空手道とは、データイースト(DECO)が1984年6月に発売したアーケード用格闘ゲームである。開発はテクノスジャパン。
概要
最初期の格闘ゲームの一つであり、後に2D格闘ゲームのフォーマットになった以下の重要なシステムの元祖である。
体力ゲージは無く、有効打を決めてダウンを奪う事で「技あり」「一本」が判定されるポイント制の勝敗判定となっている。
ゲームの目的は空手家を操作して試合を勝ち抜き、最終段位の「名人」を目指すシンプルなもの。加えてボーナスステージとして「鍛錬」「試し割り」「牛殺し」が存在し、特に「牛殺し」は大会の途中でいきなり牛と戦うという突飛さや「さあ牛だ!」という名文句が有名。DECOらしい独特の雰囲気を持つゲームである。
同年9月には対人戦要素を加えたアッパー版『対戦空手道 青春美少女編』が発売されており、こちらは対戦型格闘ゲームの元祖として知られている。ちなみに美少女が戦うわけではなく、美少女を巡ってライバル関係の男二人が戦うゲームである。ついでにパンフレットには「負けても女は他にもいる(意訳)」と尤もだが台無しなことが書かれていた。
後年DECOは格闘ゲーム『ファイターズヒストリー』の内容がカプコンの『ストリートファイターⅡ』に酷似しているとして同社から訴訟を起こされたが、「対戦型格闘ゲームの元祖は我が社の『対戦空手道 青春美少女編』であり、カプコンの『ストⅡ』こそ我が社のゲームの模倣である」と主張して和解に持ち込んでいる。
システム
4方向レバー2本で操作する特殊な入力方式であり、左レバーを倒してキャラを動かし、右レバーを倒して攻撃を繰り出す。左右レバーの組み合わせで斜めジャンプ(前後宙返り)もできる。
攻撃技は出掛かる前にレバーをニュートラルに戻すと動作がキャンセルされるが、これを利用したフェイントもテクニックの一つである。キャラは相手を跳び越えても自動で向き直らず、背後への攻撃手段があるなど、テクノスジャパンが後に生み出すベルトスクロールアクションゲームに通じるシステムもある。
ヒットの判定は「技あり」と「一本」の2種類があり、技ありを2回取ると一本になる。攻撃は小技と大技に分かれており、大技のみ一本を取れる。先に一本を2回取った方が試合に勝利する。
移植
国内より先に北米版『Karate Champ』がAppleIIやコモドール64、TRS-80、NESに移植された。
日本ではファミコンディスクシステムに『カラテチャンプ』として移植されているが、攻撃に2ボタンしか使えないためコマンドが変更されており、ステージの種類は増えているが「牛殺し」がカットされている。
PlayStation 2で発売された『オレたちゲーセン族 空手道』はアーケード版で使われていた「ああ人生に涙あり」などの版権曲をJASRACの許諾のもとそのまま収録しており、数少ない忠実移植となっている。
現在はアーケードアーカイブスのラインナップとしてPlayStation 4/Nintendo Switch向けにも配信されている。
関連動画
関連リンク
関連項目
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