渡辺智男とは (ワタナベトミオとは) [単語記事]

渡辺智男（わたなべとみお）とは、元プロ野球選手である。

概要

OB
渡辺智男
基本情報
国籍	日本
出身地	高知県高岡郡
生年月日	1967年 6月23日
身長体重	178 cm 80kg
選手情報
投球･打撃	右投右打
守備位置	投手
プロ入り	1988年ドラフト 1位
引退	1997年
経歴
選手歴高知県立伊野商業高等学校 NTT 四国西武ライオンズ(1989年-1993年) 福岡ダイエーホークス(1994年-1997年) 西武ライオンズ(1998年)
プロ野球選手テンプレート

伊野商業学校に進学。中学時代に肘を故障していたことから野手として入部したが、2年春から投手の練習を始め、秋にはエースになっていた。3年春の甲子園大会では準決勝で後にチームメイトとなる清原和博擁するPL学園を下すと、決勝戦では帝京高校相手に自ら本塁打も放ち、投げては13奪三振で完封勝利を記録し全国制覇を達成している。

卒業後NTT 四国に入社。在籍3年間で3大会連続で都市対抗野球大会に出場。ソウルオリンピック日本代表にも選出されたが、直前の大会で右肘を負傷している。

この肘の故障を理由に1988年ドラフト会議前に同年のプロ入りを拒否していたが、西武ライオンズが1位で強行指名。西武は手厚いサポート体制など高待遇を提示し入団に至った。

1989年 6月頃から先発ローテーションに定着。19試合に登板し規定投球回に到達。10勝7敗、防御率3.52と初年度から好成績を残した。

1990年、開幕から5連勝を記録するなど好スタートを切ると、工藤公康とともにエース格として活躍、オールスターゲームにも初出場している。この年、13勝7敗1セーブ、防御率3.38の成績を残しリーグ制覇に貢献。日本シリーズでも完封勝利を記録している。

1991年、5月末までに5完投勝利を記録するなどこの年も開幕から良い滑り出しを見せた。その後、オールスターゲームはマメを潰した影響で出場を辞退したが、復帰後2試合連続で完封勝利を記録するなど抜群の安定感で優勝に貢献。11勝6敗1セーブ、防御率2.35の成績を残し、最優秀防御率のタイトルを獲得した。

1992年、前半戦終了時点で7勝をマークするなど好調であったが、突如としてイップスを発症しストライクが入らない状態に陥り、更に肘を故障したことから後半戦は0勝。最終的には7勝5敗、防御率4.87に終わってしまう。

翌1993年はキャンプからフォームの修正に取り組むが改善の兆しが見えず、登板無しに終わる。同年シーズンオフ、佐々木誠、村田勝喜、橋本武広らとのトレードで秋山幸二、内山智之とともに福岡ダイエーホークスへ移籍。

1994年、約2年ぶりの勝利となる完封勝利を挙げ復活の兆しを見せたが登板ごとにムラがあり、夏場に足首を故障し離脱。4勝9敗、防御率4.23と今一つに終わった。

以降も低迷が続き、1996年にはサイドスロー転向したものの結果が残せず、1997年は登板無し。同年オフに金銭トレードで古巣西武に復帰。ただ1998年も登板無しに終わり、同年限りで現役を引退。

引退後は西武のスカウトに転身している。

切れ味抜群の快速球とスライダーを武器に活躍した右腕。完投能力の高さも魅力であった。

そのストレートの切れ味はオールスターゲームで対戦した岡田彰布から「野茂英雄や与田剛より上」と称された。チームに渡辺久信がいたことから「ナベトミ」と呼ばれることが多かった。

通算:8年	登板	完投	完封	勝利	敗戦	セーブ	ホールド	勝率	投球回	与四球	奪三振	失点	自責点	防御率
NPB	123	35	6	45	40	2	---	.529	725.2	291	502	332	301	3.73