概要
鉄道の車両は、車両工場で出来たあと鉄道会社の車庫まで持って行く必要がある。船に載せたりトレーラーに車両を載せて運ぶこともできるが、そうするためには台車を外さないといけない。せっかく車輪があるのだから誰かに引っ張ってもらうほうが効率的じゃないか? という訳で生まれたやり方である。
ある鉄道会社の車両をJR貨物に依頼して「貨物列車」と見立て、最寄りの駅まで機関車で運んでもらうのがコレ。ただ、車両の大きさがJR在来線車両のサイズ以下でないとこの方法は使えない(つまりフル規格の新幹線は基本的に無理。ミニ新幹線なら可能)。またレールの幅が違う車両でも、仮台車を使って運ぶことが可能。ちなみに運ばれている車両には電源が供給されていないために仮設のブレーキ装置を使うので、最高速度は75km/hと若干遅い。たまに同じ会社でもタイプの違う車両を一緒に運んだりしているのでなかなか興味深い(横浜市営地下鉄のブルーライン+増結用グリーンラインの甲種輸送とか)
「甲種回送」ではないので十分注意を。
甲種輸送の際は多くの鉄道ファンが沿線に集まるが撮影の際はマナーを守って撮影して頂きたい。過去には危険なアングルで撮影して電車が止まったり傷害事件も起きている。鉄道ダイヤ情報が甲種輸送予定の情報を記載しなくなったのはそれらのトラブルも関係していると思われる(それでもどういうわけかTwitter・Xでスジの情報が出回るのだが・・・)。
関連動画
海外の甲種輸送
関連項目
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