TSMC（Taiwan Semiconductor Manufacturing Company、臺灣積體電路製造股份有限公司）とは、台湾の半導体製造企業である。日本語名称は「台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング」。
概要
2021年現在、世界最大の半導体ファウンドリ（半導体の受託生産を行う企業）。
当時の中華民国浙江省出身で、米半導体企業テキサス・インスツルメンツで長年勤務した台湾人の張忠謀（モリス・チャン）により、1987年に設立された。会社設立当時はファウンドリというビジネスモデル自体が存在せず、巨額の投資を必要とするために奇想天外な発想とも言われた。
しかし、時代を経るにつれ半導体ビジネスは「水平分業」の時代に突入し、AMDやAppleなど米シリコンバレーのIT企業が設計した半導体を自社で製造するモデルを確立し成長。2010年代に入りスマートフォンの時代が到来すると、世界最大のファウンドリとしての地位を不動のものとした。
2021年8月時点の企業時価総額は約6170億米ドル（67.8兆円）で、世界のトップ10に入る水準に達している。台湾証券取引所、ニューヨーク証券取引所上場企業。
半導体は「産業のコメ」とよばれ、5G、AIなど今後進展が見込まれる技術でも重要となる分野であるため、昨今の米中覇権争いの時代において、TSMCは安全保障上でも米中の間に位置する重要な企業となっている。
関連項目
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