エコーチェンバー現象 単語


ニコニコ動画でエコーチェンバー現象の動画を見に行く

エコーチェンバーゲンショウ

2.1千文字の記事

エコーチェンバー現象とは、特定の集団内で同じ意見の人が集まり自分のが肯定され続ける、または自分と同じ考えの他人のを見続ける事によって、自分のが正しいという意識を強化し、他の意見を認めなくなる現象である。

コミュニティ内で意見を言うと同じような意見が"やまびこ"のように返ってくる様子を、音を出すと長く残が残るように設計された残室に例えてエコーチェンバー現象と名付けられた。

概要

様々な考えを持つ人達が集う人間社会において、自分のと合致する場所を探す過程で自分と同じ考え、同じ意見でほぼ固まったグループを構成することがある。そこでは現実ではごく少数の、もしくは用語すら認識されないマイナーな議題でも当たり前のように共通の知識として認識され、それについての考えも同じ意見を持つので自分の意見が当然のように肯定される。

一度そのような間が形成されるとそこに反対意見、批判意見が飛び込んできてもそれが真実か否かに関わらず数の暴力で否定され排除される。そのような事を繰り返した結果、自分達の意見は皆に認められた意見であり、それは世間でも同じように肯定され、反対意見は異端な存在だという錯覚に陥ってしまう。そこでの肯定意見=常識であり真実である。というのがエコーチェンバー現象の根幹である。

インターネットにおいて

インターネット特にSNSはエコーチェンバーに陥りやすいツールなっている。

インターネット以前ではエコーチェンバー現象を起こすには外部からの情報物理的な隔離、洗脳技術、暴力や金等での支配等、一般人が行うにはハードルが高いものだが、SNSを使えば扇動者が明確でなくともコミュニティを低コストで形成でき、反論者の排除も簡単になる。

また検索履歴も自分の好みに合わせた検索結果を出し、ネット広告もそれに準じる。もちろんネットに繋がればいいので特定の隔離された施設に集まる必要もなく、24時間自分の都合の良い思想の場に浸ることができ、エコーチェンバーを加速させることになる。

問題点

人間社会ではバランス良く様々な意見を持った人々が均等に存在することは不可能に近いため、ある程度の意見の偏りは仕方のないことである。

ただし一度グループ内でエコーチェンバー現象を発生させてしまうと否定的な意見に対する攻撃的な意見が飛び交い、極端な場合法に触れるかもしれないような制裁を加える事がある。そこで出来た意見はしばしば他のコミュニティにも出張し、自分の意見は受け入れられて当然だというようにする。

もちろんそれは通常では理解できない内容であることが多く、疑問や否定の反応があるが、エコーチェンバー現象に陥った人には疑問に思う事すら理解できなくなってしまう。

エコーチェンバー認定

エコーチェンバー現象は線引きが曖昧、もしくは人それぞれのため、安易な認定が行なわれてしまう場合がある。

相手がエコーチェンバー現象に陥ったと決めつける前に、自分もエコーチェンバー現象に陥っていないか、冷静に判断することも大事だろう。

陥らないためには

真実はたったひとつ」「2種類の人間がいる、正しさを尊重する善人と、正しさを棄損する悪人である」というような発想から抜け出すことである。
よく考えてみてほしい。あなたの実家や職場、学生時代の部活は本当に同じひとつの価値観で統一されているだろうか? メンバーAとメンバーBが実は違う価値観で、価値観をすり合わせる努力をした結果としてコミュニティの和が保たれていたということはないだろうか。

エコーチェンバーに陥った間というのは確かに、異なる意見の者にあれこれ言われる煩わしさとは縁だが、上記のように意見が先鋭化・過化しがちで、良い意味でゆるい空気の集団ではなくなってしまう。
そして、あなたが既に知っている「価値観をすり合わせる努力をしたコミュニティは、そうした先鋭化・過化の空気の薄い、良い意味でゆるい空気で回っている集団であったはずだ。

エコーチェンバーの強いコミュニティにのみ居続けることは、精神衛生上の観点からも決して良いことではない。
様々なコミュニティと接触できるというネットスマホの恩恵を生かして、エコーチェンバーの強くない集団を探し(既に所属しているなら問題なし)、そうした集団にも所属してみよう。
様々な価値観ゆるく受け入れられることの良さや、価値観をすり合わせる努力をすることの大切さが身に染みてわかるだろう。

なお、自分が実は集団のエコーチェンバー化を加速させるような言動をしてしまっているのではないか? という疑念がある場合は、色々なコミュニティを巡って人々が意見交換する様子を見てみると良いだろう。
もしその集団でエコーチェンバー化を推し進め、排除する行為にいがないメンバーがいて、なおかつそれが自分の行いに近いと自覚したなら要注意である。そのメンバー反面教師にして、普段の行いを改めよう。

関連項目

この記事を編集する

掲示板

おすすめトレンド

ニコニ広告で宣伝された記事

記事と一緒に動画もおすすめ!
儀式の人[単語]

提供: カミカゼ

もっと見る

急上昇ワード改

最終更新:2025/12/05(金) 21:00

ほめられた記事

最終更新:2025/12/05(金) 21:00

ウォッチリストに追加しました!

すでにウォッチリストに
入っています。

OK

追加に失敗しました。

OK

追加にはログインが必要です。

           

ほめた!

すでにほめています。

すでにほめています。

ほめるを取消しました。

OK

ほめるに失敗しました。

OK

ほめるの取消しに失敗しました。

OK

ほめるにはログインが必要です。

タグ編集にはログインが必要です。

タグ編集には利用規約の同意が必要です。

TOP