金正男暗殺事件とは、マレーシア・クアラルンプール国際空港で、北朝鮮の最高指導者・金正恩の兄である金正男が殺害された事件のことである。
2017年2月13日午前9時頃(日本時間同10時)、マレーシアのクアラルンプール国際空港で、マカオへの出国手続きのため自動チェックイン機を使用していた金正男が二人の女性から突然襲いかかられ、謎の液体を顔に塗りつけられた。直後に金正男は体調不良に陥り、空港の診療所に移されたが、病院に搬送する救急車の中で急死した。金正男は「女に液体をかけられた。眼が痛い」と訴えていたといわれている。
翌日にマレーシア政府が金正男の死亡を発表、複数の韓国メディアが「金哲(キム・チョル)1970年6月10日平壌生まれ」という偽造パスポートを所有していた金正男が女二人に殺害されたと報じた。マレーシア政府は、韓国側が以前採取した金正男の指紋と死体指紋を照合、その結果指紋は同一のものとわかり、死亡した人物は金正男と断定された。また後日行った解剖の結果、殺害に使用されたのは、大量破壊兵器として国連が禁止するVXガスであることが判明。
後日、実行犯のベトナム人ドアン・ティ・フオン(Đoàn Thị Hương)とインドネシア人スィティー・アーイシャ(Siti Aisyah)の女性2名と、事件に関わっていたとみられる在マレーシア北朝鮮人男性の李正哲(リ・ジョンチョル)が、マレーシア警察によって逮捕された。二人の女性は暗殺だという認識はなく、いたずらを仕掛けるテレビ番組だと思っていたと主張しており、女性たちに指示や訓練を行うなど殺害の中心的役割を果たしたのは、朝鮮人民軍偵察総局の19課とみられている。
マレーシア警察は、この朝鮮人民軍偵察総局の19課の呉ジョンギル、李ジェナム、洪ソンハク、李ジヒョンの四名を指名手配したが、すでに四人はウラジオストクなどを経由して帰国済みであった。この四人は帰国後口封じのために抹殺されたともいわれている。
殺人罪で起訴された実行犯のうち、シティ・アイシャ被告については2019年3月、検察側が起訴を取り下げ、釈放された。[1]
ドアン・ティ・フォン被告については2019年4月に検察側が訴因を傷害罪に変更、裁判所は3年4ヶ月の禁固刑を言い渡し、被告は死刑を免れた。[2]
もともとマレーシアは北朝鮮にとって友好国の一つであったが、遺体の引き取りや捜査方法をめぐって対立したことにより両国の関係は悪化。
2017年6月以降、マレーシアは北朝鮮からの輸入を停止し、同月12日には北朝鮮に置く大使館を閉鎖する
意向を表明した。また9月にはマレーシアのナジブ首相がアメリカのトランプ大統領と会談し、北朝鮮に対する制裁強化を表明、同28日には自国民が北朝鮮へ渡航することも禁じるなど、この事件をきっかけに北朝鮮への包囲網が一段と狭まる結果となった。
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