「白ノ娘」とは、悪ノP(mothy)が制作したハクオリジナル曲である。
作詞・作曲共に悪ノP(mothy)が担当している。
悪ノP(mothy)のVOCALOIDオリジナル曲の15作目。
概要
タイトルだけ見ると、第三者による「悪ノ娘」の替え歌に思えるかも知れないが、正真正銘悪ノP(mothy)によるまさかのハクオリジナル曲の新作にして悪ノシリーズの外伝。悪ノP(mothy)の「弱音ハク」タグ参戦曲であり、構成力に定評のある歌詞で聴かせる物語音楽。
我を通す傲慢さも、誰かに殉ずる優しさも、権力に抗う勇猛さも持ち合わせていなかった孤独な娘を主人公に据え、皮肉な運命の中で生きる彼女の姿を全6章+αの構成で描いてゆく。
一部、初音ミクが参加しており、調声を違えているのが確認できる。
2010年1月現在、悪ノP(mothy)のVOCALOIDオリジナル曲で最長。
曲の内容・展開については、ある意味で既存の悪ノシリーズを全て繋いでおり、緑ノ娘の変遷、悪ノ娘が嫉妬に狂った顛末など、新たに明かされた設定もある。
毎度お馴染みのどんでん返しは、今回は二段構えとなっている。ゆめゆめ油断なさらぬよう。
ちなみに、タイトルが表示されるのが遅い。
弱音ハクのキャラクターイメージとして設定されている「白い髪」と「赤い瞳」は、現実世界では先天性白皮症(いわゆる白子・アルビノ)の特徴でもある。
先天的にメラニン色素が欠乏することにより、髪は白あるいは金、虹彩や脈絡膜の色素も欠くために瞳孔が淡い紅色になる。治療法がなく、爪や歯の奇形といった発育障害を伴うこともあるため、実際に差別を受けてきた歴史がある。
なお、週刊VOCALOIDランキングでは、#119で初登場1位にランクインした。悪ノP(mothy)のVOCALOIDオリジナル曲では初の快挙。その後も何週にもわたって30位以内にランクインする程の長期にわたる人気動画となっている。
クレジット
CAST : 弱音ハク(唄)
初音ミク
鏡音リン
KAITO
MEIKO
歌詞
Scene1 Forest
「生きていてごめんなさい」
いつのまにか口癖 弱音ばかり吐いていた つまらぬだけの人生
村の人たちは皆 きれいな緑の髪 仲間外れの私 人と違う白い髪
森の奥で密かに そびえ立つ千年樹 私はここで一人 神に願いをかけた
孤独に生き続けること それはとても寂しい
だれでもいい私の
友達になって欲しい
Scene2 Village
彼女と出会ったのは
千年樹のすぐそば 倒れていた彼女を 助けたのが始まり
いつのまにか二人は とても仲良くなった だけど私と彼女 何もかもが違った
村の中の誰より きれいな緑の髪 その優しい声と笑顔 誰からも愛された
どうしてこんな私にも 優しくしてくれるの?
自分より劣る女を 憐れんでるつもりなの?
卑屈な私を抱きしめて 彼女はささやいた
「あなたは誰より素敵な人よ」
涙がこぼれた
たとえ世界の全ての人が 私を蔑み笑っても 必要としてくれる人がいる それだけで幸せだった
Scene3 Urban
二人で村を飛び出して
街で暮らし始めた 不慣れな生活でも 一緒なら大丈夫
裕福な商人の 婦人の使用人 生きるために選んだ 私たちの仕事
ある日屋敷で見かけた 青い髪の優男 あいつと彼女の出会いが 全てを狂わせた
海の向こうの国の王
彼は彼女を深く愛し 隣の国の王女の 求婚を拒んだ
国は戦火に包まれた 王女が下した命令
「緑の髪の女は全て 殺してしまいなさい」
みんなみんないなくなってしまった
白い髪の私以外
彼女の代わりに私が死ねばよかったのに
どうして どうして
Scene3.5 Revolution
Scene4 Port
「生きていてごめんなさい」
いつのまにか口癖 弱音ばかり吐いていた つまらぬだけの人生
港町の教会 新たに暮らし始めた 革命で王女が死んだと 風の噂で聞いた
彼女と出会ったのは
教会のすぐそば 倒れていた彼女を 助けたのが始まり
いつのまにか二人は とても仲良くなった だけど私と彼女 何もかもが違った
Scene5 Church
誰もいない夜の懺悔室
偶然聞いてしまった彼女の告白
ああ なんということでしょう
彼女は正に
-悪ノ娘-
Scene6 Seaside
街はずれの小さな港 一人たたずむあの娘
背後から近づく私
懐からナイフ取り出して 王女の背中に向けて
振り上げた
あなたに謝らなければいけないことがあるの
私 結局あなたの仇はとれなかった
あの娘は昔の私 とてもとても孤独な人 ひとりで生き続けること それはとても寂しい
なにもできなかったあの娘 少し料理がうまくなった
今日のおやつのブリオッシュ とってもうまく焼けてる
あの時あの海辺で 一瞬見えた幻覚
あの少年はいったい 誰だったのかしら?
関連項目
親記事
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兄弟記事
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