『いただきストリート』(Fortune Street)とは、現在はスクウェア・エニックスが発売しているゲームおよびそのシリーズである。略称は『いたスト』。
概要
ジャンルはボードゲーム。ゲームデザインは『ドラゴンクエスト』シリーズでおなじみの堀井雄二。
第1作は1991年にアスキーから発売。1994年の2作目以降はエニックスが、スクウェアと合併してからはスクウェア・エニックスとして発売している。ゲーム界を代表するシリーズのひとつ。
その内容は1930年代から人気のボードゲーム『モノポリー』を日本人向けに遊びやすくコンピューターゲームとして楽しい要素を盛り込んだ作品になっている。
一人で遊ぶのはもちろん友達や家族とわいわい遊ぶのに適したゲーム。
基本的なルール
双六の要領でゲームボード上を周回しながら物件や株を購入しつつ、資金を設定額まで貯めて銀行にたどり着くことがこのゲームの目的。
インサイダー(ゲーム上の用語であり、リアルとは一切関係ない)で儲けたり、相乗りで追走したり、莫大な買い物料を搾取、あるいは、物件を自分のものにしてしまう5倍買いを駆使、はたまた、交渉で物件の交換をしたり、いろいろあって、漁夫の利でちゃっかり1位をもぎ取ったりと状況に応じた戦略眼が要求される。
『モノポリー』のルールを踏襲した部分が多いが、ステージごとに構成の異なる盤面や株取引の要素、カジノといったオリジナル要素を取り入れゲーム性を高めている。
用語集
基本
- インサイダー
- 言葉の意味はわからなくても、皆やってる基本テクニック。
増資するお店のエリア株をある程度買い、増資して株価を上げて儲けること。
- 相乗り
- 対戦相手がインサイダー・増資(による儲け狙い)を仕掛けようとしているエリアの株を買うこと。
これをすることで増資されても株価の値上がりで自分も儲けることができる。
またそれを恐れて増資を躊躇わせるので抑止効果も期待できる。
当然相乗りされる事もある。
- 配当金
- 自分が株を所有しているエリアで買い物料が発生したときに一部もらえるお金。
複数のプレイヤーが所有している場合はさらに分配される。
買い物料の50%分がもらえる超ラッキーマスも地味に便利。
- 5倍買い
- 対戦相手の所有するお店を5倍の価格で無理やり買い取ること。
エリアを独占もしくは他者の独占状態を崩すなどやり方は様々。
一部のチャンスカードには「3倍買い・4倍買いチャンス」が混ざってることも。
応用
- 10株売り
- 株を10株以上売る事で株価が下がるシステムを利用した、対戦相手の資産を減らすテクニック。
また、これは株価を下げることでインサイダーによる儲けを小さくする狙いも含む。
株を大量に買い込んで資産を引き上げる動きのあるプレイヤーを食い止める。
逆に10株売りをされる側の場合、まだ増資MAXで無いのに執拗に10株売りを食らい続ける展開が予想できる時は見切って株をある程度処分しないと試合が長期化する恐れがある。
とはいえ過敏に構えても仕方ないので、買い物料で踏んでくれることを期待して株売り攻撃を気にせず増資し続けるのも手ではある。
- 空き地
- 好きな建物を建設できる。特殊なマスで改築も可能。
はじめは好きな建物にして、後にコンビニ(木の店)にして株価を大きく引き上げるインサイダーが有名。
- 自主競売
- 資産が足りなくなって強制的に競売にかける他に、自主的に店を売り払う自主競売がある。
自主競売の利点は、落札価格分がそのまま自分の収入となる点(強制競売はそのお店の元値一部しか収入が入らない)。
資産が無く、大きな買い物料のお店に踏む可能性がある場合は自主競売で凌ぐのも手。
その他
- チャンスカード
- マークのあるマスやチャンスマスに止まったときに引ける。
番号とカードの中身が一致しているシリーズ定番カードもある。No.7(所持店7%up)、No.70(いきなりサラリー、レベルアップ)、No.77(全エリア株5枚獲得)、No.13(所持店13%down)、No.28(マハラジャ)など。
- 破産
- 株・お店全て売却しても資産がマイナスのままだと破産となり、事実上のリタイアとなる。モノポリーと違い、抵当・借りることはできない。
ハッサン「ハッサンが破産したなんて言われたくねえのにっ!(泣)」
イベントキャラ
- マハラジャ
- チャンスカードNo.28の定番、大富豪マハラジャが登場。意識して高額物件に止まるよう動く。
因みに『いたストMOBILE』で子持ちになり、なおかつ幾らか痩せた。
『いたストSP』『いたスポ』では『DQ4』のトルネコが、『いたストDS』ではドラクエのおどる宝石(なぜか関西弁)が担当。
- マークエンジェル
- マップ上でプレイヤー側から接触する事により、未取得の任意のマークひとつをもらえる。マークが揃っている場合はどこでもカードをもらえる。
『いたストSP』『いたスポ』では『FF9』のエーコが、『いたストDS』ではドラクエのホイミンが担当。
- ホリデーモン
- 進んだ先のお店を休みにさせる。上記のキャラに比べて滞在ターンが長い。
『いたストSP』『いたスポ』ではドラクエのベビーサタンが、『いたストDS』ではマリオシリーズのジュゲムが担当。
作品紹介
家庭用ゲーム機
(第1作) いただきストリート 〜私のお店によってって〜
- 機種:ファミリーコンピュータ
- 発売日:1991年3月21日
- 登場キャラ:オリジナル
- 記念すべき第1作。キャラデザインはファミコン通信等で連載していた漫画『べーしっ君』やクロスレビューのイラスト等で知られる荒井清和氏が担当している。
- マップは5つと少なくイベントキャラ等はまだ存在しないものの、主なシステムはこの時点でほぼ確立している。
