COIAS (Come On! Impacting ASteroids)とは、未発見小惑星検出アプリである。
概要
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https://twitter.com/coias_t09/status/1684760590479171584
2023年7月31日に公開。開発者は日本スペースガード協会所属の浦川聖太郎氏。
ハワイにあるすばる望遠鏡が公開している膨大な量の画像データをもとに、分かりやすい操作で小惑星をはじめとした未知の天体の候補を見つけ出せるアプリ。研究者に限らず天文に興味がある人なら誰でも利用可能。軌道分布や起源の解明等、太陽系天体はまだまだ未知のことが多くロマンの大きい分野で、そんな天体をどんな人でも研究者と同じ条件で探すことで最先端の研究に参加できると考えれば中々に面白いアプリと言えるだろう。国立天文台が提唱する、いわゆる「市民天文学」と呼ばれる取り組みの一つとなっている。
これまでCOIASで18万個以上の新天体候補が発見されており、4000個以上に仮符号が付与、さらに3個が確定番号天体となり、命名権を取得している(2024年12月時点、最新データは公式サイトを参照)。
COIASの名前の由来
じゃあそれ見つけよう!
アオの星 見つけよう!
COIASの名前は、漫画『恋する小惑星』(こいするアステロイド、略称『恋アス』)に由来している。
『恋アス』はある高校における地学部の日常を描いた4コマ漫画で、2020年にはアニメ化もされている。物語の冒頭で主人公の木ノ幡みらが真中あおと交わした「2人で小惑星を見つけて、アオという名前をつけたい」という約束が第1話から最終話までを通しての大きなテーマとなっている。
COIASのアイコンに描かれた女の子が木ノ幡みら。アイコンのイラストは原作者のQuro氏による描き下ろしである。
小惑星 (697402) Ao
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https://twitter.com/coias_t09/status/1830777552560103599
2024年9月2日、COIASで発見された小惑星に「アオ(Ao)」と命名されたことが公表された。そう、『恋アス』で2人が約束した「小惑星アオ」が漫画を飛び越え現実の小惑星として誕生したのである。命名理由の文章には『恋アス』の概要や、この作品が地学に与えた影響についてが記されている。
このニュースは、
- 「小惑星を見つけて名前をつけたい」というテーマの漫画から生まれたアプリで実際に小惑星が発見され、その登場人物の名前がつけられた。
- その漫画は完結し最終巻の発売日(8月27日)を迎えたばかりで、作品にとってもホットな時期だった。
- また、小惑星の発見日(発見に使われた観測画像データの撮影日)は2017年1月23日となったのだが、その漫画が連載開始したタイミング(1月28日)がまさにその時期だった。
……等々、偶然で済ませるにはあまりにも出来すぎていた展開だったためファンの間で大きく話題になった。
ちなみに「Ao」のようなシンプルな名前を認めてもらうのはハードルが高く、COIAS開発チームによる申請書類作成は困難を極めたというエピソードが語られている。
さらに11月24日、同じくCOIAS由来の小惑星2つに「Quro」「Hoshizaki」と命名されたことが発表された。前者は『恋アス』の原作者名で、後者もAo同様、同作のストーリーと深くリンクした名前となっている。
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https://twitter.com/coias_t09/status/1861213488645054604
関連動画
関連リンク
- COIAS公式サイト
- 小惑星「アオ(Ao)」命名 『恋する小惑星』にちなんだアプリによる市民科学的発見│sorae 宇宙へのポータルサイト
- アニメをキッカケに新小惑星「Ao」誕生!由来はキャラの名前、作中の夢が“リアルで叶う”出来事に感激の声│オタク総研
関連項目
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