E5系/H5系新幹線電車とは、東北新幹線及び北海道新幹線(2016年3月26日部分開業)の新幹線車両である。本項目では、H5系新幹線電車についても記載する。
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東北新幹線では、E5系新幹線電車投入前の時点で200系・E2系・E3系・E4系が運用されていたが、速度が統一されておらず非常時にはダイヤ編成に苦慮していた。このため東日本旅客鉄道(JR東日本)は、全線開業(新青森駅延伸開業)に合わせる形で東北新幹線の高速化を進める事となり、新形式車両が開発されたのがE5系である。
E5系は、高速試験車両「FASTECH360S(E954形新幹線電車)」で得られたデータを基にして開発された。N700系と基本構造が異なる片持ち梁の全周幌をはじめ、台車に最大1.5度の空気ばね式の車体傾斜装置の設置・中央締結式ブレーキディスクによるブレーキ機能の強化、全車に動揺防止制御装置として電気式フルアクティブサスペンション、騒音対策として15mにわたるアローラインと呼ばれる先頭形状をはじめ、多段式すり板のシングルアーム(2台。ただし通常稼働は1台のみ)・防音壁・台車を全面的に覆う防音カバーなどの装備で反映されている。
E5系のカラーリングは車体上部を「常盤グリーン(トキワグリーン)」、下部を「飛雲ホワイト(ヒウンホワイト)」、帯を「はやてピンク」としている。
車両は10両編成。編成記号はJR東日本E5系が「U」、後述のJR北海道H5系が同社にちなみ「H」となっている。新青森・新函館北斗方の10号車は「グランクラス」車。グランクラスは、鉄道車両としてファーストクラスと同様のサービス提供を目的としたものとなっており、2011年3月5日からの提供開始されている。
E3系の後継車両であるE6系新幹線電車を併結しての運転を2013年3月16日より開始。当初のE6系併結速度は300km/hで、2013年3月16日の時点ではE5系単独列車のみが最高速度が320km/h、2014年3月15日現在でE6系併結列車も最高速度が320km/hとなっている(宇都宮駅~盛岡駅間)。
JR北海道では、北海道新幹線の車両はE5系ベースの新車両「H5系」の投入を発表(詳細)。「H5系」は、4編成・40両が製造される予定で、デザインの帯(「彩香パープル」)、シンボルマーク(詳細)、内装(カーペットの柄、扉の色等)以外ではE5系と同一仕様となっている。特筆すべき事項としては、内部照明を発光ダイオード(LED)に変更することで消費電力が削減されることから、E7系と同様に普通車の全席コンセント配置が可能となった。
本系列の外装・内装の変更点としては、E5系の量産先行車ではプラグドアが量産車では引き戸へ、E5系U28編成では諸事情から片持梁全周幌をゴム幌に、H5系及びE5系U29編成以降では普通席の全席コンセント配置、社内LED化、トイレのウォシュレット化及び車椅子マークの設置が主な点としてあげられる。また、JR東日本・JR北海道ではインバウンド対策として、本系列をE7系で導入した社内荷物置場を設置することとし、E6系とともに施工することとなった。
※なお「猫耳」は、台車のブレーキ等で対処できることから省略された。
2010年12月4日の新青森駅開業がE5系の投入に先行する形で行われる為、E5系投入までの間はE2系「はやて」が新青森駅までを担当した。
当初、E5系には愛称が決められておらず、公募が行われた。東北本線の伝統的な特急列車の名前である「はつかり(第1位)」や車体色から「はつね(第2位)」、東北を率直に表す「みちのく(第3位)」などが人気だったが、最速の鳥として「はやぶさ(第7位)」が選ばれた。
これにより、シロハヤブサをモチーフとしたロゴもあわせて公開された。2011年3月からE5系は「はやぶさ」(当初最速達列車、最高速度300kmでの運用)として使用されてきたが、2011年10月の体育の日が絡む三連休には上りのみだが臨時「はやて」にも使用されている。また、2011年11月19日からは「はやて・やまびこ」の定期運用に就いており、2012年3月17日のダイヤ改正によりE5系「はやて」や「なすの」が増便された。
2014年11月20日JR東・北海道は、北海道新幹線部分開業に伴う運用名称については、東京-新函館北斗間の直通運用を「はやぶさ」とし、盛岡-新函館北斗及び新青森-新函館北斗間の運用を「はやて」とすることを発表。
※「やまびこ・なすの」運用上及びE3系併結の場合、最高速度は275km/hである。
2016年4月1日現在での在籍数は、E5系が量産先行車U1(元S11)及び量産車U2~U31編成の計310両。所属は、JR東日本仙台支社内の新幹線総合車両センター。一方、北海道新幹線向けのH5系は2015年10月1日現在でH1~H4編成がJR北海道函館新幹線総合車両所に所属している。
投入による置き換えとE5系は、在来線直通のE3系以外(→E6系で置き換え)の東北新幹線運用の車両を置き換えられ、200系が車齢の関係で廃車となり、E2系及び余剰となるE4系を上越新幹線での運用が検討されたが、E4系がすべて上越新幹線へ転入し、E2系0番台J編成の一部が上越新幹線で運用されている。E2系については、E5系が所定編成をそろったことで、盛岡以北での定期列車運行から撤退となった。
E5系の製造は、産経新聞によると「(JR東日本では最終的に)2016年度までに59編成を製造予定」と報じられていたが、E6系(E3系置換え対応)・E7系/W7系(E2系N編成置換え、北陸新幹線金沢延伸開業対応)の製造が優先されたため、28編成にとどまり長らく休止状態であったが、JR東日本では2015年3月期決算説明会において、E5系製造再開を発表。2015年度では、E2系J編成0番台置換え対応として3編成投入(U29-31編成)、2016年度も2編成20両(U32-33編成)追加投入された。なお、2017年度も引き続き投入される予定。
| E5系 初音ミク |
E5系 でっていう |
| 東北・北海道・上越・北陸新幹線及び山形・秋田新幹線の車両 |
| 200系 - 400系 - E1系 - E2系 - E3系 - E4系 - E5系/H5系 - E6系 - E7系/W7系 |
| 東北・北海道・上越・北陸新幹線及び山形・秋田新幹線の列車 |
| 東北・北海道: はやぶさ - はやて - やまびこ - なすの - あおば 上越: とき - たにがわ - あさひ 北陸: かがやき - はくたか - つるぎ - あさま 山形・秋田: つばさ - こまち ※下線付きは現在不使用 |
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最終更新:2025/12/06(土) 18:00
最終更新:2025/12/06(土) 18:00
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