概要
新星は東北新幹線開業まで上野駅と仙台駅を結ぶ寝台急行の列車名として使われていた。
1964年の東海道新幹線が開業した事に伴う全国的なダイヤ改正で、上野~仙台~盛岡間の寝台急行北星から分離して誕生したのが寝台急行新星である。急行北星は元から仙台駅で一部編成を切り離していたのだが、上野~仙台間の需要も多かったから仙台駅発着と盛岡駅発着の2つの寝台列車を運行して輸送力増を図ったという訳である。その為、由来にもある通り「新星」とは新しい星が出来る事ではないが、この列車の場合北星から分離した「新しい北星」の意味合いもある。
ただし、上野~仙台間は夜行急行でも所要時間6時半前後と短かった事から、上り列車は仙台駅で出発時間の2時間程早くから乗車出来るサービスが行われていた。例えば廃止直前のダイヤだと仙台駅23時22分発に対して21時30分から乗車する事が出来、時刻表等にも「寝台車は21時30分より使用可」といった注意書きが書かれていた。ちなみにこれは仙台駅で増結していた上り北星時代からのサービスであった。
1976年には東京~大阪間の急行銀河に次ぎ、新星は上野~新潟~秋田間の急行天の川と同じく急行列車に特急用20系客車が使用される列車となる。上野~青森間の特急ゆうづるの24系客車化に伴って余剰となった車両を利用しただけだが、前年の1975年には急行北星に20系客車が投入され特急北星になっているのを考えると、急行のまま残された新星はかなりのサービス向上であった。余談だが特急北星は1978年に20系客車から14系客車にグレードアップされている。
そして1982年の東北・上越新幹線の開業で、何かと関連深かった寝台特急北星共々寝台急行新星は廃止されてしまった。尚、2003年には583系を使用した仙台駅上野行昼行特急ひばりのリバイバル運用の下りの運用として、上野駅発仙台駅行夜行急行新星としてリバイバル運転された例もある。
廃止直前の運行形態
停車駅
| 駅名 | 上 野 駅 |
赤 羽 駅 |
大 宮 駅 |
宇 都 宮 駅 |
黒 磯 駅 |
郡 山 駅 |
福 島 駅 |
白 石 駅 |
仙 台 駅 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 下り新星 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | |
| 上り新星 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● |
列車名の由来
天体用語で、それまで暗かった星が急に明るくなってさも新しい星が誕生したように見える新星という現象(英訳:Nova)から。
年表
1964年10月 上野~仙台~盛岡間の夜行急行北星の一部編成分離で上野~仙台間に夜行急行新星が設定される。
1982年11月 東北新幹線・上越新幹線開業のダイヤ改正で夜行急行新星廃止。
関連動画
関連項目
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