この特権があるために若干手番プレイヤーの行う行動が有利になる。
また、ラウンドで選ばれなかった役割カードの上には毎ラウンドお金が1枚ずつ積み上がっていく。役割カードを選ぶ際、そのカードの上にお金があれば、その役割を選んだプレイヤーはそれを全部得ることができる。
以上の事を踏まえて、手番プレイヤーは自分に最も有利な役割を考えることになる。
以下の役割が存在する。
- 開拓者:場に見えているプランテーションタイルから、好きな種類のプランテーションタイルを自分のプランテーション置き場にセットする。手番プレイヤーは特権として1枚追加でプランテーションタイルか石切場タイルを得る。
- 市長:これは手番プレイヤーのみが行動を行う。決められた数の入植者を全員に配る。手番プレイヤーは特権として入植者を多く得ることができる。
- 建築家:場に残っている建物カードから、お金を払うことによって好きな建物を建てることができる。手番プレイヤーは特権として1コスト安く建物を建てることができる。
- 監督:プランテーションと工場の数と入植者で決定される生産力に応じて、商品を得る。手番プレイヤーは特権として多く商品を得ることができる。
- 商人:商品を売ってお金を得ることができる。商品は種類ごとに値段が異なる。手番プレイヤーは特権としてお金を多く得る。
- 船長:貨物船に商品を載せ、出荷することができる。出荷した商品は勝ち点となる。手番プレイヤーは特権として勝ち点を多く得ることができる。
詳細は省くが、建ててある建物によってこれらの行動にボーナスが付く。また、商品売却や商品出荷についてはもう少し細かくルールがあり、タイミングの悪い売却や出荷は商品を無駄にしてしまう。(言い換えると、手番プレイヤーは他のプレイヤーの売却や出荷で無駄ができるように商人や船長の手番を選ぶことができるし、自分にとってベストな状態となるように選ぶこともできる。)
面白さのポイント
- 基本的には商品を出荷することで勝利点を得るが、建物を建てることでも勝利点を得ることができるため、様々な戦略がある。
- 得られるプランテーションがランダムであるため、プランテーションに依存する戦略は状況に応じて運用を変えないといけない。
- 役割カードの選択に頭を使う。特権が必要で無ければ他のプレイヤーが役割を選んだときに目的が達成できるし、逆に、タイミングによっては自分が選んだ役割カードが他のプレイヤーの大きな助けになってしまう場合もある。
- 建物の種類がそれなりにあるので、どのような建物を選んで勝利点を稼ぐのかの戦略を考えるところ。建物カードの総枚数は決まっているため、他のプレイヤーの選択によっては別の戦略をとらなければならない。
- などなど。
関連商品
関連項目
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