LSI(Large Scale Integration)とは、大きなICである。日本語では大規模集積回路と言う。
概要
電子工作をした事のある人は分かるかもしれないが、電子回路は元々は1つ1つの抵抗、ダイオード、トランジスタ、配線などの部品をハンダ付けして作られていた。
1959年、後に「シリコンバレーの主」と呼ばれるロバート・ノイスがIC(Integrated Circuit, 集積回路)を発明した。これはダイオードやトランジスタなどの電子部品とそれらを繋ぐ配線を半導体基板の上に作り上げたものである。
これによって製品を作る時には、アンプならアンプのIC、アナログ-デジタル変換ならそれ用の、といった半完成の部品を集めてきて組み立てることによって時間とコストの節約になった。
しかし、コンピュータが利用されるようになるにつれ従来のICでは大きく、重く、消費電力が大きくなる(回路全体のサイズが大きいほど必要な電力も大きくなる傾向がある)と言う問題が出て来た。
そこで、従来複数のICによって作られていた回路をさらにまとめ、1つの部品にしたものがLSIである。
最も初期のLSIは(当時はSSI ICと呼ばれていた)アポロ計画の指令船、及び月着陸船の自動制御用のコンピュータに使用された。コンピュータ無しで軌道修正やドッキングを行う事は非常に困難だったからである。
その後はミニットマンミサイルの誘導コンピュータに使用され、大量生産の技術も出来上がった。
LSIよりさらに大きい集積回路はVLSIと呼ばれ、1971年に発売されたIntel 4004マイクロプロセッサが特に有名だろう。
ちなみに、Intelの創業者の1人に前述のロバート・ノイスがいる。
いまではCPU、GPU、メモリなどパソコンの主要部品のほとんどがLSI(VLSI含む)を使用しているように現代社会の基幹技術になっている。
関連動画
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関連項目
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