アッカド語とは、かつて存在した言語である。
アッカド語とはシュメール語の後を受けて楔形文字を用いた古代メソポタミアでの言語である…と書くとシュメール語を受け継いだように錯覚されるかもしれないが、アッカド語自体はセム語であり語族からして違ったりする。
当初楔形文字はこのアッカド語を中心にして解読されアッシリア学としてメソポタミア文明の研究が確立したため、シュメール語の解読はアッカド語をもとに行われ、基本的にはシュメール語を勉強する際にも避けては通れない言語である。
北部で使われていたアッシリア語と南部で使われていたバビロニア語の二系統に分かれる。
アマルナ文書などとにかく文献に恵まれており、ギルガメシュ叙事詩も基本的にはアッカド語のものがベースとして扱われている。
シュメール語の楔形文字をほぼそのまま借用している。のちにアラム語にとってかわられるまでアッカド語の影響力が強く持続したことから、楔形文字の存続に一役かうこととなった。
詳しい説明はシュメール語のところを見てくれ。
セム語なので声門閉鎖音、咽頭音、強調子音などの子音が目白押しである。
また母音にはa、i、u、eと現在のアラビア語やヘブライ語と違い4つ存在する。
セム語なので膠着語だったシュメール語から一変して屈折語である。
名詞は主格、属格、対格の3格、単数、総数、複数の3数、男性、女性の2性、と大体現在そのままの区分である
男性名詞 | 単数 | 双数 | 複数 |
---|---|---|---|
主格 | šarr-um | šarr-ān | šarr-ū |
属格 | šarr-im | šarr-īn | šarr-ī |
対格 | šarr-am |
女性名詞 | 単数 | 双数 | 複数 |
---|---|---|---|
主格 | šarr-atum | šarr-atān | šarr-ātum |
属格 | šarr-atim | šarr-atīn | šarr-ātim |
対格 | šarr-atam |
形容詞も大体に多様に屈折させるようだ。
動詞は…まあセム語って時点で予想がつくと思うがおなじみの語根に母音を足して語幹を作るタイプだ…。
おおよそ
さて例によって例のごとく、この語幹どもを接頭辞、接尾辞を用いて性数を表していくわけだ。
単純過去時制 | 単数 | 複数 |
---|---|---|
1人称 | aprus | niprus |
2人称男性 | taprus | taprusā |
2人称女性 | taprusī | |
3人称男性 | iprus | iprusū |
3人称女性 | iprusā |
完了時制 | 単数 | 複数 |
---|---|---|
1人称 | aptaras | niptaras |
2人称男性 | taptaras | taptarsā |
2人称女性 | taptarsī | |
3人称男性 | iptaras | iptarsū |
3人称女性 | iptarsā |
現在時制 | 単数 | 複数 |
---|---|---|
1人称 | aparras | niparras |
2人称男性 | taparras | taparrasā |
2人称女性 | taparrasī | |
3人称男性 | iparras | iparrasū |
3人称女性 | iparrasā |
このほかにも命令形や状態動詞的な意味合いに変化させることもできるぞ。
また直説法、接続法に加えてVenitiveの三つの法が存在するぞ。
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最終更新:2024/12/18(水) 16:00
最終更新:2024/12/18(水) 15:00
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