ミーム(meme)とは、情報伝達における単位の事である。漢字では模倣子や意伝子と書かれる。
概要
ミームとは、『利己的な遺伝子』で知られる進化生物学者リチャード・ドーキンスによって名付けられた概念で、文化伝達の基本単位であるとされる。時と場合によっては、ミームとは文化,情報,経験,知識,技術,概念,考え方,あるいは心の単位と定義される。この人類文化の進化論における基本単位はmim(模倣)-eme(素)と名付けられ、gene(遺伝子)に倣いmeme(模倣子)と呼ばれる。
自己複製子について
ミームという語が打ち出された背景や前提として、自己複製子という概念がある。自己複製子とは、まず複製され、次に伝達され、あるいは変異しうる、何かしらのアレと定義される。
自己複製子は変異を起こし、一つを元とする多数に分化する。分化し変異した自己複製子は、自らに適した環境化にあるとき増加し、適さない環境下で減少する。結果として環境に最も適した自己複製子が残り、他の自己複製子は淘汰されるはずである。これが自然淘汰による進化だ。
この「自己複製子」は一見したところ動物や植物、菌類やウイルスのみを指すように思える。
例えばファッションは日々変化し、テレビや雑誌を通して広く拡散し淘汰され、ファッションセンスに合った服装が残る。これを自己複製子の概念に当てはめるなら、衣類や着こなし方の一種類ずつが「自己複製子」に、人々のファッションセンスが「環境」にあたる。
例えば不幸の手紙がある。不幸の手紙はその性質上、複製され伝達され、書き損じやいたずらによって内容が変異し再び拡散する。この場合、不幸の手紙の内容一種類ずつが「自己複製子」にあたり、人々にとって書き写しやすい簡素な文面や真に迫った恐怖を掻き立てる内容であるほど拡散しやすく、これが「環境」にあたる。
基本的にはこのような、とくに人間の持つ、文化的で情報的な自己複製子を指してミームと呼ぶ。
インターネットミーム
→詳細は「インターネットミーム」「海外ミーム」を参照
主に英語圏ではネット(4chanなど)で流行りの画像ネタをミームと呼ぶ、要するにテンプレネタのこと。
Doge、Polandball、Longcat、RageFace、TrollFace、その他いろいろあり掲示板の特性故かAAや文章そのものより画像が貼られやすいと考えられる。動画としてNyanCat、行動としてplanking、文語的なものではlolやomg、tl;drなど。
大雑把に
現在、ネット上で「ミーム」という語を見かけた場合、インターネット・ミームを指すと考えて良く、要するにテンプレネタであるか、あるいはそのコミュニティ特有の文化のことだと考えておおよそ問題ない。
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関連項目
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