フエルミラーとは、藤子・F・不二雄の漫画・アニメ『ドラえもん』に登場するひみつ道具である。
概要
初登場はてんとう虫コミックス第5巻。見た目は小さな鏡台。この鏡に物を映すと、映した物が本物になって鏡から出現する。食べ物でもおもちゃでも、鏡に映すだけで無限に増やすことができる。その気になれば人間すら増やすことも可能。
増やしたい物が自動的に増殖するバイバインとは違い、フエルミラーは鏡に物が映らないようにするかスイッチを切れば増殖を止められるため、欲しい物を欲しい分だけ増やすことができる。すなわち食糧問題や物資不足を簡単に解決できる夢のような道具と言えるだろう。
ただし鏡という性質上、増やした物は左右の向きが逆転した状態になる。つまり、この鏡では紙幣を増やすことはできない。(この説明を読んだ多くの人は「左右が逆になった物をもう一度鏡に映して増やせばいいのでは?」と思うかもしれないが、それができるかどうかは劇中で明らかにされていない。ただし紙幣の場合は製造番号が割り当てられているため、もし左右の向きが正常な紙幣を増やせたとしても結局は使えない。だったら500円硬貨で(ry)
鏡のスイッチを切り忘れてしまうと、鏡に映ったもう一人の自分が現れることがある。鏡から現れた自分はオリジナルの言うことを聞かないどころか、オリジナルを鏡の中に閉じ込めてしまう。鏡の中は真っ暗闇の世界であり、スイッチを切られてしまうと出入り口が消失してしまうため、自力で元の世界に戻ることができなくなってしまう。
とはいえ上述した通り欲しい物を欲しい分だけ増やせる便利な道具なので、劇中では度々登場している。ドラえもんやのび太はこの鏡を使って食べ物や模型作りに必要な部品などを増やしたり、大長編・映画シリーズでは空気砲やショックガンなどの武器を増やしている。現代の物はともかく、22世紀の道具にはコピーガード的な保護がかけられていないのだろうか?更にはクリスマスの日に子どもたちが欲しがっている物を配るため、ドラえもんがデパートへ向かい、この鏡を使って商品をコピーしたこともある。
「のび太の創世日記」ではコンパクトタイプのフエルミラーも登場している。見た目は普通の手鏡だが、性能はオリジナルと同じであり、のび太はこれを使って神様セットをコピーしている。また、コンパクトタイプのフエルミラーとほぼ同じ見た目のまほうのかがみというひみつ道具もある。こちらは鏡に映した物を最初から正しい向きで増やすことができ、もう一人の自分を増やした場合もオリジナルの言うことを聞いてくれるため、フエルミラーの上位版と言える。
ここまでが原作漫画での活躍であり、「のび太の人魚大海戦」では鏡に映っている物の内、増やしたい物だけを記憶させる機能と、増やしたい物の色を変更できるモデルチェンジ機能が追加されている。劇中ではドラえもんがこの鏡を使って人魚スーツを増やそうとした時、ソフィア(劇中に登場するゲストキャラクター)が着ているスーツだけを鏡に記憶させ、増やしたスーツをモデルチェンジ機能で一着ごとに色を変更した。
関連項目
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