Kanosoとは、同人サークル「いつものところ」が制作したkanonの二次創作ゲームであり、現在フリーゲーム。
続編としてKanoso64があり、こちらも現在フリーゲームになっている。
概要
kanonを丸ごと一本分、隅から隅までパロディ化したADV。
大まかな話の流れ全体は元のゲームであるkanonと同じように進行していくのだが
各ヒロインの性格が原形を良く残しつつも跡形もなく崩壊している上
泣きゲー要素に代わり「最強を求めて相手と全力で死合う」という要素があり所々残酷なシーンがある。
(ただし、残虐描写はほぼテキスト上のみであり、絵として表示される場合も作風上グロくはない。)
極めつけには、選択肢を間違えるとバラエティ豊かな理由で即死する(セーブからやり直し可)
さらに、全編に渡って幅広い範囲の激烈なパロディが散りばめられているという壮絶な作品である。
絵柄はどこか「ゆっくりしていってね!!!」を彷彿とさせる間延びした絵柄だが
ギャルゲーとして正しい流れになった際、極稀に物凄くかわいく見えるから恐ろしい。
この作品でのトンデモ設定は、他のkanon同人に影響を与えたと言われており
特に水瀬秋子(みずせ アークデーモン)の「地上最強の生物」設定は各所で見かける…らしい(要出典)。
また、kanosoオリジナルキャラのジョニー・ザ・ぱっくんはMELTYBLOODにもストライカーとして登場している。
一見すると本家kanonを原型無きまでに大崩壊させたギャグ版なのであるが、恐ろしいことにパロディ部分を除いた上でkanon本編と比較してみると、各キャラのこれはひどいとしか言いようがない心情描写や、一見するとストーリーの改編と思われる部分などが「kanonの本編に対する一つの解釈」として十分成り立っている部分があり、実は崩壊ではなくKanonの持つ真意を露骨にしたともとれる。
そして、この物語はヒロインに起因する余りにも無茶苦茶な価値観と非常識な日常をネ右一が受け入れていく
過程であり「ありのままの相手をありのままに受け入れること」について深く考えさせられる物語でもあるため
泣きゲーである本家をただ単に崩壊ギャグ作品化さただけとは言いきれない一面もある。
いつごろからだろう。
このデタラメな世界観に慣れたのは…。
無茶苦茶な設定が当たり前に思えてきたのは…。
登場人物
基本的にkanonと同じ名前だが微妙に読み(主人公のみ字面)が異なる
紹介に際し、kanonと同じ部分は原則として省略する(書かれていないだけの場合もあるので注意)
一応、kanoso及びkanonのネタバレ注意。
- 木目沢 ネ右一(あいざわ ゆういち)
kanosoの主人公。
開幕早々2日間も待たされたり、ヒロインに刺されたりぶちのめされたりとなかなか可哀想な一方
逆に殴ったり、授業中にメガ●トアを読んだり、全裸で風呂を覗いたりと無茶苦茶な行動も取る
しかしこれらの行動は基本的に原作に準拠したものである。
それなのにヒロインが無駄に凶悪なため、結果的にボケと突っ込みの配役が原作と逆になり
その結果原作ではヒロインが言うべき台詞をネ右一が言うというシーンも多い。
また、シナリオによって変化するが結構な数の人間を手にかけている
96仕様の当て身を使えたり、飛毛脚やルーラを使用したりと戦闘力はかなり高く
(kanonの進行に合わせるため舞シナリオではやや弱くなるがそれでも常人以上
kanosoの改編上名雪シナリオ時は通常よりさらに強く、作中最強になりうる)
個性的なヒロインたちとの出会いを通して徐々に戦闘力を高めていき、
約半分のルートで最後はヒロインとの死闘を繰り広げることになる。
何であれ、ギャルゲーの域を通り越したあまりにも個性的すぎるヒロインを
がっちりと受け止めてやれるその実力と度量の広さは我々も見習うべきであろう。
- 水瀬名雪(みずせ なゆき)
主人公の従妹に当たる少女。
