「たわらもとせん」だよ。「たわらほんせん」でも「たはらほんせん」でもないよ!
近鉄田原本線とは、新王寺駅と西田原本駅を結ぶ近畿日本鉄道の路線である。
両端の西田原本駅と新王寺駅のみ有人で、中間駅はすべて無人駅であり、ICカード用に簡易改札機がある。
歴史的経緯(後述)から他の路線と孤立しているが、両端の駅で乗り換えが可能である。改札外乗り換えになるが、同じ近鉄線同士であれば通し運賃も適用される。
全列車が通し運転を行う。3両編成のワンマン運転ではあるが、すべてのドアが開く。
近鉄田原本線は、元々大阪電気軌道(近畿日本鉄道の母体となった会社)とは何の資本関係もない、大和鉄道が建設した路線である。大和鉄道は、田原本を経由して関西本線王寺駅と桜井線桜井駅を結ぶことを目的に設立され、現在の営業区間が1918年4月26日に開業した。官営鉄道(現在のJR各社)との連絡を考慮し、狭軌(非電化)で建設された。1928年には、当初の計画通り桜井駅まで延伸された。
一方、大阪電気軌道は現在の近鉄橿原線にあたる畝傍線の建設計画を立てており、免許を交付する条件として国から「競合関係にあり、経営が悪化するであろう天理軽便鉄道(後の近鉄天理線)と大和鉄道を買収すること」という条件を付けられていた。またこの同時期に、伊勢方面進出の足掛かりとして桜井~名張間の免許を申請していたが、この免許が大和鉄道に下りてしまったため、大阪電気軌道は大和鉄道の買収工作を急ぐことになり、1924年にようやく経営権を抑えることに成功した。
大和鉄道は、田原本~桜井間の休止(戦後正式に廃止)があったり、1948年に標準軌への改軌と電化がなされたものの、戦中戦後を通じてどことも合併されず社名だけは残り続けた。だが、1961年10月1日に信貴生駒電鉄(近鉄生駒線などを建設。経営難から大阪電気軌道の傘下に入っていた)と合併した後、1964年10月1日に信貴生駒電鉄が近畿日本鉄道と合併、現在の近鉄田原本線が誕生した。また、同時に田原本駅は西田原本駅に改称された。
ちなみに孤立してはいるが、西田原本駅手前で近鉄橿原線と線路がつながっており、入出庫用の回送列車が通っている。過去には大和西大寺駅発新王寺駅行の臨時急行(田原本線内は各駅に停車)が運行されたことがある。
一方、新王寺駅と王寺駅の線路はつながっていない。
近鉄OBの談話
によると、「田原本、西田原本両駅の北に、田原本統合駅を設置する構想があった」という。だが、駅の移転で人の流れが変わることに地元が反対し、そのまま立ち消えになったそうだ。
近鉄橿原線田原本駅にはかつては東口しかなく、乗り換え客が多いにもかかわらず大変に不便であったが、2009年12月6日に駅前再開発で西口駅舎が開業したため、利便性が大幅に向上した。
比較的最近(といっても五十年以上前だが)まで社名が存続していたためか、地元の年配の人の多くは、現在でも近鉄田原本線のことを前身の大和鉄道の愛称だった「やまてつ」と呼ぶそうだ。
| 駅名 | ■乗換路線(近鉄系) / ◆乗換路線(他社) ○周辺施設 |
ホーム |
| 西田原本駅 | ■近鉄橿原線(田原本駅) | 1面2線 |
| 黒田駅 | 1面1線 | |
| 但馬駅 | 1面1線 | |
| 箸尾駅 | 2面2線 | |
| 池部駅 | ○馬見丘陵公園 | 1面1線 |
| 佐味田川駅 | 1面1線 | |
| 大輪田駅 | 1面2線 | |
| 新王寺駅 | ■近鉄生駒線(王寺駅)/◆関西本線(王寺駅) | 2面1線 |
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最終更新:2025/12/12(金) 16:00
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