綸言汗の如し 単語

リンゲンアセノゴトシ

1.0千文字の記事
これはリビジョン 3117898 の記事です。
内容が古い・もしくは誤っている可能性があります。
最新版をみる

綸言汗の如しとは、ことわざである。

概要

王言如,其出如綸;王言如綸,其出如綍(王の言の如く、其の出ずるや綸の如し)

―『礼記』 緇衣編

心匪石、不可也(が心は、石に非ず、転ずべからず)
言守善篤也。(言は善を守ること篤きなり)
、渙其大。(易にく、渙するときは其の大号をにす)
、(言は号のごとくにして、)
不反者也。(は出でて反らざる者なり

―『書』 向伝

天子(君)が一度口にしたことは、流れ出たのように取り消すことは出来ないという意味の言葉である。

五経の一つ『礼記』と、歴史書『書』の記述それぞれから成り立った言葉とされている。ただ、肝心の籍にこれと同じ表現があるのは確認できないため、に入ってから成立したのではないかという説が有力。実際に『平家物語』などで用例が確認されている。いろはかるたでことわざにちなんで作ろうとした時、りがどうしても思いつかないため、作られたなどという俗説もあったりする。

「綸言」とは天子の言葉を意味する。綸という言葉自体あまり慣れないものであるが、言葉そのものは組糸を意味しており、天子の言葉そのものは細くとも、下々に達する頃には様々な思惑や恣意などが重なって立な太い糸となるという含意がある。つまり、それだけ上に立つ人の言葉というものは重く、動かしがたいものという意味になるのだ。

古代中国において天子とは、天帝より命を受けた者が、下を治めるという建前のもとでオーソリティ(権威)を得ていた。そのため、の子たる者が、仮に誤りであったとしてもそれを認めてしまうことは許されないとされていたのである。

この言葉は前漢は元の頃、元暮改を繰り返し、政を混乱せしめていたのに対し、廷臣の向が苦言を用いようとしていたところ、につながれてしまい、中から書にしたためて諫言を送ろうとしていた。そこからとられた一説とされている。つまり、皇帝がそう思い付きで言を翻しては権威が揺らいで信頼されなくなると強くめたのである。

現代においては大河ドラマでたまに用いられており、『太平記』や『篤姫』などではそのまま、『鎌倉殿の13人』ではセリフとしてはでてきていないが、曲名に用いられている。また、皇帝天皇だけではなく、時代を経るごとに将軍政治家、もっと意味を広げて社長や重役、上などにも綸言の言葉があてられ、用いられることもある。

類義語

関連項目

おすすめトレンド

ニコニ広告で宣伝された記事

記事と一緒に動画もおすすめ!
うまごん[生放送]

提供: ゲスト

もっと見る

急上昇ワード改

最終更新:2025/12/07(日) 03:00

ほめられた記事

最終更新:2025/12/07(日) 02:00

ウォッチリストに追加しました!

すでにウォッチリストに
入っています。

OK

追加に失敗しました。

OK

追加にはログインが必要です。

           

ほめた!

すでにほめています。

すでにほめています。

ほめるを取消しました。

OK

ほめるに失敗しました。

OK

ほめるの取消しに失敗しました。

OK

ほめるにはログインが必要です。

タグ編集にはログインが必要です。

タグ編集には利用規約の同意が必要です。

TOP