イオンとは、原子や分子が電子を得たり失うことにより電荷を帯びている状態のことである。
1原子の場合、最外殻電子を放出したものが陽イオン、他の原子や分子から電子を受け取ったものが陰イオンである。
例を挙げると、元素の周期表の一番左の列(1族)の原子は、電子を受け取るより放出した方が容易に安定になる(イオン化エネルギーが小さい)ため、陽イオンとなる。一方、周期表の右から2列目(17族)の原子は、最外殻に電子を受け取った方が容易に安定になるため陰イオンとなる。
多原子の場合、水酸化物イオン(OH-)のように、電子の共有や他からの電子の受け入れによって荷電するものや、錯体のように、金属の酸化数が周囲の配位子の電価を打ち消さないことで形成される錯イオン([Cu(NH3)4]2+など)がある。
なお、陽イオンと陰イオンは互いに引き寄せ合って結びつきやすく、イオン結合により化合物を形成する。陽イオンであるNa+と陰イオンであるCl-が結びついた塩化ナトリウムなどは、身近に見られる例であろう。
ちなみにマイナスイオン(効果)は疑似科学と考えられている。「マイナスイオン」の定義が曖昧であり、謳われている効果も実証されているとは言いがたい。
つまりは、プラスやマイナスの電気を帯びた原子や原子の集団を、「イオン」と呼ぶのである。
別に特殊なものではなく、例えば食塩(NaCl)を水に溶かせば、塩水の中にはナトリウムイオンNa+と塩化物イオンCl-がたくさんできるし、私たちの体の中ではカリウムイオンK+やマグネシウムイオンMg2+などが重要な役割を担っている。
現代化学では重要なキーワードのひとつであり、原子の構造や周期表、化合物の性質なんかに深く関わってくるため、高校化学では大きなウェイトを占めている。要するに受験生の天敵。
イオンを理解できれば、化学の世界がぐっと深みを増す。そこのあなたも化学の教科書を引っ張り出して勉強を始めてみてはいかがだろうか。
掲示板
17 ななしのよっしん
2016/02/07(日) 21:14:33 ID: oNAchLtPIQ
イオン結合なんだから、結合の基準は陽イオンと陰イオンの組み合わせかどうかに決まっておろう
金属イオンの殆どが陽イオンになり、それ以外の殆どは陰イオンになるというだけの話
18 ななしのよっしん
2020/01/26(日) 05:44:51 ID: qIJM+3U3Av
ものっすごい馬鹿だからよくわかんないけど、
陽イオンさんは話し上手、陰イオンさんは聞き上手
塩は陽イオンNaさんと陰イオンClさんが仲良くお話ししてる状態で、
水の中に入ると二人ともそれぞれにくつろぎだすからくっつかず自由にする
ってこと?
19 ななしのよっしん
2020/06/28(日) 01:35:22 ID: d+boEv7ynD
そんな和気藹々とした世界じゃなくて、最外電子殻が埋まってない(希ガスでない)状態は、電子を奪うか奪われるかの戦争というか飢餓。
Na原子は最外殻の電子を1個奪わせてNeの電子配置になりたい。
金属は原子同士が結集して、Naなら1個の電子を特定の原子に留まらせず自由に動かすことで安定を保っている。(よって金属結晶には電気伝導性がある。)
が、Naなどアルカリ金属は、単体の結晶よりもイオンになるほうがずっと楽である。
一方、Cl原子は電子を1個奪ってArの形になりたい。
Cl同士とか、相手が水素なら互いの最外殻の電子を1個共有してCl2、HClと結合をする(共有結合)が、
相手が金属であれば相手の放出した電子を奪って陰イオンになるほうが楽。
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最終更新:2024/05/12(日) 19:00
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