眠そうなのは原作と一緒だが、パジャマに限りなく近い服装で外出する
水瀬の血を引くものと言われる極めて優れた闘技者であり、強くなることを望んでいる
南斗孤鷲拳を使用したり超地球人になったり瞬獄殺を習得していたりと
ヒロインの中でもかなり高い戦闘能力を誇るため主人公の死亡原因になる事も多い。
あゆと比べると殺戮用の技は少なく、どちらかと言えば戦いを望む正当な闘技者である
原作での「他の全ヒロインのフラグを潰すことがルート条件」という点を強調してか
彼女のシナリオに入ると日替わりで他のヒロインと順番に決闘を始める。
立場上どのシナリオでも広範に渡って登場するが、自身及び真琴シナリオ以外では
原作の水瀬名雪として一応は正しく機能しており、死亡原因になることはほぼない。
また、終盤の選択肢によってエンディングが3つに分離する。別名修羅の門編。
選択肢によってはネ右一を喰ったりする。
「わたしの名前、また忘れてる?」
- 美坂栞(みまさか しおり)
一度道で、その後校庭で出会うことになる病弱な少女
…なのだが、kanosoでは一度道で会った際に開幕からあゆに刺されてしまう
しかし、普通に立ち上がって帰っていく・・・病弱と言うかドーピングでが原因らしい。
いつも笑顔を絶やさなかった原作とは逆に、いつもうるうると泣いている
そのため、最下段の台詞を始め原作より現実的で冷めた面を強調した言動が多い。
…また病弱な設定をより色濃く反映しよく吐血する。趣味らしい
原作通りアイスを食べるほか、トマトジュースも好んで飲み、なぜか輸血効果がある。
kanosoでは珍しく主人公を殺したり勝手に死んだりすることは滅多になく、薬物の広範な知識があったり
闘技者として主人公と闘いたがっているものの、その性格は(あくまで比較的)原作よりであり
栞がいつも通り吐血している。そして、そんな栞に輸血する俺…。
どこからどう見ても、立派な恋人同士だ…。
の部分からは、見かたによっては原作より深いかもしれないネ右一の愛情が感じ取れる
尚、原作同様にエンディングは二つあり、原作では「生存/死亡」の二つであるが
kanosoでは死亡ENDはバッドエンドとして扱かわれており、2つある生存エンドが
kanonの生存ENDの2つの解釈(あゆによる奇跡/根性による自力復活)に対応している
しかし、こっちのあゆはツクミヤであるため片方は「死んだほうがマシ」なエンディングになっている
その一方で、ハッピーエンドの場合最後はすごくかわいいから困る。でもオチは付く。
別名グラップラー刃牙編。
「起きるから、陳腐って言うんですよ」
- 沢渡真琴(さわたし まこと)
主人公が商店街で偶然出会うことになる頭に花が生えている少女。
原作と異なり、理解力こそあるものの言語能力を筆頭に始めからあまり知能が高くないらしく
たまにいくらかの単語を喋る事を除けば普段は「あうー」ぐらいしか話さない上涎が出てる場合も良くある。
というか、寧ろ作中で段々知能が発達してくるぐらいである。
それ故、真琴本体より寧ろ頭の花「ジョニー・ザ・ぱっくん」と会話する場面の方が多く、
物語ではジョニーとの友情が語られる。(尚、ジョニーエンドもある。)
始めから頭が回らないため、原作と異なりあまりいたずらはしてこない。
原作からして無力さが強調されているキャラであることとKanosoの世界観が重なった結果
つわものぞろいのkanosoのヒロインとしてはダントツで最弱であり、
自分のルートでもネ右一の死亡原因になることはほぼないばかりか
逆に戦闘力に秀でた他のキャラに喰われてしまう場合もある。
また、かつてのネ右一の行動の違いから、正体が原作と若干異なる。
その正体はかつてネ右一が妖力を得るために喰らった妖狐の霊が、その後ネ右一が初めて手にかけた
「沢渡真琴という名の人間」に乗り移っのて融合したものであり、本当にネ右一を恨んでいる。
