マクドネル・ダグラスDC-10(McDonnell Douglas DC-10)とは、アメリカ合衆国のマクドネル・ダグラスが開発したワイドボディ・ジェット旅客機である。
マクドネル・ダグラスDC-10 McDonnell Douglas DC-10 |
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用途 | 民間旅客機 / 民間貨物機 |
分類 | ワイドボディ・ジェット旅客機 |
製造者 | マクドネル・ダグラス |
総生産数 | 446機 |
初飛行 | 1970年7月29日 (DC-10-10) |
マクドネル・ダグラスが開発・製造したワイドボディ3発式ジェット旅客機/貨物機。同社製としては初のワイドボディ機である。エンジンは左右主翼下に1基ずつ、垂直尾翼基部に1基を搭載している。
1966年にアメリカン航空はダグラス・エアクラフトに大型双発式ジェット旅客機を要求。当初はゼネラル・エレクトリックTF39ターボファンエンジンの双発式とする予定であったが開発中で間に合っていなかった。最終的にTF39の民間型であるゼネラル・エレクトリックCF6の3発式とする事で両社は合意し、ダグラス・エアクラフトはDC-10開発に着手した。1967年にマクドネル・エアクラフトと合併しマクドネル・ダグラスとなった後も形式名称はDC(ダグラス・コマーシャル)のままとされた。
1970年7月29日にDC-10-10が初飛行、1972年から世界各国の航空会社で運航を開始。日本でも1976年4月から日本航空(JAL)がDC-10-40/-40Dを、1988年4月から日本エアシステム(JAS)がDC-10-30ERを運航開始した。
現在はアメリカ合衆国のオムニ・エア・インターナショナルとフェデックス、ロシアのアエロフロート・ロシア航空で運航が続いている。生産は1988年に終了し、総生産数は446機になる。
軍用としては、DC-10-30Fを空中給油機・輸送機に改造したマクドネル・ダグラスKC-10 エクステンダーがアメリカ空軍とオランダ空軍で運用されている。
後継機は1990年1月10日に初飛行したマクドネル・ダグラスMD-11。この機体の操縦システムをDC-10に移植・近代化改修したMD-10がある。
なおDC-10は開発段階から貨物ドアの設計に問題が有り、それが原因で就航間もないころにあわや墜落という重大事故が発生している(1972年 アメリカン航空96便貨物ドア破損事故)。
しかもその欠陥はこの事故後でも、他社との激しい競争を背景に改修が怠られており、その結果2年後に同様の原因による事故が再発した。それは当時世界最悪、2016年現在でも世界4位の犠牲者を出す墜落事故(1974年 トルコ航空981便墜落事故 死者346名)となっている。
そのため、DC-10は競争の激しい航空業界の負の側面を見せた航空機としても、しばしば名前が挙げられる(→またDC-10かも参照のこと)。
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最終更新:2024/04/19(金) 12:00
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