GT380とは、かつてスズキ自動車で販売していたバイクである。通称「サンパチ」、もしくは「弁当箱」である。兄弟車も多いが、ここでは特に兄弟車の「GT550」、「GT750」も紹介する。
概要
1972年に発売開始、穏やかな出力特性でその当時の自動車教習所で多く採用された。北米では「セブリング」という名前が付いていた。GTシリーズは多く設定されていたが、750、550、380は3気筒、500、250、185、125は2気筒、100は単気筒であった。
最大の特徴はエンジンヘッドにあるカバーである。空冷2サイクル3気筒は真ん中のシリンダーの熱処理が難しい為、強制的に外気を取り入れるラムエアシステムを採用、「弁当箱」の愛称はそのカバー形状からとられた。なお、ライバルであるカワサキ・マッハ(→ケッチ)とはカバーがない以外はほぼ同じである。現在もなお、珍走関係に高い人気を誇り、状態の如何を問わずに高値で取引される傾向がある。このエンジンはその当時のスズキの4輪車であるフロンテと排気量こそ異なれど、共通する部分が多く、フロンテの2輪バージョンと言う趣もとれる。
38という数字に強い思い入れがあるらしく、あらゆる数字に38が用いられている。なお、3気筒なのにマフラーが4つである件については突っ込んではいけない。
なお、この当時のスズキの例にもれず、特撮作品に出演している。特に有名なのは「仮面ライダー」の本郷猛仕様である。白にカウルがついたものとなっている。なお、サンパチに純正の白は存在せず、仮面ライダーのサイクロンの塗り分けに合わせたものと思われる。また、秘密戦隊ゴレンジャーにも採用されている。また、漫画にも登場し、「湘南爆走族」が特に有名である。
GT550
GT380の排気量アップ版であるが、共通する部品は多くない。中途半端な排気量になっているのは元々、免許制度の異なるヨーロッパ向けだった為と思われる。北米では「インディ」の名前が付いている。日本では中途半端な排気量であるのと、GT750があった為にその数は多くない。このマシンは仮面ライダーストロンガーのオンロード仕様のカブトローに採用されている。なお、似たようなモデルにGT500があるがこちらは従来より発売されていたT500がベースであり、エンジンも空冷2気筒と全く別物であり、海外専用であった。
GT750
GTシリーズのフラッグシップであり、唯一の水冷エンジン採用車である。200キロ超の重量級であるが、エンジンより由来する「ウォーターバッファロー(水牛)」、もしくは「ケトル(やかん)」のあだ名が海外では存在する。なお、北米ではサブネームとして「ル・マン」がある。国内では一部のモデルではマフラー形状から「エンピツ」、もしくは短縮系の「G7」のあだ名が存在する。国内外で根強い人気を誇る。このモデルは仮面ライダーV3の風見志郎の変身前の自家用バイクである。また、秘密戦隊ゴレンジャーのアカレンジャー専用マシーンでもある。なお、3気筒のGTシリーズに共通する事だが、ジムニーやフロンテ、もしくは初代アルトやセルボと聞き違える事が多い。
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