ヴィーチェスラフ・ノヴァーク(1870~1949)とは、19世紀末から20世紀にかけて活動したチェコの作曲家である。
概要
ボヘミア楽派の第2世代であり、ヨゼフ・スークと並ぶ、ドヴォルザークの弟子である。
東南ボヘミアのカメニツェ村に生まれる。幼いころ父を失う。1892年からプラハ音楽院でドヴォルザークに作曲を学び、1896年にプラハ音楽院ピアノ科を卒業する(この間プラハ大学哲学部も卒業している)。
音楽院卒業後はヴァラシュスコをはじめとしたモラヴィア地方を旅し、ヤナーチェクとも出会っている。さらにスロヴァキアまでその足を延ばし、スロヴァキア民謡を編曲することで作曲家としてのスタートを切った。20世紀初めの作品はことごとくドヴォルザークに批判され、自殺を考えるほどだったが、やがて軌道に乗り、1909年から41年まで母校のマスタークラスで教鞭をとった。
彼の弟子からはアロイス・ハーバ、ヤン・カプル、ヴァーツラフ・ドビアーシュといったチェコの作曲家のみならず、エウゲン・スホニュ、ヤーン・ツィケルといったスロヴァキア音楽界の重鎮たちも輩出されていき、スロヴァキア音楽界の発展に与えた影響は大きい。
もともとはシューマン、ブラームス、ドヴォルザークらの影響からスタートしたが、モラヴィア、スロヴァキアの旅行で得た旋法や和声の知識を作品に取り入れ、印象主義的な作風に落ち着いた。
作品はオーケストラ曲「タトラ山にて」、「南ボヘミア組曲」、オペラ「ルツェルナ」など多岐にわたる。
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