わたしはまだ、
なにをも知ってはいないのだ。
ひとにものを訊く意味も。
ひとにものを伝える意味も。
概要
王とサーカスとは、2015年7月29日に発売された米澤穂信のミステリ小説である。
2014年の初めに行われた東京創元社の新作発表会にて、「E85.2」という仮題で米澤穂信の新作が年内に発売されると告知される。
同じく東京創元社から刊行されている「さよなら妖精」の10年後の物語であり、複数の短編が発表されている〈ベルーフ〉シリーズの新作であること。また、銃・虎・カメラがキーワードとなることなどが発表された。
しかし、その後の続報がなく2014年ももうすぐ終わりという頃にタイトルを『王とサーカス』に決定し2015年初夏発売予定年内発売とは何だったのかであることが正式に発表される。さらに、2015年の東京創元社新作発表会の直後、担当編集のK島氏のTwitterで2015年7月発売を予定していることが明かされた。
2015年の年末ミステリランキングでは、昨年の「満願」に続きハヤカワ・文春・宝島の3社で1位を獲得し二年連続の三冠を達成するという前人未到の快挙を果たした。
2001年、新聞社を辞めたばかりの太刀洗万智は、
知人の雑誌編集者から海外旅行特集の仕事を受け、
事前取材のためネパールに向かった。
現地で知り合った少年にガイドを頼み、
穏やかな時間を過ごそうとしていた矢先、
王宮で国王をはじめとする王族殺害事件が勃発する。
太刀洗はジャーナリストとして早速取材を開始したが、
そんな彼女を嘲笑うかのように、
彼女の前にはひとつの死体が転がり……。
「この男は、わたしのために殺されたのか? あるいは――」
疑問と苦悩の果てに、
太刀洗が辿り着いた痛切な真実とは?
『さよなら妖精』の出来事から10年の時を経て、
太刀洗万智は異邦でふたたび、
自らの人生をも左右するような大事件に遭遇する。
2001年に実際に起きた王宮事件を取り込んで描いた壮大なフィクションにして、
米澤ミステリの記念碑的傑作!
【本書のあらすじより】
2015年12月には、これまで未収録となっていた短編も含めた続編「真実の10メートル手前」が刊行される。
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