甲陽線とは、兵庫県西宮市の夙川駅と甲陽園駅の間を結ぶ阪急電鉄の路線である。
全線が市内で完結し、総延長2.2km・総駅数2(起点駅の夙川駅含めて3)というミニ支線(盲腸線)である。
それゆえ阪急の他線と比較すると乗客が多いとは言えず、全線が単線であり、終日3両編成による運行でワンマン運転を実施している。
駅名 | 駅番号 | 営業キロ(駅間) | 乗り換え・備考 |
夙川駅 | HK-09 | 0.0 | ■阪急神戸本線 ○カトリック夙川教会 |
苦楽園口駅 | HK-29 | 0.9(0.9) | |
甲陽園駅 | HK-30 | 2.2(1.3) | ○夙川学院中学・高等学校・短期大学 |
1時間に5・6本の間隔で線内折り返し運行。
全長2.2kmに過ぎないこの支線は、阪急の路線の中でも「降って湧いた」かのように敷設されたということで、異色の存在といえる面がある。
大正時代、阪急電鉄が阪神急行電鉄と名乗って阪神電気鉄道と阪神間輸送、及び沿線開発で競っていたころ、阪神電気鉄道が当時温泉街として知られていた苦楽園地区へトロリーバスを敷設する計画を打ち出した。
阪急は自社の基幹路線である神戸本線を乗り越え、六甲山麓の北側へ進出しようとするこの阪神グループの動きを看過することができず、対抗措置として当時遊園地などがあり行楽地として栄えた甲陽園へ夙川駅から夙川に沿って向かう支線を敷設することにしたのである。こうして1924年、甲陽線は開業した。
その後、温泉街として栄えた苦楽園は水害で湯が枯れてしまい、甲陽園も他の行楽地に人気を奪われて衰退した。しかしその後、沿線で学校誘致や宅地開発が行われ、現在では主に通学・通勤路線として任を果たしている。
なお、阪神のトロリーバス計画は実現せず立ち消えとなったが、戦後に甲陽線のエリアを囲むように阪神電鉄バス→阪神バスが西宮山手線・鷲林寺線を開設している。西宮山手線は甲陽園駅前にも乗り入れており、阪急の駅前に阪神のバスが来るという異様な風景が、2006年の阪急・阪神経営統合前から見られた。
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最終更新:2024/12/21(土) 23:00
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