最後は主人公の腕の中で…首を絞められて静かに逝く。
エンディングは2つあり、やはりkanonのEDの解釈(帰ってくる/帰ってこない)に対応しているが、
正直言ってどっちもひどい。
「あうーっ!」
- 川澄舞(かわずみ まい)
主人公が夜の学校に来た際に知り合うことになる少女
比較的無口であり、「…(うさうさ)」「…(こくこく)」という場合が多い。
原作同様剣を使って戦うが、鞘がないのに抜刀と同じ構えをしていた間抜けな原作と異なり、
こちらは飛天御剣流の抜刀術をしっかり使用する、当然斬られる場合もある。
また、笑う時はニッコリではなくニヤリと形容すべき笑い方をする
原作では「魔物を狩るもの」だが、こちらでは「魔物を喰うもの」であり、かなり悪食である。
学食では「牛丼にカレーをかけて、納豆ととろろもかけたもの」を食べていた
ネ右一に対しても「…ネ右一が喰いたい」「喰って、 私の血肉としたい」と言ってはいるが
水瀬家の人間と異なり、何の理由もなく突然喰われるということはない。
しかし、腹が減っている時は前後の見境がなくなり多少は危険である。
尚、魔物の正体は原作とほぼ同じであり、原作では魔物を討っているため全部撃つとまずいのだが
kanosoでは原作と異なり魔物を喰っているため喰い終われば一応解決する。
元々は戦いに身を置いているのが特徴であり、kanosoでもそれは同じなのだが
一部ヒロインが強すぎるためKanosoでは個性として機能していない。
エンディングは2つで、一応舞シナリオのラストの解釈(一度死んだ/死ななかった)に対応しているが
死んでいるほうのEDでの死因はオリジナルとなっている。別名:るろ剣編。死因:佐祐理による捕食。
「…私は魔物を喰うものだから」
- 倉田佐祐理(クラーク・さゆりん)
川澄舞と一緒にいることが多いお嬢様。
一応川澄舞の親友である処などは原作準拠なのだが、「あはは~っ」と笑うが
笑い方が露骨にわざとらしい(kanoso↑)ついでに、「にやそ」とも笑う。
また、謎ジャムのまがいものを製造し栞シナリオにも関与している。
当然の事ながら原作と違ってかなり腹黒い。
それでも、一応は舞のことを気にかけているが…
ちなみに、舞エンドの片方では世にも恐ろしいことをやってのける。
「にやそ」
- 美坂香里(みまさか・カオルンデス)
主人公及び名雪のクラスメイトである少女。
元々原作でもサブキャラなのだが、kanosoでは明示的に空気扱いされているため
出番がないことを気にしており、それについて言われると真っ白に燃え尽きる。
エンディングはあるにはあるが、大分酷い。
- 北川
主人公及び名雪のクラスメイトである少年。正式名称不明。
原作、kanoso共に美坂香里と同じ立ち位置で機能しているサブキャラであるが
kanosoではCGすら存在しない。また、ネ右一は友ではないと公言している。
エンディングはあるにはあるが、香里とは別な理由でやっぱり酷い。
- ジョニー・ザ・ぱっくん
真琴の頭に生えている、パックンフラワーのような形状の魔界植物。
cv若本系の口調と性格をしている。ぴろを咀嚼していることが多い。
また、Kanosoの真琴はじめから喋れない為、真琴の代わりに主人公と会話する事が多い
本人曰く、真琴の頭に生えていることによって真琴を封印しているのだという。
尚、エンディングも存在し、真琴シナリオをクリアした人にとっては感慨深いものがある。
「…薬打って、ずっと春だったらいいのに。」
- 天野美汐(アマノミ・シータ)
主人公の1年下の学年の少女であり、Kanosoで唯一原作より謎が減った人物。
原作での落ち着いた物腰とは打って変わってちゃきちゃきした口調になっている。
まだ常人の域ではあるがそれなりに戦闘力はあり、原作で名前を聞くシーンで
『お前の名を言ってみろぉ!』をやったりする。
エンディングは無い模様。
