E5系/H5系新幹線電車 単語


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E5系新幹線電車とは、東北新幹線の次期主力車両である。2010年5月、公募によりこの列車が使用される列車名には「はやぶさ」(導入当初は、東北新幹線最速達列車として)の名が与えられた。

本項目では、H5系新幹線電車についても記載する。

概要

E5系/H5系新幹線電車
JR東日本 E5系新幹線電車
基本情報
運行事業者 東日本旅客鉄道
編成 10両(8M2T)
編成長 253.0m
編成定員 731名(グリーン車55名、グランクラス18名)
車体材料 アルミニウム合金
方式 50 交流25kV(新幹線)/20kV(在来線)
最高速度 320km/h(単独・E6系連結、宇都宮-盛岡間)
275km/h(E3系連結)
260km/h(整備新幹線区間)
140km/h(在来線共用区間)
起動加速度 1.71km/h/s(E6系連結) 
1.60km/h/s(E3系連結)
要寸法
体長
  中間 25,000mm
  先頭 26,500mm
体幅 3,350mm
屋根高さ 3,650(パンタあり4,490)mm
台車 ボルスタレス(車体傾斜付き)
ブレーキ方式 回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ(応荷重制御付き)
動揺防止制御装置 フルアクティブサスペンション(電気式、全車両)
制御方式 VVVF(IGTB)
主電動機 三相かご形誘導電動機、連続定格出300kW
補助電装置 静止型インバータ装置、補助整流器
空気圧縮機 スクリュー式
空気調和装置
集中形
冷房 74.41kW
暖房 40kW
保安装置 DS-ATC
列車無線 LCX(デジタル)+構内防護(デジタル/アナログ)
軌間 1,435mm
運転区間 東北新幹線
上越新幹線(臨時)
北海道新幹線(計画)
運転開始 2011年3月5日
製造事業者 川崎重工業/日立製作所(両者E5/H5系ともに製造)
仕様変更 全席コンセント(H5系)/ゴム幌(U28編成以降、H5系も採用)
特記事項 ブルーリボン賞(車両として 2012年鉄道友の会
グランクラス(グッドデザイン賞受賞
脚注 2011-3「車両技術 241号」

東北新幹線では、本系列車両投入前の時点で200系・E2系・E3系・E4系が運用されていたが、速度が統一されておらず非常時にはダイヤ編成に苦慮していた。このため、全線開業(新青森駅開業)に合わせる形で東北新幹線の高速化を進める事となり、新形式車両が開発された。

本系列は、高速試験車両「FASTECH360S(E954・E955形)」で得られたデータを基にして開発された。N700系と基本構造が異なる片持ち梁の全周幌をはじめ、台車に最大1.5度の空気ばね式の車体傾斜装置の設置・中央締結式ブレーキディスク等のブレーキ機能の強化、全車に動揺防止制御装置として電気式のフルアクティブサスペンション、騒音対策として多段式すり板のシングルアーム(2台。ただし通常稼働は1台のみ)・防音壁・台車を全面的に覆う防音カバーなどの装備で反映されている。

カラーリングは車体上部を「常盤グリーン(トキワグリーン)」、下部を「飛雲ホワイト(ヒウンホワイト)」、帯を「はやてピンク」としている。

車両は10両編成で編成記号は「U」。新青森駅方の10号車は「グランクラス」車。グランクラスは、鉄道車両としてファーストクラスと同様のサービス提供を目的としたものとなっており、2011年3月5日からの提供開始されている。

E3系の後継車両であるE6系新幹線電車を併結しての運転を2013年3月16日より開始。当初のE6系併結速度は300km/hで、2013年3月16日の時点ではE5系単独列車のみが最高速度が320km/h、2014年3月15日時点でE6系併結列車も最高速度が320km/hとなる(宇都宮駅~盛岡駅間)。最終的には、”2015年度末までに59編成を投入予定”とされている、不透明な状態にある(後述参照)。

JR北海道では、北海道新幹線の車両はE5系ベースの新車両「H5系」の投入を発表(詳細)。「H5系」は、4編成・40両が製造される予定で、デザインの帯、シンボルマーク(詳細)、内装(カーペットの柄、扉の色等)以外ではE5系と同一仕様となっている。特筆すべき事項としては、内部照明を発光ダイオード(LED)に変更することで消費電力が削減されることから、E7系と同様に普通車の全席コンセント配置が可能となったことで、E5系後期車両にも全席コンセントが配置される可能性をおびてきた。

※なお「猫耳」は、台車のブレーキ等で対処できることから省略された。

投入による置き換えと新愛称「はやぶさ」

投入による置き換えと新愛称「はやぶさ」E5系は、在来線直通のE3系以外(→E6系で置き換え)の東北新幹線運用の車両を置き換える予定で、200系は車齢の関係で廃止となり、E2系及び余剰となるE4系を上越新幹線での運用が検討されたが、E4系がすべて上越新幹線へ転入し、E2系0番台J編成の一部が上越新幹線で運用されている。なお、2010年12月4日の新青森駅開業がE5系の投入に先行する形で行われる為、E5系投入までの間はE2系「はやて」が新青森駅までを担当する。当初、E5系には愛称が決められておらず、公募が行われた。東北本線の伝統的な特急列車の名前である「はつかり(第1位)」や車体色から「はつね(第2位)」、東北を率直に表す「みちのく(第3位)」などが人気だったが、最速の鳥として「はやぶさ(第7位)」が選ばれた。これにより、ハヤブサをモチーフとしたロゴもあわせて公開された。2011年3月からE5系は「はやぶさ」として使用されてきたが、2011年10月の体育の日が絡む三連休には上りのみだが臨時「はやて」にも使用されている。また、2011年11月19日からは「はやて・やまびこ」の定期運用に就いており、2012年3月17日のダイヤ改正によりE5系「はやて」や「なすの」が増便される。

※「はやて・やまびこ・なすの」運用上及びE3系併結の場合は、最高速度は275km/hである。 2015年4月1日現在での在籍数は、量産先行車U1(元S11)及び量産車U2~U28編成の計280両。所属は、JR東日本仙台支社内の新幹線総合車両センター。

一方、北海道新幹線向けのH5系は2015年4月1日現在でH1・2編成が新幹線準備運輸車両所に所属している。E5系の製造は、産経新聞によると「(JR東日本では最終的に)2016年度までに59編成を製造予定」と報じられていたが、E6系(E3系置換え対応)・E7系/W7系(E2系N編成置換え、北陸新幹線金沢延伸開業対応)の製造が優先されたため、28編成にとどまり長らく休止状態であったが、JR東日本では2015年3月期決算説明会において、E5系製造再開を発表し、今後の動向が注目される。

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