ケフェウス座とは (ケフェウスザとは) [単語記事]

ケフェウス座 Cepheus
略符	Cep
象徴	the King
起源	古代　プトレマイオス
概略位置	赤経：22 赤緯：+70
正中日時	10月15日 21時
広さ	588平方度(27位)
3.0等以上の恒星数	1
最輝星	アルデラミン(2.46等)
メシエ天体数	0
隣接する星座	きりん座こぐま座りゅう座はくちょう座とかげ座カシオペヤ座

ケフェウス座とは、トレミーの48星座の一つ。
エチオピア王のケーペウスを表している。

日本など北半球の地域からは1年中見ることができる。

概要

カシオペヤ座とはくちょう座の間に位置する星座。周囲と比べるとやや暗めだが、観測はそれほど難しくはない。

カシオペヤ座 β 星とこぐま座 α 星を結ぶ直線付近にケフェウス座γ 星があり、ここを頂点として五角形に星が結ばれる。

歳差運動の関係で、将来の北極星候補が多い。

主な天体

恒星

α：アルデラミン(Alderamin)
- ケフェウス座の最輝星。名前の由来は諸説ある。
  西暦7800年頃に北極星になると予測されている。
β：アルフィルク(Alphirk)
- 「ケフェウス座β 型変光星」のプロトタイプ。恒星表面が脈動し、短周期で僅かに変光する。西暦6000年頃の北極星。
γ：エライ(Errai)
- 五角形の北側の頂点。西暦4100年頃に北極星となる。
δ：アルレディフ(Alrediph)
- 「ケフェウス座δ 型変光星(長周期ケフェイド)」の代表の星。詳しくは後述。
μ：エラキス(Erakis)
- 赤色超巨星。美しい赤で輝くため、ウィリアム・ハーシェルによって「ガーネット・スター」と名付けられた。

データ

名称		視等級	絶対等級	距離(光年)	スペクトル型	変光星型	変光幅	備考
α	アルデラミン	2.46	1.574	49.02	A7IV	変光星		高速自転
γ	エライ	3.21	2.51	45	K1IV			系外惑星
β	アルフィルク	3.23	-3.08	595	B2IIIv SB	脈動変光星ケフェウス座β 型	3.16～3.27
ζ	ツァオ・フー	3.39	-3.35	726	K1Ibv SB	変光星
η	アルアジミン	3.41	2.63	47	K0IV
ι	アルアハト	3.50	0.76	115	K0III	変光星
δ	アルレディフ	4.07	-3.32	982	G2Ibvar	脈動変光星ケフェウス座δ 型	3.48～4.37	黄色超巨星 3重星
μ	エラキス	4.04	-7.258	5927.27	M2 eIa	脈動変光星半規則 SRC 型	3.43～5.1	赤色超巨星

長周期ケフェイド

スペクトル型がF～K型で黄色超巨星に属する脈動変光星。2～50日周期で1～2等の範囲を変光する。

長周期ケフェイドは、変光周期が長いほど絶対等級が明るいという性質がある(周期光度関係)。この関係を利用し、見かけの明るさ(視等級)と絶対等級を比較することで、その星までの距離を求めることができる。ケフェウス座δ 星は最初に発見された長周期ケフェイド(DC EP)で、宇宙のものさしに利用されることから、これらの星は「宇宙の灯台」と呼ばれる。