韋とは、以下のことを表す。
人名
- 韋昭(? - 273年) - 三国時代の孫呉の政治家、歴史家。主著「呉書」
- 韋叡(442年 ‐ 520年) - 南朝宋・南斉・梁の武将
- 韋応物(736年 - 791年?) - 唐代の詩人
- 韋賢(前140年 - 前61年) - 前漢の政治家
- 韋堅(? - 746年) - 唐代の官僚
- 韋荘(836年 - 910年) - 唐代の詩人
- 韋誕(179年 - 251年) - 後漢末から三国時代曹魏の書家
- 韋昌輝(? - 1856年) - 太平天国の乱の指導者の一人
- 韋家輝(1962年 - ) - 香港の映画製作者
- 韋皇后(? - 710年) - 唐中宗の皇后
- 典韋(? - ?) - 後漢の武将
その他
漢字として
- 意味
- 背く、違える、皮革、なめし革、皮縄、(囲と通じて)一めぐり。またサンスクリットの漢訳に使われる。
- 〔説文解字・巻五〕には「相ひ背くなり」とある。
- 字形
- もともと二種類の異なる字があり、同じ字体が使われるようになったと考えられている。
- 一つは、獣皮をなめすところの象形字で、そのままなめし革の意味となった。
- もう一つは囗(城郭の象形)の上下に、左向き、右向きの足趾の象形を加えた会意字で、周囲をめぐり、相い違うという字である。これは圍、違のもとになった。
- 〔説文〕は「舛に从(したが)ひ、囗聲」と形声としており、また「獸皮の韋、以って束ねて枉戾(おうるい)し、相ひ韋背すべし。故えに借りて以って皮韋と爲す」と、なめし革の意味は仮借義としている。
- 音訓
- 音読みはイ(漢音、呉音)、訓読みは、なめしがわ、そむく。
- 規格・区分
- 常用漢字ではない。JIS X 0213第二水準。
- 字書などで韋の画数は9画とすることのが普通だが、表外漢字字体表の印刷標準字体は10画のもの。
- 部首
- 韋は部首、韋部を作る。皮革に関することを表す意符として用いられる。
- 声符
- 韋を声符とする漢字には、偉、圍(囲)、幃、葦、違、𢾝、煒、瑋、褘、衛、諱、韙、闈などがある。
- 語彙
- 韋索・韋柔・韋帯・韋駄天・韋布・韋編三絶
異体字
- 𣍄は、〔説文〕に「𣍄、古文の韋」とある異体字。
- 𡙝は、〔康煕字典〕に〔韻会〕を引いて「古文韋字」とある異体字。
- 𡚈は、〔正字通〕に「或(ある)ひは譌して𡚈と作(な)す」、〔字彙補〕に「古韋字」とある異体字。
- 𥀊は、〔康煕字典〕に「〔龍龕〕韋と同じ」とある異体字。
- 𥐄は、〔康煕字典〕に〔五音篇海〕を引いて「韋に同じ」とある異体字。
- 𥐅は、〔漢語大字典・異体字表〕にある𥐄の異体字。𥐄の異構。
- 簡体字は韦。
互換文字
⾱
- Unicode
- U+2FB1
関連項目
- 1
- 0pt