硫黄とは (イオウとは) [単語記事]

硫黄（Sulphur）とは、火山地帯に黄色の結晶として多く存在している元素である。

概要

硫黄山

原子番号は、16、元素記号は、“S”、分類は、非金属、カルコゲン、ミネラル。
サンスクリット語の「火の源（sulvere）」、ラテン語の「硫黄（sulf ur）」に由来する。
発見：古代から知られている。
利用例：マッチ、黒色火薬、硫酸、ゴムの加硫剤、食物（ニンニク、タマネギなど）、医薬品の原料など
同素体として、斜方硫黄、単斜硫黄、ゴム状硫黄などがある。
- ゴム状硫黄は褐色であると教科書に記載されていたが、最近の実験により純度が99.5%くらいであると他の同素体と同様黄色であることが示された。
化合物特有のにおいから錬金術では、重要な根源物質とされていた。
「硫黄のにおい」「硫黄くさい」といった表現が慣用的に用いられるが、純粋な硫黄は無臭である。刺激臭を放つのは化学変化を起こして生まれた二酸化硫黄や硫化水素。これらの物質は有毒でもあるので強いにおいを感じたらただちにその場を離れましょう。
上記の通り、硫化水素や亜硫酸ガス、そして硫酸のインパクトの強さから「ヤバイ物質」との印象が強いものの、人体の必須元素(タンパク質やビタミンB1,B7)でもあり、硫酸を含めた硫黄自体が化学工業に欠かせないものであるなど、人類にとってなくてはならない超重要元素であることも忘れてはならない。