ゾーラン・マムダニとは (ゾーランマムダニとは) [単語記事]

ゾーラン・マムダニ（Zoh ran Mamdani）とは、アメリカ合衆国の政治家である。1991年 10月18日生まれ。

概要

ミドルネームは「クワメ」（Kwame）で、「Zoh ran Kwame Mamdani」（ゾーラン・クワメ・マムダニ）や「Zoh ran K. Mamdani」（ゾーラン・K・マムダニ）などとも表記される。

インド系ムスリム（イスラム教徒）のウガンダ住民で著名な政治学者・大学教授だった父「マフムード・マムダニ」と、インド人でアメリカ合衆国の映画監督であった母「ミーラー・ナイール」の元に、1991年にウガンダのカンパラで出生した。

1998年、7歳の時に家族とともにアメリカ合衆国のニューヨークに移住。ボウディン大学でアフリカ系アメリカ人に関する研究で学士号を取得した。2018年にアメリカ国籍を取得した。また、ラッパー「Young Card amom」「Mr. Card amom」として音楽活動をした時期もあった。

政治家となる前にはニューヨークで住宅問題のカウンセラーをして働き、低所得の有色人種が経済的に困窮した際に、立ち退きを回避して現在の住居に住み続ける方法を探す支援活動を行っていた。この活動を通して政治的な問題に関する意識を高め、2020年に民主党の候補としてニューヨーク市議会選挙に立候補し当選した。その後、2022年と2024年にも当選している。

政治的立場はいわゆる左派であり、自らを「民主社会主義者」と位置付けている。上記のように政治家になる前のキャリアにも関連した家賃値上り問題や住宅問題に対する対策の他、育児コストや公共交通機関の無料化、最低賃金の引き上げなど、労働者階級・低所得者の支援・負担軽減を軸にした政策を掲げている。その財源としては富裕層への増税を辞さないことも公言しており「ビリオネア（超富裕層）は存在すべきでない」とまで語ったこともある。

大学ではパレスチナ問題に関する学生団体「Studen ts for Justice in Palestine」の支部の共同設立者であり、その後もパレスチナ問題に関心を持っていて、イスラエルによるガザ攻撃で多数の民間人が犠牲となっている事や、アメリカ合衆国政府がそのイスラエルを支持することを公然と批判している。

2025年にはニューヨーク市長選挙の候補として出馬。同年6月には民主党の候補を選ぶ予備選挙が行われ、有力な対抗馬だった前知事アンドリュー・クオモを下して民主党の候補となった。

それまではさほど知名度の高い議員でもなかったとも言われるが、「インド系、アフリカ出身、イスラム教徒、民主社会主義者で反富裕層、イスラエル批判」と、アメリカ社会でのマイノリティ的/非メインストリーム的な要素が山盛りであり、かつ34歳と政治家としてはかなり若手の彼がアメリカを象徴する巨大都市ニューヨークの市長候補（しかも有力候補の一角）となったことは注目と話題を集めることとなった。