セバスティアン・フォン・リューデリッツとは、「銀河英雄伝説」の登場人物である。
外伝「ユリアンのイゼルローン日記」に事績が記述されるのみの人物である。
皇帝オトフリート5世の重臣。
軍人ではあるが、戦の才能に関してはまず「大シュターデン」といったところ。
事前にじゅうぶん計画し、かつ戦理に則って兵を動かすにも関わらず、敵がその理論に従ってくれないために、「戦えばかならず負ける」というスーパー理屈倒れタイプで、
「叛乱軍の奴らは、用兵理論をわきまえない不とどき者ぞろいだ」
と同盟軍を罵倒する言葉を遺したほど。
しかし理論派であるだけに、「理論に従わない敵」などというものが出てこない軍事土木、補給関連の職務では才能を発揮して功績を立てている。このあたり、実戦でのダメさが理屈倒れのシュターデン以上な彼は、後方勤務に関する才能では(良い意味で)シュターデン以上だったといえよう。
そのリューデリッツが後世に名を残すことになったのは、オトフリート5世によって責任者に任じられたイゼルローン要塞の建設である。建設が始まった帝国暦454年当時、帝国軍は回廊周辺には小規模かつ短期的な根拠地程度しか有しておらず、大きな基地は専ら回廊の帝国側出口に設置されていた。そしてその状況を以後40年に渡って変えてしまうこととなるこの巨大要塞は、リューデリッツの指揮によって作られたものなのである。
しかしその仕事は、彼にとって必ずしも幸運なものではなかった。
倹約家として知られるオトフリート5世は、イゼルローン要塞建設にかかる多額の費用を見て幾度も後悔し建設中止を考えた。そして最終的な建設費は予定を大きく超過することになり、リューデリッツはその責任を取らされ、(おそらくその完成を見る前に)自殺するはめになったのであった。
とはいえ、この一大建設事業を指揮したことが、彼の名を後世にまで残すこととなった。ユリアン・ミンツは宇宙暦796年12月19日付けの日記で、要塞建設を最初に提案したステファン・フォン・バルトバッフェルと並べて「リューデリッツ伯も、不幸ではあったけど死後まで名を残したわけだ」と述懐している。
掲示板
15 ななしのよっしん
2020/07/15(水) 08:01:50 ID: gdJD1+lYry
>>12>>13
影の城、三元帥の城の両要塞は、シャフトの理論とケンプらの実証実験を基に、かなりコストを抑えられてそう。上級貴族層が一掃された新王朝時代、帝国本土には過剰な要塞(下手すりゃ反乱時の拠点にされかねない)が山ほどありそうだし。
……メタ的な理由とは言えイゼルローン要塞無視してワープできなかったシャフト理論で、フェザーン回廊を超えて新領土方面へ要塞送り込めるのかは若干微妙だが。
16 ななしのよっしん
2020/11/11(水) 10:32:20 ID: VQWcBUbhs0
薩摩藩による木曽三川治水工事で大量の詰腹切らされが出たという話に似ているかもしれない
(なお「妨害に対する抗議の自殺」は事実ではなかった模様)
17 ちゃりんこ
2021/05/06(木) 14:06:33 ID: itnIJuZr7S
>>12
それをやったから建設費が当初見積もりの数倍に膨れ上がって、オトフリート5世から死を賜ることになったのでは?と妄想する。
要塞を丸ごとではなくパーツに分けて輸送したのだと思うけど。
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最終更新:2025/12/18(木) 12:00
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