ICE3とは、ドイツ鉄道及びオランダ鉄道が保有・運行する高速鉄道車両である。
ドイツ国内で、新たに高速新線を建設し、ICEのネットワークを更に拡張する事となり、増発用の新型車両作る事となった。ところが、新たに建設される高速新線は、曲線や起伏が多いライン川沿いの幹線を通る優等列車の高速化が目的であり、その様な地域を貫く形で建設されていた。しかし、実際に真っ直ぐで起伏の無いルートにした場合、かなりの数のトンネルや高架線を建設する必要があったが、これでは建設コストが莫大になる為、起伏だけはかなり残ってしまっていた。そこで起伏に関しては車両側の改良で対応する事となった。しかし、起伏の多い区間に対応する為には従来の機関車牽引方式であるICE1、ICE2では効率が悪く、これよりも加減速性能及び登坂性能の高い車両を作る必要があった。これに対応する車両として作られたのがICE3である。
車両は従来のICE1、ICE2とは違い動力分散方式の電車タイプとなっており、加減速性能、登坂性能共に大幅に向上している。また設計最高速度も330km/hに向上しており、これまでの車両では不可能だった300km/hでの運転が可能になった。また、近隣の国への乗り入れも考慮されており、国内専用車と国際仕様車の2種類が製造された。国内専用車が単電源(AC15kV 16.7Hz)対応で形式は403型、国際仕様車が4電源対応(AC15kV 16.7Hz/AC25kV 50Hz/DC3kV/DC1.5kV)で形式は406型、同形式のマイナーチェンジモデルは407型となっており、電源の切り替えは走行中でも停車中でも可能となっている。また、国際仕様車にはドイツ鉄道所属の標準タイプ、パリ直通改修タイプ、オランダ鉄道所属タイプの3種類が存在する。車体はアルミニウム合金製で、かなり軽量化されている。
編成は8両編成を基本とし、2両が1等車、5両が2等車、残る1両がビュッフェと2等席の合造車となっている。初期に作られた編成は合造車が食堂車、2等車のうち一両は1等車であったが、利用実態に合わせて現在の形に改装されている。車内設備はほぼ同時期に計画されたICE-T(DB)やICE-TDと似ている部分が多く、車体のデザインも同じくアレクサンダー・ノイマイスター社によるものである。但し、運転席直後の席は展望席になっているが、先頭形状の問題から座席上部の棚がなかったり、展望できる部分も僅かだったりと、先頭部周辺はICE-TやICE-TDに比べると若干見劣りする部分もある。
現在は国内の高速新線はもちろん、オランダやベルギー、スイス、フランスへの直通運転を行っている。また、フランスの高速新線区間では最高速度320km/hでの運転も行っている。このほか、イギリスへの乗り入れも予定されている。
ドイツの高速鉄道車両の国際進出で最も成功しているのが、このICE3をベースとした車両達である。現在、スペイン、ロシア、中国への輸出に成功しており、いずれの国でも良好な結果を得ている。この車両は「Velaro」と呼ばれており、製造元であるSIEMENS社の主力製品となっている。上記の新型ICE3は「Velaro D」と呼ばれており、今後の高速鉄道車両の輸出においてはこの車両がベースになる。英仏海峡トンネルを通るユーロスター用の新型車両としても導入される予定。
海外鉄道車両の中でも、人気のある車両である。乗車する際はちゃんと切符を買って車内に乗る事。間違っても最後尾車両にへばりつく等と言う乗車方法はしないように。
鉄道模型がN、HO問わず結構出てます。但し、海外メーカー製が多い為、結構いい値段します・・・。
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最終更新:2024/12/02(月) 02:00
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