むろととは、JR四国が運行する特急列車である。本記事では同区間で運行されていた「ホームエクスプレス阿南」についても記述する。
概要
徳島駅から牟岐駅・阿波海南駅間を牟岐線経由で運行する特急列車である。
牟岐線の特急は高徳線を走る「うずしお」と徳島線を走る「剣山」の一部が牟岐線に乗り入れる形で運行していた。1999年にN2000系の導入により「うずしお」は徳島駅で完全に分割し、徳島以南を「むろと」として運行を開始した。以後、牟岐線完結の特急を「むろと」、徳島線に乗り入れる特急を「剣山」として運行していたが、2014年のダイヤ改正で「剣山」も徳島駅で完全分割し、牟岐線内は「むろと」のみ運行している。
運行開始当初は徳島駅~阿佐海岸鉄道・甲浦駅間を上下5本で運行されていたが、わずか1年後の2000年のダイヤ改正で一日3本まで減らされ、さらに翌年には阿佐東線の乗り入れを取りやめた。しかし、徳島駅周辺での需要が見込めることから、2006年のダイヤ改正で徳島駅~阿南駅間に臨時列車2往復が運行される。そして2008年より「ホームエクスプレス阿南」として定期運行を開始した。その後2009年、2014年に「剣山」から3本が「むろと」に編入。2012年に「ホームエクスプレス阿南」は1往復に減便し、2019年3月まで「むろと」は6本、「ホームエクスプレス阿南」は2本運行されていた。
しかし、牟岐線の利用者数低迷により、2019年3月のダイヤ改正で運行形態が大きく見直された。徳島駅~阿南駅間にパターンダイヤを導入し、普通列車の利便性を向上させた一方で、利用者数の少なかった特急は大きく減らすことになった。2019年3月ダイヤ改正以降は「むろと」は徳島駅~牟岐駅・海部駅間で朝夕2本に、「ホームエクスプレス阿南」は廃止となった。
なお減便したむろとの代替は阿南~甲浦の高速バス「室戸・生見・阿南大阪線」で代替しているものと思われる(JR乗車券だけで乗れるのは阿南から牟岐の間だけだがリクライニングシートで着席保証なので四捨五入で特急みたいなものだろう。もう少し出すとJR乗車券ではないが徳島からも乗れる。)
2020年7月から阿佐海岸鉄道阿佐東線でのDMV工事により牟岐駅〜海部駅間が休止に。2021年2月に牟岐駅〜阿波海南駅間のみ再開された(阿波海南駅〜海部駅間は阿佐東線に編入)。
2025年3月15日のダイヤ改正で廃止されることとなり、ダイヤ改正前日の3月14日で運行を終了した。
ちなみに、「ホームエクスプレス阿南」はJR在来線特急で最も営業距離が短い列車であった(24.5km)。[1]
運転状況
「むろと」データ
- 会社:JR四国
- 列車種別:特急(徳島駅~牟岐駅間)、普通(牟岐駅~阿波海南駅間)
- 運用線区:牟岐線
- 運行区間:徳島駅~牟岐駅・阿波海南駅(1往復)
- 使用車両:キハ185系
- 編成図:
- 停車駅:
駅名 徳
島
駅阿
波
富
田
駅南
小
松
島
駅羽
ノ
浦
駅阿
南
駅阿
波
橘
駅桑
野
駅新
野
駅由
岐
駅田
井
ノ
浜
駅日
和
佐
駅牟
岐
駅鯖
瀬
駅浅
川
駅阿
波
海
南
駅1号
[徳島→牟岐]● ● ● ● ● ● ● ● ● - ● ● 2号
[阿波海南→徳島]● ● ● ● ● ● ● ● ● - ● ● ● ● ● - 備考:2021年2月以降。2020年3月ダイヤ改正前(2014年~2019年)までの運転状況はこちら。2020年3月〜7月の間は海部駅まで普通列車として乗り入れていた。
「ホームエクスプレス阿南」データ
- 会社:JR四国
- 列車種別:特急
- 運用線区:牟岐線
- 運行区間:徳島駅~阿南駅(1往復)
- 使用車両:キハ185系
- 編成図:
- 停車駅:
駅名 徳
島
駅阿
波
富
田
駅南
小
松
島
駅羽
ノ
浦
駅阿
南
駅ホームエクスプレス阿南
[徳島~阿南]● ● ● ● ● - 備考:2019年3月16日廃止。
関連動画
関連項目
脚注
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