天竜浜名湖鉄道[てんりゅうはまなこてつどう]とは、静岡県西部に路線を保有する第三セクター鉄道である。県内メディアや地元からは「天浜線」と略称されることも多い。
概要
保有している鉄道路線は、国鉄二俣線の運営を継承した天竜浜名湖線の1路線のみ。天竜浜名湖線は、掛川市の掛川駅から森町、磐田市、浜松市を通り、湖西市の新所原駅に至る。静岡県内の鉄道会社では唯一の第三セクターであり、また気動車を常用する路線も県内で当社だけである(静岡県内の非電化路線には他に「大井川鐵道井川線」がある【ただし途中区間の一部は諸事情で電化。当該記事を参照】。こちらは客車列車)。同線の由来は第二次世界大戦中、浜名湖付近の東海道本線が爆撃されることを想定した「迂回路」として開業した路線であったが、1987年に天竜浜名湖鉄道が保有することとなった。
もともとは国鉄だったこともあり、掛川駅、新所原駅共に東海道本線に直通が可能な渡り線が存在する。現在でも検測をJR東海に委託している関係でこの渡り線が使用されている。また、西鹿島駅では遠州鉄道との共同使用駅となっているが、国鉄二俣線時代の一時期には、遠鉄から二俣線への乗り入れが行われていた。現在は廃止されているが、いわゆる「平成の大合併」で旧・天竜市が浜松市天竜区となった昨今、再度の乗り入れ運転が検討事項に入っている(ただし、西鹿島から遠江二俣まで電化して直通運転を行う場合は、「建築限界」の都合上、経路途中にあるトンネルの改修【上面の掘り上げもしくは路盤の引き下げ】工事が必須とされる)。
現在の保有車両はTH2100型、TH9200型の2種類に分けられる。かつてはトロッコ列車も走っていたのだが、鉄道車両にとって致命的となる台枠(簡潔に言えば床下の骨組み)に亀裂の存在が判明し、修理に莫大な費用がかかることが判明したことから廃車処分とされている。
ほとんどの駅が無人駅であり、バスのように乗車時に整理券をとり、降車時に運賃を支払うのが基本となる。有人駅など一部の駅においては、行先(「~円区間」)などの「口座」、連絡運輸の取り扱い区間などにもよるが、懐かしい「硬券」を発行してもらうこともできる場合がある。
2016年8月27日、台湾鉄路管理局と姉妹鉄道協定を締結した。
2019年7月27日から音街ウナラッピング車両の「うなぴっぴごー!」が運行している。
ほかにもタイアップ企画が作られたゆるキャン△ラッピングトレインや地元企業であるヤマハ発動機やスズキの製品をラッピングしたラッピングトレインを運航している。
関連動画
関連項目
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