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ウインカーネリアン

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ウインカーネリアン(Win Carnelian)とは、2017年生まれの日本の競走馬である。栗毛の牡馬。

主な勝ち鞍
2022年:関屋記念(GⅢ)
2023年:東京新聞杯(GⅢ)
2025年:スプリンターズステークス(GⅠ)

生産者はコスモヴューファーム、所有者はウイン、管理調教師は鹿戸雄一(美浦)。

概要

父スクリーンヒーロー、母コスモクリスタル、母父マイネルラヴという血統。父は現役時代ジャパンカップを勝ち、種牡馬としては当初期待されていなかったがモーリス、ゴールドアクターの活躍で一躍人気種牡馬に成り上がった。2023年に種牡馬を引退している。
母は初勝利まで11戦を要しながらも短距離戦で4勝を挙げた遅咲き。4代母Reprocolorから広がる牝系には欧州での活躍馬が多く、日本でテイエムオペラオーやメイショウサムソンの父となった*オペラハウスも同じ一族である。
母父はスプリンターズSで引退レースのタイキシャトルを破ったことで有名。

2歳~4歳

2歳6月の東京芝1800m戦でデビューし2着。中2週で福島に転戦し初勝利を挙げる。続くGⅢ新潟2歳Sは6着に跳ね返され、OP芙蓉Sも逃げ粘れず2着。その後休養に入り、この4戦で2歳を終える。

3歳2月に条件戦セントポーリア賞で始動するが6着、GⅡ弥生賞ディープインパクト記念も7着と賞金加算に失敗。一縷の望みをかけて中2週で自己条件戦に出走し勝利、ギリギリで皐月賞に滑り込むと17番人気ながら粘って4着と見せ場を作る。しかしダービーはあっさり潰れてブービー17着に惨敗。

秋競馬は自己条件に戻り札幌芝2000mの2勝クラスで始動。続く茨城新聞杯で3勝目を挙げる。このレースまで騎手は流動的だったが、ここまで単発騎乗ながら3勝全てを挙げていた厩舎所属の三浦皇成が主戦騎手となる。
3勝クラス初戦の常総Sは4着。年をまたいで5歳初戦の若潮Sでは初勝利以来のマイル戦に出走し2着、続く同条件の幕張Sで勝利しOPに昇格する。この勢いでGⅢダービー卿CTに出走予定であったが、直前に跛行を来し出走取消。その後の検査で蹄葉炎が発覚し長期休養を余儀なくされてしまった。

5歳~7歳

結局ほぼ丸一年休養し、5歳3月のリステッド競走六甲Sで復帰。国分優作が代打騎乗したこのレースは6着に敗れるが、三浦に手が戻ると谷川岳S、米子Sとリステッド競走を連勝。さらにGⅢ関屋記念で2番手から逃げた伏兵シュリとの叩き合いを制し、念願の重賞タイトルを獲得する。しかしマイルCSは先行策が取れず12着に大敗。

6歳初戦のGⅢ東京新聞杯は逃げの手を打ち、直線で後続馬の猛追に遭ったが、コンマ2秒内に5頭がひしめく大接戦をアタマ差でしのぎきり重賞2勝目を挙げる。
この後初海外&初ダートのGⅡゴドルフィンマイルは6着。安田記念8着、毎日王冠5着、BCマイル11着と6歳にしてチャレンジの道のりを歩んだが結果には結びつかず。

7歳初戦も東京新聞杯で始動。やはり逃げを打ち、直線でサクラトゥジュールとの同期対決に屈したが2着。次走では7歳にして初めてのスプリント戦となるGⅠ高松宮記念に挑み、11番人気ながら重馬場の中を番手から粘って4着と皐月賞以来のGⅠ入着で見せ場を作った。安田記念は14着と前年を下回る結果に終わる。

秋は本格的に短距離路線にシフトし、GⅡスワンSは6着に敗れたがGⅢ京阪杯は逃げ粘ってクビ差2着と距離への適性を示した。

8歳

8歳になっても現役を続行し、GⅢシルクロードSに出走。3番手から踏ん張り3着に粘り込む。
次走には2年ぶりの海外遠征となるGⅠアルクオーツスプリントに出走。逃げてゴール板直前まで先頭に立っていたが、最後の最後で英国馬Believingの強襲に屈しコンマ1秒差の2着。惜しくも初GⅠ勝利とはならなかったが同競走における日本馬の歴代最高着順を記録した。

帰国初戦は夏競馬のGⅢキーンランドカップ。僅差の1番人気に支持されたが、5歳年下のパンジャタワーら後輩の末脚に飲み込まれ5着に敗れた。

続いてはGⅠスプリンターズS。人気は春の王者サトノレーヴ、2年前の勝ち馬で復調気配のママコチャ、安定勢力のナムラクレアが集め、ウインカーネリアンは大外8枠16番を引いたこともあり11番人気の低評価だった。
抜群のスタートを決め、大外枠にも構わず先行策。内から武豊のジューンブレアが主張してきたので先に行かせて2番手を確保する。前半3ハロン33秒7とまずまずの流れで、前2頭が後続を離して引っ張る形のまま直線を向く。
ここから後続がついていけなくなり、内のジューンブレアとのマッチレースに突入。両者一歩も譲らない壮絶な叩き合いとなったが、残り50mで僅かに前に出たウインカーネリアンがそのリードを守り切り、アタマ差で振り切ってゴール板を通過。齢8歳、33戦目にしてGⅠタイトルを掴み取った。

鞍上の三浦皇成は騎手人生18年目、実に127度目の挑戦で悲願のJRA・GⅠ初勝利。インタビューでは「本当に長かった」と万感の一言。「最後はカーネリアン頼むと、それだけだった。もう勝てないんじゃないかと思った時期もあったが、こうやって叶うことができてよかった」と願い続けた勝利の感慨にひたった。

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