自害しろ、ランサーとは、言峰綺礼がランサーに下した令呪による命令である。
PCゲーム「Fate/stay night」凛ルートにて、言峰綺礼が遠坂凛の始末をランサーに命じるが、ランサーは「俺にやらせたかったら令呪でも使うんだな」と拒否。
それを聞いた言峰綺礼は令呪を使い、「では命じよう。自害しろ、ランサー」とランサーに自殺を命令する。
サーヴァントとはマスターに召喚された使い魔ではあるが、本来は英霊の座にある者たちであり、その能力はマスターよりも数段高い。時にサーヴァントは自分に見合わないと判断したマスターを殺してしまうし、あるいはバーサーカークラスのように暴走して殺されることもあり得る。
それを制御するためにサーヴァントに対する絶対命令権として令呪が存在している。令呪による命令はサーヴァントの意志を無視して実行に移されるため、殺害を思いとどまらせたり、この記事名の通り自害させることもできる。だが、その制限も3度までとなっている。3度の令呪をすべて使い切ってしまった場合、マスターにはサーヴァントに対する抑止力がなくなってしまう。実際、キャスターは最初のマスターに令呪を無駄遣いさせたあとに殺している。
言峰綺礼とランサーの場合、ランサーのマスターから奪った令呪を使用し、1度目はランサーのマスター権強奪の際に「主替えに同意しろ」、2度目はサーヴァントたちの偵察のために「すべてのサーヴァントと戦い、引き分けろ」という命令で使われてしまっている。ここで綺礼がランサーの言うように凛殺しの命令に3度目の令呪を使ってしまうとそこでランサーを押さえつけられなくなる。そのことを考えに含めると、綺礼の「凛を殺せ」に対するランサーの「令呪を使え」の返答には「ただし、令呪を使ったらその後で俺がお前を殺す」という脅しが含まれていると考えられる。
しかし、綺礼にはランサーの他にギルガメッシュという切り札が残されており、ランサーは劇中のこの時点ですでに必要なくなっていた。制御ができなくなった以上、綺礼にとってランサーの価値は既になく、この記事名の命令が発せられることになるのである。
Fate/Zeroのニコニコ動画公式配信では、EDのランサーが女性(グラニア)と仲よさそうにしている様子から「自害しろ、ランサー」と嫉妬コメントが入る事が多い。
他パターンで「自炊しろ、ランサー」「爆発しろ、ランサー」「自慰しろ、ランサー」などがある。
その後、本当に自害することになった・・・。
2014年のテレビアニメ版『Fate/stay night [unlimited blade works]』は、凛ルートの二度目のアニメ化であり、当然のことながら原作ルートのこの台詞も映像化された。
しかし、この作品では「自害しろ、ランサー」の台詞の場面で言峰の腕に『Fate/Zero』で父親から受け継いだ大量の預託令呪が存在している描写がなされた。そのため、原作ゲームであった上記のようなランサーの言外の脅しはほぼ無意味と化してしまっている。
一応、原作ゲームの時点で、言峰が前回からの令呪を所持し続けているのは判明している。だが、それが判明するのはHFルートの言峰対真アサシン戦の描写であり、「自害しろ、ランサー」の時点では判明していなかった。そのため、三画目の令呪使用後でもランサーが制御できることは令呪を隠し持っている言峰以外にはわかりようがなく、プレイヤーたちにはランサーの意図がくみ取れていたのである。
2014年版のアニメでは原作PCゲームが発売された時点で発表されていなかった前日譚の小説『Fate/Zero』およびそのアニメ版の設定も取り込んでいる。それが故の預託令呪の描写であろうが、複数の令呪を目の当たりにしたランサーが無反応であるため、ランサーの脅しの意図が伝わりにくくなってしまっているのが残念である。
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最終更新:2025/12/23(火) 18:00
最終更新:2025/12/23(火) 17:00
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