概要
小麦粉に含まれるタンパク質のグルテンを加工して作った食品である。大きく焼き麩と生麩に分けられる。
日本には6世紀ごろ仏教徒ともに中国から伝わったといわれる。はじめ精進料理で使われ、江戸時代に入って広く食べられるようになった。
- 原料
- 小麦粉を塩水を加えて練って作る。こうすることで澱粉が流出してグルテンが残る。
- 生麩
- 原料に糯米粉を加えて蒸して作る。もちもちした食感。
- 焼き麩
- 原料に強力粉などを加えて焙った物。保存性に優れる。
- 揚げ麩
- 生麩を揚げた物。
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漢字として
麩
- Unicode
- U+9EA9
- JIS X 0213
- 1-83-47
- 部首
- 麥部
- 画数
- 15画
麸
- Unicode
- U+9EB8
- JIS X 0213
- 1-83-48
- 部首
- 麦部
- 画数
- 11画
- 意味
- 小麦を挽いた皮くず、ふすま、細かい屑、という意味がある。日本だとお麩という意味がある(中国ではお麩のことは麪筋という)。
- 〔説文解字・巻五〕に「小麥の屑皮なり」とある。牛馬の飼料とした。
- 字形
- 形声で声符は夫。
- 音訓
- 音読みはフ(漢音)、訓読みは、ふすま。
- 規格・区分
- 常用漢字でも人名用漢字でもない。JIS X 0213第二水準。
- 語彙
- 麩菓子・麩金・麩皮
異体字
- 麸は、麩の簡易慣用字体。また簡体字。JIS X 0213第二水準。
- 麱は、〔説文〕に「或ひは甫に从ふ」とある異体字。
- 𪌻は、〔康煕字典〕に〔字彙補〕を引いて「麱字の譌」とある異体字。
- 䴸は、〔玉篇〕に「俗麩字」とある異体字。Unicodeに麩のnon-classical formとある。
- 𪌐は、〔字彙補〕に「䴸字の譌」とある異体字。
- 麬は、〔正字通〕に「俗麩字」とある異体字。日本では、特にふすまを表す。JIS X 0213第三水準。JIS X 0212補助漢字。
- 𨦶は、〔漢語大字典・異体字表〕にある異体字。〔康煕字典〕に〔字彙〕を引いて「音夫。阿含經に見ゆ」とあるが、麩の異体字かどうかについてはとくに記載がない。
関連項目
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