(第2作) いただきストリート2 〜ネオンサインはバラ色に〜
- 機種:スーパーファミコン
- 発売日:1994年2月26日
- 登場キャラ:オリジナル
- この作品を最高傑作と呼ぶ人が多い。
- 出目パターンがあらかじめ決まっている(サイコロを振りなおすためにリセットしてもムダ)。
- 最低難度DランクのCOMでも型にはまると優勝をさらっていく事もある。
- なつひこ? なんだ、ただの俺か。
(第3作) いただきストリート ゴージャスキング
- 機種:プレイステーション
- 発売日:1998年9月23日
- 登場キャラ:オリジナル
- 移植ではないが、全体的に前作を踏襲した感じ。前作の登場キャラのうち8人が3つ年齢を重ねて再登場する。
(第4作) いただきストリート3 億万長者にしてあげる! 〜家庭教師つき!〜
- 機種:プレイステーション2
- 発売日:2002年2月28日
- 登場キャラ:オリジナル
- サブタイトルにある通り家庭教師が登場し、『いただきストリート』の基礎から応用までを手取り足取り教えてくれるので、初心者でも遊びやすいよう配慮がされている。また、この家庭教師にはシリーズで初めて声が当てられている。
(第5作) ドラゴンクエスト&ファイナルファンタジー in いただきストリートSpecial
- 機種:プレイステーション2
- 発売日:2004年12月22日
- 登場キャラ:ドラゴンクエストシリーズ、ファイナルファンタジーシリーズ
- ステージやBGMがすべてDQやFFに置き換わった、『いたスト』シリーズ初のコラボ。
- Cランク・DランクのCOMキャラに株買い縛り・小刻み増資縛り制限が加わったため、全体的な難易度は下がった。
- 「スフィアバトル」と呼ばれる要素が追加。物件に止まった後、選択するかどうか選ぶことができ、さまざまな効果でもって試合運びが通常より大きく変わっていく。ただし演出が飛ばせずテンポを悪くしている点は否めない。
- 『FF7』以降しかいないFFキャラの偏りぶりに、発売当初からキャラチョイスの件で物議を醸した。
(第6作) ドラゴンクエスト&ファイナルファンタジー in いただきストリート ポータブル
- 機種:プレイステーション・ポータブル
- 発売日:2006年:5月25日
- 登場キャラ:ドラゴンクエストシリーズ、ファイナルファンタジーシリーズ
- 前作同様、DQ・FFの舞台でいたストをする。マップはPS2版からの移植ではなく、新規に作り直された。
- 所持金を多く持った状態から始められるクイックモードや、COMをSランクにしてプレイできるなど、PSP版だけの要素がある。
- 携帯版だからか、前作よりキャラが減っている。キャラの偏りはあるが、DQ4・8、FF7・12のキャラクターが充実していることで組み合わせの会話が豊富になっている。
- DQのMAPではコンサート音源を使用している。
(第7作) いただきストリートDS
- 機種:ニンテンドーDS
- 発売日:2007年6月21日
- 登場キャラ:ドラゴンクエストシリーズ、スーパーマリオシリーズ
- DS版ではFFに代わり、任天堂のマリオキャラが参戦。
- 第5作と第6作ではDQかFFキャラを選んでスタートしていたが、今作では普通の男の子か女の子をマイキャラとして操作する。勝負によって得たコインはショップで購入することができ、自由にカスタマイズする事ができる。
- Wi-Fi通信による通信対戦ができる。ただしフレンドコードが必須で、フリーマッチングはできない。
- PSP版と同じくキャラクターはPS2版より少なめ。
- 似たようなMAPが多く、戦略性に欠けるステージが少ない。
- 画質はDS標準レベル。テンポは良い。
- 製作サイドは細工をしていないとのことだが、サイコロの偏りが目立つとの意見が多い。
(第8作)いただきストリートWii
- 機種:Wii
- 発売日:2011年12月1日
- 登場キャラ:ドラゴンクエストシリーズ、スーパーマリオシリーズ
- DSで登場したキャラクター+シークレットキャラが登場。
- プレイヤーキャラクターにMiiを使用することができる。ゲームで得たポイントをショップで使い自分好みのファッションやパーツを購入できる。
- 株の要素を排除した「イージーモード」を新たに用意。
- Wi-Fi対戦がランダム、フレンド共に可能。
- COMのSランクが可能。
- パッケージ表示では「セーブデータのSDカードへのコピーは可能」と表記しているが、訂正が入り、実際は不可能となっているので注意。
MOBILE版
いただきストリートMOBILE どんどん開店!増築中!
- 機種:iアプリ、EZアプリ、S!アプリ
- 登場キャラ:オリジナル(追加でドラクエやFFキャラも)
- 本作は『いたスト3』まで、特に『いたスト2』や『ゴージャスキング』の世界観が継承されている。毎月、新しいマップ1種と対戦キャラクターが追加されていく予定となっている。
ファイナルファンタジー in いただきストリート MOBILE
ドラゴンクエスト&ファイナルファンタジー in いただきストリート MOBILE
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関連コミュニティ
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関連項目
- ゲーム
- ゲームのタイトル一覧
- 堀井雄二
- アスキー
- スクウェア・エニックス
- 任天堂
- モノポリー
- バックギャモン
- 買占め