本来の名前はアシだが、「悪し」に通じる忌み言葉とされ、ヨシと言い換えられて、こちらの呼び方も定着している。
本記事はどちらの読みにも通用する漢字表記を記事名とする。
曖昧さ回避
概要
水辺に群生する多年草。高さは1~3mほど。ススキに似た穂をつける。
動物の棲みかや隠れ場としても利用され、また近年では水質浄化の効果も認められており、環境保全には重要な植物である。
中が空洞の茎はすだれ(葦簀)の材料にされる。
また、笛に加工されたり、屋根材、葦ペン、肥料など様々な用途に使われる。
楽器の振動体であるリード(簧)とは元々この植物の英名(reed)から来たものである。
材料としては丈夫なところが買われているが、言葉としては弱い人間のたとえに用いられている。
例えば、有名なものではブレーズ・パスカルの「人は考える葦である」という言葉がある。
これは、人間は自然の中で葦のような弱いものだが、思考するという他の動物とは違った偉大な能力をもった存在である、ということ。
ちなみに、葦のほかに、蘆、葭、芦といった漢字表記がある。 かつては以下のように使い分けたが、現在は葦が一般的に用いられる。
漢字として
- 意味
- アシ、とくにその生長したもののこと。〔説文解字・巻一〕に「大葭なり」とある。
- 字形
- 形声で声符は韋。
- 音訓
- 音読みはイ(漢音、呉音)、訓読みは、あし、よし。
- 規格・区分
- 人名用漢字である。2004年に人名用漢字に採用された。JIS X 0213第一水準。
- 語彙
- 葦杭・葦茭・葦笥・葦席・葦索・葦苕・葦汀・葦蒲・葦籥
異体字
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関連項目
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