アルセニー・アヴラーモフ(1886~1944)とは、作曲家・音楽理論家である。
現在のノヴォシャフチンスクに属するマリュネスヴェタイユという町の、コサック兵の息子として生まれた。モスクワ音楽院でセルゲイ・プロトポポフ、アルセニー・コレシェンコに学んだほか、セルゲイ・タネーエフから私的に作曲理論を学んだ。
1910年よりArsの名前で音楽評論を行うも、第一次世界大戦に参加したくないためにいったん移住し、革命後に戻ってきた存在である。以後、ロストフやノヴゴロド、モスクワで音楽教育に身を投じ、ニコライ・ロスラヴェッツやアレクサンドル・モソロフのように何かされることも特になく、過激な存在だったにもかかわらずなぜか普通にスターリン体制でも生き残っていた。なお、レオニード・サバネーエフとは48音階普遍調性システムを巡って激論を行った対立的な存在。
その彼を象徴する楽曲が、『汽笛交響曲』と訳される、ルイージ・ルッソロのような「機械音楽」である。早い話、サイレン、自動車、鐘、汽笛、飛行機、大砲をやぐらとメインケーブルで差配し、「演奏」する曲である。なお、この中には「インターナショナル」や「ワルシャワ労働歌」なども引用されて歌われる。
モスクワとバクーで演奏されたこの楽曲は、ミハイル・グネーシンからも称賛された、革命期のロシア・アヴァンギャルドの音楽の代表的な存在となっている。
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最終更新:2025/12/06(土) 12:00
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