RX-DT707とは、松下電器産業(現・パナソニック)が生産・発売したCDラジカセである。
概要
コブラトップの搭載機種であり、スタイリッシュなデザインが好まれた。
発売から26年以上経過し、カセットメカの不良・CDが天板に張り付いてしまうことが発生する機種が増えてきました。
自力で直せない場合は、捨てずに、yahooなどのサイトでオークションなどの形で出品すると、喜ばれます。
現在でもオーナーが数多くいる。
アニメなどでも、ラジカセの大御所として、出演中。
- アマガミSSの橘純一の部屋にも当機が確認できる
- 姉妹機としてRX-DT505・RX-DT909がある
- 1991年、グッドデザイン賞受賞
- 1992年10月に後継機である「RX-DT701」が発売されたが、本機種も継続して生産・販売された。
| 機種名 | 発売時期 | 標準価格 |
| RX-DT505 | 1991年11月 | 46,000円 |
| RX-DT707 | 1991年10月 | 53,800円 |
| RX-DT909 | 1991年12月 | 66,000円 |
主な特徴
付属品
- リモコン(RAK-RX316W)
- 電池ぶた(RKK-0020-H)
- 電源コード(RJA0012-K)
- プライスカード(RQCB0323T)
- 消費者相談一覧表(RQCB0040)
- アクセサリーチラシ(RQCC0049)
- 取扱説明書(RQT1331-S)
- 保証書(RQA0072)
同系統メカニズム
| デッキ部 | AR300シリーズ |
| トラバース部 | S0DD110シリーズ |
デジタルサーボ(S0DD110シリーズ)
本機種のコンパクトディスク部に採用されているサーボ回路は、従来のアナログサーボ方式(S0DD101シリーズ)から新しく開発したデジタルサーボ方式を採用している。
以上の項目中、2~6の調整を、サーボプロセッサーIC(MN6650)で自動調整を行うものである。
従って電気的調整項目は、ベストアイ(PDバランス)の1項目のみとなり、調整を非常に容易に行うことができる。また、演奏するディスクに合った最良のサーボコントロールが得られるようになった。
生産途中での仕様変更
本機種は生産期間が長く、性能向上のための仕様変更が複数回行われた。
1992年6月
RX-DT707において、性能向上のための仕様変更を行った。
1. チューナ回路
- 抵抗品番変更
| 変更箇所 | 変更内容 |
| 抵抗(1/4W, 10kΩ) | 抵抗(1/4W, 2.2kΩ) |
2. メイン回路
- 抵抗・コンデンサ品番変更
| 変更箇所 | 変更内容 |
| 抵抗(1/4W, 33kΩ) | 抵抗(1/4W, 39kΩ) |
| コンデンサ(10V, 100μF) | コンデンサ(10V, 330μF) |
| 変更箇所 | 変更内容 |
| 抵抗(1/4W, 2.7Ω) | 廃止 |
4. キャビネット部品
- 部品追加
| 変更箇所 | 変更内容 |
| ばね(RMC0161) | 追加 |
| 鋼球(RDB0050) | 追加 |
| 押えばね(RMC0159-1) | 追加 |
5. メイン回路
| 変更箇所 | 変更内容 |
| トランジスタ(2SC3311R) | 追加 |
| 抵抗(1/4W, 330kΩ) | 追加 |
| 抵抗(1/4W, 820Ω) | 追加 |
| 抵抗(1/4W, 4.7kΩ) | 追加 |
| トランジスタ(2SC3312RTA) | 廃止 |
| 抵抗(1/4W, 2.7kΩ) | 廃止 |
| 抵抗(1/4W, 680kΩ) | 廃止 |
| コンデンサ(50V, 470pF) | 廃止 |
| コンデンサ(50V, 100pF) | 廃止 |
6. ASP回路
- IC品番変更
| 変更箇所 | 変更内容 |
| I.C, ASP(M51135FP) | I.C, ASP(M51137) |
1992年10月
RX-DT505、RX-DT707、RX-DT909のCDユニットが、S0DD110シリーズからRAE0111Zシリーズへ変更された。
新CDユニットは、従来のCDユニット(S0DD101シリーズ)で調整していた、
以上の項目中、2~6の調整をサーボプロセッサーIC(MN66271)で自動調整化したものである。
自動調整を行うのは、以下の操作が行われたときとなる。
※CDユニットの電源がOFFされると、自動調整はリセットされる。
CDユニットが変更されているかどうかは、本体裏のシリアルナンバーで判別できる。
| 機種名 | サフィックス記号※ |
| RX-DT505 | B以降 |
| RX-DT707 | D以降 |
| RX-DT909 | C以降 |
※サフィックス記号とは、シリアルナンバーの左から5桁目のアルファベットのことである。
1993年2月
コネクタの品番変更
RX-DT707とRX-DT909において、性能向上のためテープデッキ基板のコネクタの品番変更を行った。
1993年11月
ガイド軸受の品番変更
RX-DT505、RX-DT707、RX-DT909などの機種において、性能向上のためローディングユニットのガイド軸受の品番変更を行った。
1993年12月
RX-DT707などの機種において、サーボプロセッサーICの改良によりベストアイ(PDバランス)調整が自動調整化され、半固定ボリュームでの調整が不要になった。
これでCD基板の電気調整はすべて自動調整化され、CDユニットの調整用半固定ボリュームはすべて廃止された。
| 変更箇所 | 変更内容 |
| サーボプロセッサーIC | 品番変更(MN66271→MN66271RA) |
| 可変抵抗器 | 廃止 |
| 抵抗(1/10W, 100kΩ) | 品番変更 |
| 抵抗(1/8W, 10kΩ) | 廃止 |
| 抵抗(1/10W, 47kΩ) | 廃止 |
| チップジャンパ | 廃止 |
| コンデンサ(25V, 0.027μF) | 追加 |
| コンデンサ(50V, 470pF) | 品番変更 |
半固定ボリュームが廃止されているかどうかは、本体裏のシリアルナンバーで判別できる。
| 機種名 | サフィックス記号 |
| RX-DS303 | D以降 |
| RX-DT505 | C以降 |
| RX-DT707 | G以降 |
- 半固定ボリュームが廃止になるのは、MN66271RAを使用したセットに限られる。
- MN66271RAを使用したセットには半固定ボリュームが廃止され、サーボ回路が変更された新プリント基板になっている。
- MN66271RAを使用したセットでも一部、半固定ボリュームが付いているものがあり、このときは回路変更されていない旧プリント基板が使用されている。
- MN66271RAはMN66271が使用されているセットにも使用可能であるが、その逆にMN66271RAが使用されているセットにはMN66271は使用できない。
- MN66271が使用されているセットでMN66271RAに交換しても、プリント基板とその回路が異なるために半固定ボリュームを廃止することはできない。
よくある故障と原因
テープレコーダ部
反転(リバース)の再生や巻戻しはできるのに、正転の再生がすぐ止まる
コンパクトディスク部
読み込みに時間がかかる
再生はできるのにトレイが出てこない
関連コミュニティ
関連項目
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- 0pt

