ウルトラ・スーパー・デラックスマンとは、藤子・F・不二雄(藤子不二雄)が描いたSF短編漫画である。
S-Fマガジン1976年1月号に収録された作品。超人的な力に目覚めた一般人の正義が徐々に歪んでいく様を描かれている。内容は後述のカイケツ小池さんのリメイクとも言える。SF短編の中では有名な作品で、ミノタウロスの皿などと同じくアニメ化された事がある。
月星商事(アニメ版では日星商事)の待機室長、句楽兼人は新聞を読んでいたが事件がないことにぼやいており、仕事が無いので帰る事にした。その際同期の片山に会い、「飲みに行く」と誘う。それを聞いた片山は顔を真っ青にしていた。片山にとっては死地に行く事を意味していた。
その夜、片山は車で句楽の家に向かうが途中で女性の影が映る。避けたものの車は大破してしまい、約束の時間に間に合わない事を嘆くが、その時空から正義の味方ウルトラ・スーパー・デラックスマンが下りてきて、彼を句楽の家に送り届ける。そこでウルトラ・スーパー・デラックスマンは自身の正体を明かす。彼の正体は、句楽兼人だった!
「私はウルトラ・スーパー・デラックスマン。 善良な人弱い人困っている人びとを救うため日夜働いているのです」
本作の主人公。月星商事(アニメでは日星商事)のサラリーマン。藤子作品で度々登場するラーメン大好き小池さんにそっくりの人物。世の中の不正や悪事に憤りを感じ、正義感が強いものの見て見ぬふりする度胸の無い自身に胸ふさがる日々を送っていたが、ある日全身の細胞がウルトラ・スーパー・デラックス細胞に変異したことでX線眼・怪力・飛行能力を得る事になる。それ以降は正義の味方として活躍し始めるが、徐々に制裁がエスカレートし、正義が歪んでいく。
「なあ わかってくれよ。もしもあの化け物にさからったらどういうことになるか」
句楽の同期であり親友。純朴な人柄故に出世出来ずにいるものの、慕う人が多い。句楽の元に向かう事を妻に止められるが、制裁を恐れて彼の元に向かう。アニメ版では「しげお」という息子がいる。
片山が句楽の家に向かう途中に遭遇した女性。何やらただならぬ雰囲気を纏っているが……
本作の原型とも言える藤子・F・不二雄の短編作品。正義感が強い主人公、小池がある日超能力に目覚め、その力でヒーローとして活動を始めるが徐々にその正義が歪んでいく話。主人公の姿が小池さんそっくり、主人公の正義感が強い、ある日超能力を得る、正義のヒーローとして活動を始める、ヒーローとしての行為が徐々に歪んでいくなど共通点が多い。
冒頭部分、バキュームカーにあしらわれている東京都章が卑猥だと都庁にクレームを入れる(当然相手にされずガチャ切りされる)くだりは、近年何かと気に入らないとすぐSNS上で社会的正義云々の理屈をつけてクレームを入れる(そしてクレーム入れられた組織がそれに安易に迎合してしまう)手合いを揶揄している描写として引き合いに出されることが多い。
掲示板
28 ななしのよっしん
2025/09/14(日) 23:25:50 ID: lwhlHWw2aP
句楽が片山に自分の不安を吐露した時にタイミング悪く(と言っても句楽自身が無理に呼びつけたんだけど)アイドルが到着してそこで片山との会話も終わるんだけど、あそこで片山ともっと話せてたら改心のきっかけにはなったのかなぁ。
まあ句楽にはもう時間も残されてなかったんだけど。
29 ななしのよっしん
2025/10/10(金) 14:21:52 ID: pWZrW0rh6m
前から苦悩してた上で唯一心を許してた片山にまで否定されたストレスで胃癌になった説好き
30 ななしのよっしん
2025/11/04(火) 09:22:36 ID: oG5IW/ij3t
歴史上のヒーローなんかも
美化されてない部分はこんなもんじゃないかというのが見え隠れしとる
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最終更新:2025/12/16(火) 07:00
最終更新:2025/12/16(火) 07:00
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