消しゴムマジック (英: Magic Eraser)とは、米GoogleによるスマートフォンGoogle Pixelのカメラ・写真系機能のひとつである。
フワちゃんが出演するCMで話題となり、インターネットではミームにもなっている。
(本記事では主にこの機能の歴史や概要について説明します。CMやミームに関しては「消しゴムマジックで消してやるのさ」の記事をご参照ください。)
概要
「消しゴムマジック」機能が初めて搭載されたのは、2021年秋発売のGoogle Pixel 6 / 6 Proである。Pixel 6シリーズの発表会である「Pixel Fall Launch」にて発表された。Google Pixelを代表するAI系・写真系機能であり、先述のCMがミーム化したこともあってPixelシリーズの代名詞にもなりつつある。
この機能は、写真に不意に映り込んでしまった通行人や邪魔なオブジェクトを簡単に消せるものである。AIによる自動認識、または手動でなぞって囲むことで消したいものを指定すると、ものの数秒で写真から消してくれる。これは、言わばAIがそのオブジェクトの向こう側にある背景を予測して超精密なお絵描きによって塗りつぶしてくれるような機能である。
自然風景やシンプルな壁など背景が容易に予測しやすい写真の場合では、一見するとそれが加工された写真であることに気づけないほど高精度である。一方、背景の予測が難しい複雑な写真などでは、一部不自然に塗りつぶした痕跡が残ることがある。
その後、オブジェクトを消し去るだけではなく、色合いを背景と同じ色に変えてなじませる「カモフラージュ」の機能も追加されている。
「この程度のこと昔からフォトショで出来ただろう。大したものではない」とする意見もあるが、この機能の特筆すべき点は、特別な技能を要さず、かつ誰もが使いやすいカジュアルなインターフェースでこれを実現した点であるといえよう。
なお、この機能はソフトウェア的にはPixel純正のアルバムアプリ「Google フォト」の中のいち機能として実装されている。Pixel 6発表・発売当初は、Google独自開発のGoogle Tensorチップが持つ高度なAI処理能力によって成せる業であると謳われていたが、その後2023年には全てのGoogle Pixelシリーズと、iOS端末を含むすべてのGoogle Oneユーザー向けに提供されるようになった。GoogleのAI技術力の恩恵をより多くの人が受けられるのは良いことかもしれないが、Tensorチップのロマンに惚れてPixel 6以降のPixelスマートフォンを買ったユーザーの中には、少し寂しさを感じる人も存在しているのかもしれない。
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関連項目
- 消しゴムマジックで消してやるのさ
- Google Pixel
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