月見そばとはそばの一種であり、生卵がトッピングに追加されている料理である。
基本的には熱々のかけそばに生卵を割り落としたものが月見そばとされる。
卵の黄身を闇夜に浮かぶ月になぞらえたものだが、そばの熱によって卵白が温められ、白化しおぼろ状に変化し、朧月の風情が表れているものが最もオーソドックスだろう。
卵の他のトッピングは基本的にはかけそばの範疇を越えないものが月見そばだが、立ち食いそば屋など、追加トッピングが自由な店では、これに加え天かすや天ぷら、コロッケなどが加えられる事もあり、呼び名も適宜「月見たぬきそば」や「月見天ぷらそば」「月見コロッケそば」などと変化する事もある。
また、月に見立てた生卵の他に、すすきに見立てたとろろ昆布、漆黒の夜空を演出する海苔やわかめを入れ、時には卵をそばで覆ってより白身を加熱する場合もあり、それは叢雲に隠れる月の風情を表して特に「叢雲そば」と呼ぶ事もある。ものによっては『「月に叢雲」は付き物であり、古くより本寸法の月見そばとはこれを指す』という所見も見受けられる。
基本は温かいそばを用いる料理だが、場合によっては冷たいそばも月見を冠する事がある。その際には生卵のみならず卵黄のみの場合や半熟卵、時には半切りのゆで卵が用いられる事もある。
月見という風情があり、かつ値段も高くなく、卵を用いる為満足度も上昇しており、古くからそばのトッピングの定番の一つとして存在している。本格的なそば屋から駅の立ち食いそば屋まで、そばを扱う店であれば大抵はこれを提供していると見てよいだろう。
古くから存在する事は確かだがその起源は不確かで、大まかにその発生は明治以降と目されてはいるが、「そばに卵を割り落とす」などという発想はどこで誰が思いついてもおかしくないものであり、今日に至るまで人口に膾炙している。
同様に生卵をトッピングし名称も月見を伴う「月見うどん」がある。
そばに限らず料理のアレンジで生卵を割り落とす事を「月見~」と呼び改める事もある。この呼び名は基本的には和食で用いられ、これが洋食のケースでは「ビスマルク風~」となる。
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最終更新:2023/05/30(火) 17:00
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