食とは、食べ物、食事、食文化のことである。また以下のことを表す。
漢字として
- 意味
- 〔説文解・巻五(段注本)〕に「米を亼(あつ)むるなり」とある。
- 字形
- 〔説文〕は、「皀に从(したが)ひ、亼が聲。或る說に亼・皀なり」と亼声の形声説、亼+皀の会意説の両方を載せている。段玉裁は会意説は後の人が付け加えたものとし、亼声の形声としている。
- 白川静は、皀は食器で亼は蓋で、蓋をした食器の象形という説を述べている。卜辞では、蝕の意味、食事の意味に使われている。また古代は一日二食だったらしく大食、小食という語が見られる。また飲食の意味で飤がよく使われる。
- 音訓
- 音読みは、1.の場合、ショク(漢音)、ジキ(呉音)、2.の場合、シ(漢音、呉音)、3.の場合、イ(漢音、呉音)。
- 訓読みは、くう、くらう、たべる、やしなう。古い訓に、うけ、け、はむ、めす、などがある。
- 名のりに、あき・あきら・くら、などがある。
- 規格・区分
- 常用漢字であり、小学校2年で習う教育漢字である。JIS X 0213第一水準。
- 部首
- 食は部首食部を作る。飲み食いに関することを表す意符として用いられる。偏や脚に置かれ、偏に置かれるときには飠、𩙿の形になる。
- 語彙
- 食貨・食客・食器・食牛之気・食後・食指・食事・食餌・食傷・食前・食膳・食前方丈・食卓・食費・食品・食物・食用・食料・食糧
- 参考
- 1996年の今年の漢字に選ばれた。
異体字
- 𠊊は、〔説文(段注本)〕での本字。〔説文(大徐本)〕の注に「食本字」とある。
- 𩚃は、〔集韻〕に「食、――古、𩚃と作(な)す」、〔説文(大徐本)〕の注に「食古文」とある異体字。
- 𩚀は、〔字彙〕や〔正字通〕に「食本字。㿝に从ふ。㿝、香古字」とある異体字。㿝に従う。㿝は香の古文。
- 𩚁は、〔玉篇〕に「〔説文〕食」、〔正字通〕に「𩚁、俗𠊊字」とある異体字。
- 𠋑は、〔字彙補〕に「食と同じ。〔篇韻〕に見ゆ」、〔康煕字典〕に〔川篇〕を引いて「食に同じ」とある異体字。
- 𨢁は、〔字彙補〕に「音義、食と同じ」とある異体字。
互換文字
⾷
- Unicode
- U+2FB7
関連項目
- 1
- 0pt
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