- 水瀬秋子(みずせ・アークデーモン)
水瀬名雪の母親であり、魔界貴族にして地上最強の生物。
元々原作からしてあまりにも謎が多い上に、あらゆる異変に一切取り乱すことなく
殆どの事象を一秒で了承してしまう超然とした性格をしているのであるが
kanosoではその謎の多さと超然とした性格が更に強化されており
戦闘面は名雪以上の破壊力とあゆ以上の殺傷力を持ち合わせている上に
ありとあらゆる魔術や呪術を自在に使いこなす恐るべき存在である。
さらに、その甚大なる能力はkanosoの全シナリオに影響を与えており
どのルートを選んでもその強大すぎる力の一端に触れることになる
本編同様謎ぢゃむを製造するが、他の二次創作同様本当に人体超強化薬であるらしく、
栞シナリオでは特殊な力を発揮する。また、栞の病状を正確に見抜いている。
当然、名雪シナリオに入っても事故にあうことはない(仮にあったところで怪我一つない)ため
名雪とネ右一は原作とは別な形でその「強さ」を試されることになる。
その他、黒ミサをとり行ったり、人間を狩ってきたり選択肢次第でネ右一を捕食したり
日々の食事の材料にも人間を使っていると思われる部分があるなどとにかく恐ろしいが、
原作同様自分から動きだしたり感情をあらわにすることは滅多になく、
ものすごい能力の持ち主であるため、その意味では原作以上に頼もしい存在でもある。
原作同様、残念ながらエンディングが無いのが惜しいところ。
「生贄(一秒)」
- 月宮あゆ(つくみや あゆ)CV:青山ゆかり
主人公が商店街で出会うことになる少女
原作のたい焼き泥棒も相当なものだが、こやつがしでしたのは何と銀行強盗である
原作通り走って飛びついてくるのだが包丁を常備しているため、背中を見せると刺されることになる
名雪と比較すると殺傷力に秀でる技が多く、戦いより血と殺戮を望んでいる節がある
主人公の主な死亡要因の一つであり、どのシナリオでも割といろんな所で出会うことになる他
トキとして何の脈絡もなく登場する。また、本来ならさよならを言うべきところで
「自分の出番がもうない」とはっちゃけたりする(たしかに原作でもその通りなのだが…)。
本人のシナリオでいままで刺してきた理由が愛情の裏返しであったと判明する。
ネ右一君を襲えないのが残念なんだよ…殴りたくって、刺したくって
たまに、ネ右一君を捕食する夢を見るんだ…
という台詞から、彼女の歪んだ愛が伺える。また、シナリオ途中でネ右一を喰ってしまう(性的な意味で)
彼女のシナリオを選んだ場合、ネ右一は徐々に彼女の異常な愛を日常として受け入れていくことになる。
彼女の恐ろしい点は、一見完全崩壊しているようで愛情表現の方法が異常である点を除けば
原作の月宮あゆの性質を深層部分で引き継いでいる点にある。
原作に近い形でラストを迎えうことになるのだが、その翼の色は漆黒である。そして、その際の彼女の
原形を良く残しつつも跡形もなく崩壊した台詞を聞いた時、どんな感情を抱くことになるかは
彼女の愛情表現を受け入れるか引くか笑い飛ばすかで540°違うものと思われる。
エンディングは2つで、どちらも原作準拠であるが最後に月宮らしいところが見られる。
「…滅殺、だよ」
各キャラの大体の強さ
秋子>>>名雪、あゆ、ネ右一(舞√以外の中盤以降)>栞、舞≧ネ右一(初期値、舞√)>美汐、佐由理
>> 潤、香里>一般人>>真琴
※ネ右一はシナリオ進行で徐々に強くなる他、ルートによって強さが変化する
関連動画
その当時作られたMADや、現在実況プレイ中の動画が投稿されている他
メインヒロインの月宮あゆ(つくみやあゆ)仕様の月宮あゆが突如ニコろだにうpされ、MUGENに参戦。
極めて素早い挙動と異常ともいえる怪奇な性能を持つ凶キャラとして活躍中である。
関連項目
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