小林製薬の糸ようじ(こばやしせいやくのいとようじ)とは、小林製薬株式会社により1987年から発売されている歯間清掃具のブランド名である。
糸ようじはデンタルフロスの一種であるが(→詳細は「フロス」の項目を参照)、「糸ようじ」の名称は同社の登録商標である。
概要
歯と歯の間に挟まった食べ滓を取り除く際、日本では長くの間「爪楊枝(つまようじ)」が愛用されてきた。
これに対して、欧米ではデンタルフロス(絹や合成繊維などの細い繊維の糸を用いた清掃具)が使われてきた。デンタルフロスを用いた歯の清掃を「フロッシング」と言うが、小さい頃から家庭内で使い方を覚える欧米人とは違い、日本人にとってフロッシングはその方法がわからない人が多く、デンタルフロスは未だに普及していない。
そんな状況を見た小林製薬が、持ち手部分は爪楊枝と同じ使用感のままで、先端の形を弓状にして弦の部分にデンタルフロスを融合するという小型 かつ 使い捨てが可能なフロスアンドピック(フロスピック、糸付きようじ)ならば、爪楊枝に慣れ親しんだ日本人にも受け入れやすいのではと考え製品化し、糸付きようじの名称を短縮して誕生したのが「糸ようじ」である。
1989年に時を同じくして「8020運動(80歳で20本の歯を残すことを目標に掲げた運動)」がスタートすると、歯ブラシによるブラッシングを補完する用具として広く認知され爆発的なヒットとなる。
その後、低価格の類似品が市場に登場し始めると、細い糸を6本並べた形状の糸ようじに製品を改良し今に至っている。
水曜どうでしょうでの登場
HTBで2007年2月28日に放送された「水曜どうでしょう」の『ヨーロッパ20ヵ国完全制覇 ~完結編~ 第7夜』において、大泉洋が世界遺産のクエンカの断崖の街並みを紹介する際、ナレーションモノマネを連発する流れになり、その中で渡辺篤史さんのモノマネとして「小林製薬の糸ようじ」を連発すると、これがどうでしょうメンバーのツボに入って伝説の回となった。
だが放送中にも大泉洋が「絶対に渡辺篤史さんは言いませんけど」とぼそっと語っているように、2007年の放送時点において、小林製薬の糸ようじのCMナレーションを渡辺篤史は担当していなかった(小林製薬のCMは生野文治さんというナレーターが数多く担当していて、糸ようじのCMのナレーションもこの人である。)
しかし瓢箪から駒、この伝説回の話が小林製薬の耳に入ったのか、2010年、本当に渡辺篤史のナレーションによる「小林製薬の糸ようじ」のCMが放送され、ますます「小林製薬の糸ようじ」回は神格化されることになり、現在でもだるま屋ウィリー事件に勝るとも劣らない伝説回として藩士の間で語り継がれている。
関連動画
外部リンク
関連項目
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