機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイとは、1989年から1990年にかけて角川スニーカー文庫より発売された小説作品である。
著者は富野由悠季。
「逆襲のシャア」に登場したハサウェイ・ノアを主人公とした物語。宇宙世紀100年代を舞台としており、続編的な内容となっている。
アムロやシャアたちの名前が登場する宇宙世紀前期における最後の作品とも言える。
(ただし厳密には映画「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」の続編ではないと考えられている。これは後述する)
フィルム化はされていないが、多くのゲームで他のアニメ作品と同等の扱いで登場しており、ニコニコ動画ではそういったゲームのプレイ動画にこのタグがつけられている。また有志により手描きMADも制作されている。
ついに人類が宇宙に進出して一世紀以上が過ぎた。だが、連邦政府とスペースノイドの対立の構図は一年戦争以来変わっておらず、むしろ徐々に深刻化していた。
そんな中、ハサウェイ・ノアは植物監査官候補となり地球へ降下するシャトルに乗っていた。身体的には立派な大人へと成長した彼であったが、その精神はクェスの亡霊に取り付かれたままであった。
だが昔の彼と違うこと――それはアムロやシャアを始めとした地球を想い散っていった者達を見てきた事。そして、今自分が地球のために行動すべき立場にあること……。
時は宇宙世紀0105年。第2次ネオ・ジオン抗争から12年が経過していた。
本作で回顧されているクェス・パラヤの描写だが、その内容が映画「逆襲のシャア」と異なっている。
この描写は、同じく富野由悠季による小説「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン」の内容に準じており、このことから「閃光のハサウェイ」は「ベルトーチカ・チルドレン」からの続編だと考えられている。
逆に言えば、この一点以外に「ベルトーチカ・チルドレン」の続編と判断される描写は存在しない。
また、本作は著者が富野由悠季ということもあってか、90年代半ばごろには既に主要な宇宙世紀年表にマフティー関係の出来事も掲載されている。
(古くは91年のサイバーコミックに、F91が「マフティ事件」の後の話である旨の記述あり。ただ、この頃は正史についての考え方が現在と違うかもしれない)
後にゲーム「GジェネレーションF」にはキャラクターとMSを再デザインしての登場し、これ以降は公式作品と同等の扱いで多数のゲームに参戦、公式資料での設定掲載、立体商品化も行われている。
さらに近年はガンダムエース誌上の漫画でもマフティーの反乱に言及し、本作登場MS(メッサー)が端役ながら描かれた例がある。 そして、アニメ版ガンダムUCにも本作登場MS(グスタフ・カール)が正式に登場することになり、ますます正当な続編としての存在感を強めている。
こうして「事実上正史」として扱われているが、小説「閃光のハサウェイ」と映画「逆襲のシャア」との相違点について、公式に説明されたことは無いはずである。
たとえば「小説とは細部が違うのだろうが、年表にあるようなマフティー動乱が正史上でも起きることになっているのだろう」と解釈する人もいる。
そうした解釈ではなく、やはり歴史がパラレルワールドに分岐した結果のマフティー事件と考える人もいる。
説明がない限り、特に解釈を決めないで受け入れることも間違いではないだろう。
ハサウェイ・ノア / マフティー・ナビーユ・エリン(声優:佐々木望)
ブライト・ノアとミライ・ノアの息子。反地球連邦政府組織マフティーの表向きのリーダーにして、Ξガンダムのパイロットを務める。
ギギ・アンダルシア(声優:林原めぐみ(GジェネF)、川上とも子(Gジェネ魂以降))
ヒロインで、民間人。とある大富豪の愛人だが、搭乗していたシャトルがハイジャックされ、そこでハサウェイとケネスに出会う。
ケネス・スレッグ(声優:立木文彦(GジェネF以降)、大塚明夫(サンライズ英雄譚))
地球連邦軍大佐。キルケー部隊を率いてマフティーと対峙。ハサウェイとは固い友情で結ばれている。
レーン・エイム(声優:橋本晃一(GジェネF)、水島大宙(Gジェネ魂以降))
キルケー部隊所属のパイロット。ミノフスキークラフト搭載MSであるペーネロペーを駆り対マフティー作戦に従事する。
ブライト・ノア
ラー・カイラムの艦長。ロンド・ベルの指揮官からケネスの後任としてキルケー部隊司令へと異動予定だが、本人は早く退役してミライとレストランを開きたい模様。
クェス・パラヤ(声優:川村万梨阿)
第2次ネオ・ジオン抗争にてハサウェイが出会った少女。故人。「逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン」の設定に沿い、クェスの死はハサウェイの誤射によるものである。
主人公側であるマフティーがジオン系列の機体を使うのが大きな特徴。
RX-105 Ξガンダム
秘密結社マフティーの象徴と言えるガンダム。ミノフスキークラフトを搭載し、ビーム・バリアーを展開することで大気圏内をマッハ2で飛行可能、サイコミュ、ファンネルミサイル、肩部メガ粒子砲他多数の武装を備える怪物MS。次第に大型化が進行していったMSの到着点とも言える。
読み方は「クスィーガンダム」(「Ξ」は一般的には「クスィー」とは表記せず、変換もできない。普通は「クシー」「クサイ」「グザイ」など)。名前の意図はνガンダムを継ぐ、といった意味合いであるようだ。
RX-104FF ペーネロペー
Ξガンダムのライバル機と言える、キルケー部隊のMS。機体特徴や武装などは概ねΞガンダムと似通っているが、型番で分かる通り、実質Ξガンダムの試作機であるため、性能は若干劣る。
作中ではペーネロペーとしか呼称されていないが、実は「RX-104オデュッセウスガンダム」というガンダムタイプの機体が、飛行装備であるペーネロペーユニットを装備した状態であると後付けされた。
Me02R メッサー
マフティーの主戦力であるジオン系モビルスーツ。飛行はできないのでサブフライトシステム「ギャルセゾン」に搭乗して戦う。
FD-03 グスタフ・カール
キルケー部隊をはじめ、地球の治安維持部隊に配備されたジェガン系の機体。やはり飛行はできず、空戦ではSFS「ケッサリア」を使用する。
小説版とGジェネ版でデザインが全然違う。Gジェネデザインではビームライフルとビームサーベルはジェガンと共通のものになっている。
▶もっと見る
▶もっと見る
急上昇ワード改
最終更新:2025/12/15(月) 16:00
最終更新:2025/12/15(月) 16:00
ウォッチリストに追加しました!
すでにウォッチリストに
入っています。
追加に失敗しました。
ほめた!
ほめるを取消しました。
ほめるに失敗しました。
ほめるの取消しに失敗しました。